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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


ボランティア・スタッフのクッション [2023年06月30日(Fri)]

訪問を始めて3ヶ月、スクーリングにチョクチョク来るようになって1年になるメンバーと、月1回(1時間)のカンファレンス(意見交換会)をしました。

ご本人とお母さんと、ボランティアスタッフH君と私の4人です。
お父さんが、休みの日に参加して下さったこともあります。

初回面談の3ヶ月程前から、クリニックにも自分が通院するようになり、そこでパンフレットを見つけ、申し込んでくださったとのことでした。

その流れで、初回面談の席に座って下さったご本人からは「不安が積み重なり、何をするにも不安が付きまとい、恐くて何もできないのです」と、細い声でゆっくりと言葉を大切に、話して下さったことが印象に残っています。

それこそが大きな挑戦だったと、私は受け止めていましたが、その後ご本人から、風月庵を見学したいとの提案を頂き、その後に、週1回と通ってくださるようになり、今年の4月からは、5時間週2回を通ってくださっています。

この一年で、私がご本人の行動や発言に信頼を寄せ、安心して見守ることが出来るようになっていました。
これには、私自身が驚いています。
勿論、ご本人の成長の結果だといえばそれまでなのですが、家族の支えや、ボランティアスタッフの役割、私の真剣さが少しは役立っているのではないかと思うのです。

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私の人生の転機になった30歳代の子育て奮闘談を話しながら、自分を信頼できる「生きる力」の実感(底力)を、10年かけてものにできたのではないかという内容を伝えました。

自分の新しい人生を歩み出したあの頃のがむしゃらな挑戦が、人を頼る経験が、自分で出来ることだけでもやり続ける気持ちの持続が、後半の人生を切り開いたと、今分かるのです。

25歳の誕生日を迎えた直ぐの彼が、72歳の胡散臭い爺やんの話を、どんな風に受け止めて下さったことでしょうか?
それは、ご本人にお任せするしかないのですが、もう一つ私が不思議に思い、感謝していることは、「ボランティアスタッフの役割」なのです。

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彼の働きなくして、ご本人と私の信頼は、ここまで育ってくることはなかったと確信出来るのです。
いろんな場面で、彼が、私とご本人とのクッションとなり、仲介・翻訳・衝撃吸収・解説・整理法・ごまかし方等々、直ぐ隣で、すっと私への対処方法を実演して下さっていたからです。

これは、私がどれだけの言葉と時間を費やしても伝えきれるものではない実績として残りました。

帰り道、そんな話をしながら、スタッフの彼と、お互いに、感謝の気持ちを伝え合ったのでした。
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