「アレ?カエルくん、どうしたの?」
「あっ、哲夫さん。ハアハアだよ〜」
「何かしたの?」
「うん、哲夫さんの留守に、哲夫さんが読んでいる本を読もうとしたんだよ。そしたら頭がクラクラ・・・・」
「アラアラ、勉強疲れだね。立岩真也さんの「人間の条件なんてない!」という本だねえ。カエルくんには手ごわい(≧ω≦)かもね。ボクだって立岩文体に慣れるまではなかなか大変だったよ。」
「哲夫さんはなぜ立岩さんの本を読んでいるの?」
「そうだねえ。立岩さんはボクたちが当たり前とかしかたないと思っていることを、ほんとは違うんじゃないかとか別の考え方ではいけないかと、パラダイムを変えるアイデアを書く人なんだよ。そもそもそれが面白い(?_?)んだよ。」
「ヘエー(☆_☆)例えば?」
「そうだねえ。できることはよいことかとか、できる人が多くとるのは当たり前かとか、できることが価値であるのはよいことかとか、そういうことなんだけどさ。」
「ふう〜ん、できる人が多くとるのは当たり前のような気もするけど。」
「まあ、私たちの社会は、そういう価値と仕組みによって成り立っているのだけれど、立岩さんはそのことを疑うという仕事をしているらしいよ。つまり、能力主義社会を疑う仕事なんだな。」
「ふう〜ん、哲学者なの?」
「いや、社会学者だよ。」
「ヘエー?」
「それにね。社会学者であることとも関係しているし、さっきのような根源的な問いを立岩さんが考えて行く道筋がついたのは、安積遊歩さんという障害があっても街で自立生活をしている人との出会いがあり、そういう人たちの生活と考え方を調べるということをしたからなんだ。」
「なるほどねえ。」
「その安積遊歩さんは、私の古い友人なの。私が20代後半に、福島で、青い芝の会の影響を受けて自立生活を始めた障害者たちとお付き合いがあったんだけど、その人たちの一人だったんだよ。」
「ヘエー、思わぬつながりね。」
「そうだね。私はこの時に、当事者が中心になる社会運動と出会い、衝撃を受けたんだよ。その経験が、のちにエイズ問題に取り組む基盤になったんだね。」
「ヘエー!」
「もう一つ立岩さんに関心を持つのは、私たち団塊の世代を、せっかく根源的な問いを出したのに、考えることを止めて企業に就職して行ったと批判しているからだね。確かにその批判は当たっていて、痛いところを突いているけど、少なくとも私は考え続けてきたということがあって、立岩さんの問いかけに応えたいんだよ。」
「じゃあ、立岩さんの本はずっと読んできたんだね。」
「最初の安積さんとの共著の「生の技法」からある程度は読んできたけど、なかなかまとまった時間が取れなかったから、この機会に読んでいるんだよ。」
「ブログを読んでいる皆さんにもオススメかな?」
「もちろん!」
以下、立岩さんの本のタイトルだけね。
「私的所有論」
「弱くある自由へ」
「自由の平等」
「ALS−不動の身体と息する機械」
「所有と国家のゆくえ」
「良い死」
「流儀」
「生存権」
「唯の生」
「税を直す」
「ベーシックインカム」
立岩さんが出ている講座があるよ。
大阪だけどね。
----------------------------------------------------【転送歓迎】----
民主主義、自治、NPO、行政との協働を深める理論と実践を学ぶ
「自治の学校」が、今年もやってきます!(大阪・9月25日から)
http://www.osakavol.org/05/seminar/10school_autonomy.html
--------------------------------------------------------------------
ボランティア・NPOの活動の基盤となる民主主義や自治の理論をあらため
て学びたい、新しい自治の実践事例を知りたい、という方にお勧めの学びや
話し合いの場です。
[内容と日時]
1.「『市民自治』をいかに実現するか。我々に問われていることは何か?」
[講師]福嶋浩彦氏(消費者庁長官、中央学院大学社会システム研究所教授)
[内容]「市民の自立した活動」と「市民がコントロールする行政」による
市民自治をどのように実現すればよいのか。そのために、市民やNPOに
できることは何か? 千葉県安孫子市で市民との協働に大きなチャレンジを
され、「新しい公共円卓会議」委員も務めるとともに、8月には消費者庁
長官に就任されたばかりの福嶋氏とともに学びます。
[日時]2010年9月25日・土曜日・13時半〜17時半
---
2.「デモクラシーと市民世界の光景〜私たちは、21世紀の
コミュニティーと「市民世界」を託す、次代の市民を育てているだろうか〜」
[講師]上野真城子氏(関西学院大学総合政策学部大学院教授、
関学アジア都市コミュニティー研究センター代表)
[内容]国内から、一国を超えて、急激に増大する多様な世界の課題に
私たちのデモクラシーと市民社会、そしてNPO/NGOはどう応えていか
れるのだろうか。社会企業など、変貌する資本主義と混成経済の可能性を
展望しつつ、NPOセクターの内からの、新たな市民教育の構築の必要性と
その地平を考えてみます。
[日時]2010年12月18日・土曜日・13時半〜17時半
---
3.「市民としての発想法とは」
[講師]立岩真也氏(立命館大学大学院先端総合学術研究科教授)
[内容]税、政治、労働、自由、生や死、障害者運動、所有、自己決定など
幅広いテーマについて、深く本質的に思考しようとする立岩氏。一つひとつ
の物事の真理を探究するための「市民としての思考法」があるのだとすれば、
それはどのようなものなのでしょうか。
普段、なかなか聞くことのできない、新しい切り口のテーマです。
[日時]2011年1月15日・土曜日・13時半〜17時半
-----
[会場]大阪NPOプラザ(大阪市福島区吉野4−29−20)
http://www.osakavol.org/10/access/index.html
[定員]40名
[参加費]全3回4,000円(1回2,000円)
※全3回分、初回にお支払時のみ、個人会員、パートナー登録団体(2名まで)
は、さらに500円割引。
[こんなあなたにおススメです!]市民自治に関心がある人/
NPOと行政の協働に悩む人/民主主義とNPOについて考えたい人など
※詳しくは、下記URLをご覧ください!
http://www.osakavol.org/05/seminar/10school_autonomy.html
--
以下、署名-----------------------------
岡村こず恵(OKAMURA Kozue)
email:okamura@osakavol.org
社会福祉法人 大阪ボランティア協会
住所:〒553-0006大阪市福島区吉野4-29-20
大阪NPOプラザ100号
電話:06-6465-8391 ファクス:06-6465-8393
URL:http://www.osakavol.org/