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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


「自分の場」を、耕す [2025年02月23日(Sun)]
我が家の借家を解体して、10か月になろうとしています。
その解体後に空いた土地の活用を考えていました。
その広さを説明しますと、我が家の門を入ると、玄関まで真
っすぐに舗装された道が続いています。
借家2件分の広さが、その道の両側に空いていますから、普通乗用車が15〜20台ずつは、駐車できる空間といえます。

現在その右側は駐車場として使っていて、手前だけで5台はゆったりと置けますので、従来の駐車スペース5台分と合わせて、10台分の駐車として活用でる様になりました。
そして、左側は、木製の柵を作り、周りには実のなる樹木を植えて、真ん中を畑にしようという夢を描いています。

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その為に、粘土質の堅い土を鍬で掘り返すことになりました。
ところが、掘ると直ぐに建築廃材の欠片ブロックの大小が、
次々と出現しては、鍬がカチン・カチンと音を立てて、はじかれるのです。
また、その土の堅いことといえば、正に粘土で、水を透過すことはかなわないような岩質の土で、サラサラ・ホコホコした土とは全く異質な、そう岩の塊りかと思うのです。

建築物の下の土は、10年、20年、30年、40年、50年も経つと、こんなにも堅い土に育てられるのですね。
農業経験のある知人に聞きましたら、耕運機で耕し、あらゆる肥料を混ぜ込んで、また耕し、小石片をとり、また耕す等と、畑の土づくりだけに、3年はかかると言われました。

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さて、長年ひきこもっていた末に、社会に出る準備をしている若者は、現実という道なき道に道筋をつけていく、稚拙で、自信の持てない歩みを進めていきます。
その現実は、出来ていたことができない、考えていた通りに進まない、人の反応が怖くて自信が持てないなど、自分が考えていたこととは全く違う答えがやってくるものです。

困難に当たる度に、石をのけて、土を耕し、肥料をやり、水をやり、また耕し、2年、3年と準備しなければ、社会で生活することは始まりません。

そこから、種をまき、世話をして、肥料をやり、水をやり、野菜が育ち、実がなるまでには、こんなにも手間暇がかかることを知らなかったのです。

ひきこもっていた5年、10年、15年は、建物の下で、重くのしかかった建物を支えつつ、堅く岩のようになった土と、どこか似ている気がしたのです。

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さて、そんなひきこもっていた若者が、歩みだす為に、自分の心や体を耕し、肥料や水をやり、周りの家族や、社会資源とともに、人の手を借りながら、手間をかけてもらいながら、自分の歩みができるまで、どのように、自分の心や、周りの環境(家族)を耕せばいいのでしょうか?   

土づくりのために、自分の心の石をのけて、土を耕し、肥料をやり、水をやり、また耕すこと、周りの環境(家族)の石をのけて、土を耕し、肥料をやり、水をやり、また、耕すことを、
2年、3年と準備しなければなりません。

そんな土づくりから、家族とともに、準備を進めていくことが求められています。
社会という畑を耕す前にすることがあるのです。
そのことを、自分にとっては、我が家にとっては、どういうことなのかを考えていただきたいのです。      /かぜ
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