長期→支援者の協力を得て、新しい生き方に出会う
[2021年03月03日(Wed)]
支援テキストを制作するに当たり、不登校・ひきこもりの状態を初期(3カ月〜1年)・中期(6ヶ月〜3年)・長期(3年以上)に分けて、総論・本人・家族(親)・支援者別に、支援に関する提案をご紹介していこうと考えています。
不登校・ひきこもりの状態、長期(3年以上)は、ひきこもり生活にある種の安心と安定を保持されていますから、本人から動き出す気持ちは、生まれないと考えてよいでしょう。
「将来どうするんだ!」と問うと、「その時になったら考える」か「生活保護で、独りで老衰」と答えます。
家族との会話もほとんどなく、子どもが何を考えているかわからないと親は途方に暮れた気持ちで相談に来られます。
お互いの存在感を認め合うところからやり直さなければ、初期・中期の様に、自分で動き出すことへの期待はできないと思われます。
何気ない日常会話を取り戻し、気兼ねのない雰囲気を約束し、本人の味方になり、本人が出来るだろうやり方と方法で、時間をかけて、ゆっくりと家族から動き始めることです。
「お互いの存在感を認め合う」とは、お互いの存在自体に価値を認め合い、そこから少しでも生活や心が豊かになることを双方で創意工夫し、実践することに他なりません。
喜怒哀楽が表現し合える関係、喜ぶのも、怒るのも、哀しむのも、楽しむのも、生きている証拠です。
実生活で、この喜怒哀楽を家族が素直に出せ、互いに受け止め合えていますか?
それぞれに我慢や無理をしていませんか?
家族全員が、今までよりはゆったりと安心出来る生活や暮らしの雰囲気作りに挑戦していただきたいのです。
家族が家族の育て直しを全員で始めるつもりになっていただきたいのです。
個人の生きる力は、家族という土壌の質でいかようにも育つというところを見直してください。
このひきこもり生活を新しい生活様式に変える為に、家族の気持ちを一つにして、「心を養う新たな土壌作り」が必要だと提案しているわけです。
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