お金は、愛が形を変えたもの [2011年01月18日(Tue)]
山口県のYSさんからの新年のメッセージを紹介します。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 新年だ、うれしいな♪♪ また新しい年を迎えることが出来たことが嬉しい。新 しい手つかずの一年。どんな一年にしようかな♪♪♪♪ 昨年は募金、寄付のいいご縁にたくさん出会えた。長いこと私は自然を守る方面 に寄付したいと思っていた。返して言うと人間を救う関係には寄付したくなかっ た。自然の方がエマージェンシー度が高そうだし、その元凶の人間に力を貸すこ たないと思っていたのだ。けれど昨年出会った人間が対象の支援活動の中で少し ずつ考えが変わってきた。 お金は、愛が形を変えたもの とある日ふとひらめいた。人間が、自然をこんなにしっちゃかめっちゃかにして しまうほど、物欲に駆られているのは、過食症の人が心の満たされなさを食べも ので埋め合わせようとするのと同じなんじゃないだろうか、と。だとすれば、人 類を安心させることができたら自然破壊は止む。大丈夫、愛されている、守って くれる人がいることを実感できたら、足るを知ることができる、きっと。 募金というのは、エネルギーを分け与えるということだ。そのお金で直接誰を救 えるだけでなく、その誰か以外の多くの誰かに、「誰かが困っていたら助けたい と思っている誰かが確かにいるよ」と知らせる意味もある。心のための命綱だ。 あなたやわたしがチャリンと箱に入れる小銭は、その綱を編む1本、1本の糸だ。 その命綱が安全ネットとなって大きく大きく、太く太く世界を包んでいけば、み んな安心できて、もっとゆったりした気持ちになり、モノで心を埋める必要がな くなっていくんじゃなかろうか。 私はやっぱり自然を守りたい。今は同じくらい人間に愛をそそぎたい。私の労力 と時間と引きかえに得たお金を、「困っているあなたの力になりたい」という愛 の表現手段として使いたい。一緒に安全ネットを編みませんか? 今年もよろし くお願いします。いつも読んでくれてありがとう。一緒によりよい年にしていき ましょう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ この文章は、おそらく12年前の年賀に(恐らくというのは、うさぎのイラストが 書いてあるからですが)、山口県のYSさんからいただいた新年のメッセージで す。当時、感動して、自分が出している通信に了解をいただき転載した記憶があ ります。寄付や募金ということについて考えた文章ですが、昨年末から話題になっ ている「伊達直人現象」を考える上でも必要な視点を含んでいます。 社会起業家ブームなどで、寄付などに依拠する支援活動に否定的な意見を言う方 々が増えているような気がします。ホームレスの方々が販売する雑誌「ビッグイ シュー」の紹介でも、与える福祉ではダメだから・・・とか、甘えさせてはいけ ないなどの物言いも散見されます。甘えたって餓死するよりはいいんです。そう いうことを言っている人は、一度も炊き出しの現場に立ったことがなかったり、 寄付をしたことがなかったりします。そういう自分のことを正当化するのに、 ホームレスの仕事をつくるというチャレンジをしているビッグイシューが引き合 いに出されているのではないでしょうか。 実際には、炊き出しも夜まわりも、そしてビッグイシューも必要です。そして、 その活動を支えるためには、たくさんの人々が寄せてくれる「愛の表現手段とし てのお金」が必要です。あれかこれかではありません。あれもこれもです。 寄付をする側も、寄付を受け取る側も、もう一度、寄付されたお金の意味を考え てみましょう。 「もっと、もっと、伊達直人。プロジェクト」進行中です。 https://blog.canpan.info/datenaoto/ |