中期(安定期)→心が揺れる人生の休憩
[2021年02月27日(Sat)]
支援テキストを制作するに当たり、不登校・ひきこもりの状態を初期(3カ月〜1年)・中期(6ヶ月〜3年)・長期(3年以上)に分けて、総論・本人・家族(親)・支援者別に、支援に関する提案をご紹介していこうと考えています。
不登校・ひきこもりの状態6ヶ月〜3年までは、本人はゆっくりと休み、人生の休息時期と考え、これからの行き方を呆然と捉えなおす作業中なのではないでしょうか?
自分でも、このままの状態ではよくないと思いつつも、今はこの状態を維持したいという思いが強く、揺れ動く心とは別に、その日その日を漠然と暮らしています。
家族や周りにも、わからない様に、あるいはそっとしてもらいたい雰囲気をかもし出しながら、本人のこれまでの人生とこれからの人生を感じながら考えていることでしょう。
動き出し始めるまで、動けるのかどうかは自分にもわかりませんが、どこかに動き出せば動けるという自信もあります。
けれども何かの弾みで、動き始めたときに、焦りすぎて、ゆっくりと社会参加を進めればいいものを、急速に(リハビリなく)、いきなり以前と同じように動き始めると、動けない。
思ったような結果が生まれない。
そこで自信をなくし、再びひきこもり状態に戻ると、これは長期化して、自分だけの力では動き出せなくなります。
この中期の支援や関わりは、本人の気持ちに添いながら、具体的に出きるところを挑戦している本人を、出来たところを認めて、自信を積み上げることが望まれます。
本人の話しを丁寧に聴きながらも、口出しはせず、時に頼まれれば頼まれた分だけには一緒に付き添います。
本人にとっての失敗もそのまま認め記憶しておき、成長したときにはそのときと比べて、本人の成長振りを言葉にして評価してあげてください。
沢山の多種多様な経験をゆっくりと階段を踏みしめながら、味わいつつ進めて下さい。
つまずいたときには階段を小さくして、余裕を持って進める方法を試みながら進めて下さい。
この中期の本人と家族との関わりの温かさが、今後の家族への信頼、社会への信頼へと育っていくことになります。
但し、不登校の場合、高校進学後、若しくは大学でやり直し進学後、再びひきこもり状態に戻ることが多いのです。
進学・進級後、頑張り過ぎず、ゆっくりと遠回りもついでという気持ちでマイペースを尊重するのが寛容です。
タグ:家族支援