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風をあつめて

不登校・ひきこもりの支援活動をしているNPO法人フリースクール阿波風月庵の代表をしているかぜさんです。この活動で色んな若者やその親御さんと会いました。人の心っておもしろいです。僕自身も活動の中で、生き方がどんどん楽になってきました。そんな不思議な心の話をしてみたいなあ!


講演; 訪問活動の手順 [2020年10月19日(Mon)]

訪問活動の前に、3ヶ月間は家族会や学習会に勉強に来てもらい、家族の雰囲気の変化を伺っていきます。
その内に、その家庭の動きが見えてきます。
家族内の関係が緩んできた頃を見計らい、家族への訪問を本人の了解を取り付けて始めます。

始め訪問は家族への訪問ですから、
本人には会わない、本人に話しを聴くことはしない。
家族の学習の為の訪問と約束します。

家族の様子が、風月庵に通い出して何かが変わります。
ひきこもり青年は、その変化をキッチリと感じ取っておられます。
その本人と家族との一本の信頼関係が、社会へと繋げていく最初の一歩になります。

CIMG1096.JPG

そうして、家族への訪問が始まります。

ご本人は何か起こるのではないかと心配しているのですが、心配していたことは何も起こらず、毎週、人が尋ねて、話をして帰っていきます。
「なんだ、本当に自分に会いに来たわけではないのだ。」と安心されていきます。

その内に、家族の笑い声が聞こえ、ゲームをしていると解ってきて、本人からのぞきに来る場合もありました。

 そんな動きが感じられた時に、「かぜさんが会って、話を聞いてもらいたいと言ってるけど、どうする? 10分でいいんだって。あなたは一切話さなくていいらしいわよ。」
ご本人の不安を抑え、少しの好奇心に期待を掛けます。

そうなると、大概が会って下さいます。

本当に10分で切り上げます。
私の自己紹介と、家族の雰囲気を変える為に来ているが、その効果があったかをお尋ねします。
大概、返事はありません。
黙々と聞いて下さっています。

CIMG0640.JPG

そうして、20分、その次は30分と増やします。
私は緊張してうまく話せないので、絵本を読みますので聞いて下さい、一緒にゲームをして下さいとお願いします。
ほとんどはそれをして終わりにします。
ご本人とは30分お会いして、後半の30分はご家族とお話しして、帰ってきます。

何ヶ月かして、ご本人と話しが出きるようになってきますと、風月庵での活動の様子、どんな子が居るのか、前情報を徐々にお話します。勿論、風月庵の若者達に彼の情報を話します。

その仲間の一人を連れてきてもいいか?一緒にゲームをしないかと提案し、ご本人がはっきり会ってもいいと返事を下さると、その一人を連れてきて、一緒に遊びます。

この頃はまだ、基本的には無言です。
遊んでいる内に声が出て、表情も緩やかになってきます。
声が出始めたら、時々話しをし始めます。
話しが弾む様になると、一緒に外へ出かける相談をします。

CIMG0417.JPG

話の中から、興味の持てる場所や体験を一緒に始めます。
よければ風月庵に来て一緒に学ぶことを提案します。
今迄の状況の違いで、ここまでが数ヶ月〜3年かかります。
Posted by 林 at 17:18 | 支援者 | この記事のURL | コメント(0)
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