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波照間カニある記 2010:(5) 波照間の荒磯 [2010年07月14日(Wed)]
 2010年7月10日は、日帰りで波照間島に行っていました。「波照間島カニある記2010」では、波照間島で出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきたいと思います。

 今回の訪島もいつものように、「シムスケー」のチスジノリ属藻類の調査が主目的でした、が、実際の調査は同行した藻類研究者に御任せ状態だったので、空いた時間を見計らって海岸をまわってみました。ちょうど大潮の干潮時だったので、いつもは高波であまり近づけない岩礁海岸の潮間帯を攻めてみようと思いました。崖を注意深く降りると、海の側まで行けました。凄い数のオオイワガニやミナミイワガニがいて、生き物の豊かさを感じることができました。



 カニを探しつつ、ウロウロしていましたが、実は一番の狙いはこのジンガサウニでした。これだけ波当たりが強いと多分いるだろうと思って探してみると、直ぐに見つけることができました。結構な個体数を確認できました。今年の冬にクリスマス島に行った際に、ジンガサウニ近似種に共生ガニがいたのを見ていたので、沖縄でもいないかどうか探したいと思っていたのです。残念ながら共生ガニは見付からなかったですが、ジンガサウニは標本にするためいくつか採集しました。
 波照間島、海も良さそうだ。
波照間カニある記 2010:(4) 湧水調査 [2010年05月04日(Tue)]
 2010年4月23日は、波照間島に行っていました。「波照間カニある記2010」では、波照間島で出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきたいと思います。
 今回もいつものように、いつものように「シムスケー」のチスジノリ属藻類の調査でした。海が時化ていて、最終便は欠航の可能性が高いということで、3時間の滞在時間で作業を終わらせてきました。洞窟調査は残念ながら行う事ができませんでした。
 今回も、観光客がシムスケーに大勢来ていました。ガイドさんの説明を側で聞いていると、チスジノリ属藻についても紹介していました。ネットで見たと言っていたので、僕のブログを見たのかな。

 波照間島のチスジノリ属藻については、今月末(5月29日)に名桜大学にて開催される沖縄生物学会にて講演予定です。学会が終わったら、早く論文やまとまった資料を作って、地元の方々に紹介したいと思います。

<学会講演>
藤田喜久・岸本和雄・香村眞徳, 2010. 宮古島と波照間島の湧水に生育するチスジノリ属藻類. 沖縄生物学会第48回大会, 名桜大学, 名護.
波照間カニある記 2010:(3)湧水&洞窟調査 [2010年01月13日(Wed)]
 2010年1月8〜10日の日程で、石垣島・波照間島に行っていました。「波照間カニある記2010」では、波照間島で出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきたいと思います。
 まずは、いつものように「シムスケー」のチスジノリ属藻類の確認をしにきました。同行者の藻類研究者が黙々とデータとりをしていました。今回の訪島は土曜日だったこともあり、観光客がシムスケーに大勢来ていました。観光用マイクロバスの運転手さんがガイドもしているらしく、シムスケー周辺の説明をしていました。藻類については何も触れていませんでしたが、湧水にいるコンジンテナガエビをザリガニと言っていました。




 ドウクツモクズガニOrcovita miruku Naruse & Tamura, 2006だと思います。かなりレアなはずのカニですが、波照間の某洞穴地下水域では、毎回採集することができます。しかし、なぜかいつもオスなのです。今回は、トラップに入っていたわけではなく、トラップの周辺をうろうろしていたので、生態写真を撮影した後に採集しました。あと、写真はありませんがヘリトリオカガニを採集することもできました。波照間島からは記録がありませんので、初記録になります。日本産のオカガニ類は6種が知られていますが、だいぶコンプリートに近づいてきました。あとはヒメオカガニとミナミオカガニの2種ですが、ミナミオカガニは目視では確認しているので(場所もわかる)、ヒメオカガニ探しを頑張りたいと思います。




 リュウグウモエビ属の一種です。今回はなんと6個体を採集することができました。しかもトラップの周りに数匹が集まっていたので、こちらも生態写真も撮ることができました。大収穫です。前回採集できたのは真っ赤な個体ですが、今回は赤地に白い線が入っています。これは久米島の海底鍾乳洞で採集できたものととても良く似ています。僕は前回波照間で採集できた個体がP. uveae Borradaile, 1899で、久米島のものは別種と考えていたのですが、うーん、ますますややこしくなって来た。一部を遺伝子解析用に保存しておいたので、他の標本の形態特徴も含めて検討してみたいと思います。いやー、しかし今回は短時間の滞在ながら良い成果が挙がりました。
波照間カニある記 2010:(2)リュウキュウツチトリモチ [2010年01月12日(Tue)]
 2010年1月8〜10日の日程で、石垣島・波照間島に行っていました。「波照間カニある記2010」では、波照間島で出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきたいと思います。

 

 今回の調査は、友人の藻類研究者と行ったのですが、彼が淡水藻類の調査をしている間、海岸の飛沫転石帯を調べていました。何種かのカニ類を採集していたのですが、その際に、海岸付近のアダンの根元で(僕にとって)奇妙な植物を見かけました。今まで同じ場所で調査した時には目にした記憶がなかったのですが、その後、さらに結構あちこちで見かけたので、気になってしまい、写真に撮って調べてみることにしました。
 僕は植物のことはほとんど何も分からないし、図鑑類も全く手許にないので、「キノコのような花 沖縄」と生物学者とはとても思えない小さな子どものような検索ワードを入れてインターネットで探してみると、驚くほど簡単に正体が分かりました。

 リュウキュウツチトリモチのようです。多年生の寄生植物でクロヨナ、リュウキュウガキ、オオバギに寄生するそうです。さらに調べてみると、雌雄同株でピンク色の部分が雌花で、それの基部にある白いネックレスのような粒状のものが雄花だそうです。開花時期は12月から1月ということなので、ドンピシャですね。そして今まで気にならなかったのも頷けました。沖縄県版のレッドデータブックでは準絶滅危惧(NT) に指定されています。県内の分布を見ると、沖縄島、伊計島、久高島、宮古島、石垣島、竹富島、西表島、与那国島、尖閣諸島(魚釣島、久場島)とあり、「波照間島」の記載はありませんでした。ひょっとすると新産地ですかね。宿主(というのか?)もアダンでしたし。

 たまには植物に目を向けてみるのも面白いですね。
波照間カニある記 2010:(1)可倒式風力発電機 [2010年01月10日(Sun)]
 2010年1月8〜10日の日程で、石垣島・波照間島に行っていました。「波照間カニある記2010」では、波照間島で出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきたいと思います。


 今回の訪島の目的は、飛沫転石帯および洞穴・湧水の調査でした。島の湧水で淡水藻類が見つかったこともあり、友人の藻類研究者と一緒に行きました。波が高くて船が出るか心配でしたが、無事に調査を行う事ができました。昨年は島に閉じ込められたりしたこともあり、2人とも着替えなどを準備しての訪島でした。
 これで波照間は5回目の訪島になりますが、いつものようにレンタカーを借りて島を走っていると、以前よりも工事が盛んに行われていました。そして、前回10月末の調査では無かったものも発見しました。それがこの写真です。
 なんでも可倒式の風力発電機だそうです。沖縄電力が設置したもので、日本では初めての可倒式のようです。確かに台風の多い地域ではこれは便利かも。実際、宮古島では台風で風力発電機が折れていましたしね。強い風の時はまわらない風力発電って発想が面白いですね。ただ、実際見るともかなり小型なんで、これでどれだけの電力をまかなえるのか疑問に思ったのですが、調べてみると現在の波照間での電力の約5割から最大約8割をこれでまかなえるようです。これは凄い。
波照間カニある記8:波照間うまいもん [2009年11月07日(Sat)]
 2009年10月31日は、日帰りで波照間島に行ってきました。波照間カニある記では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 前回、波照間島のお気に入りの食堂として「花HANA食堂」を紹介しました。今回は、「海畑」を紹介したいと思います。
 「海畑(いーのー)」は、波照間港のターミナル内にある小さなお店です。ごはんもののメニューは基本的にソーキそばとカレーのみです。おにぎりが売っていたのでそれも1個購入。ターミナルの外に置かれていたガーデンチェアーでゆったり食べることができます。店構えの雰囲気からあまり期待していなかったのですが、これがかなり旨い!スープが濃厚で絶品でした。
 調査に同行した友人は帰りの船の揺れを心配して食べなかったのですが、これは食べるべきだった!(といってもリバースしたら意味ないけど)
 次はカレーを食べてみたい。
波照間カニある記7:景色いろいろ [2009年04月30日(Thu)]
 2009年4月18〜20日の日程で、波照間島に行ってきました。波照間カニある記では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 今回は恒例の風景写真を紹介します。






高那崎より。荒波が激しく打ち寄せていました。時折波しぶきがかかりました。崖の上から少しへっぴり腰での撮影でした。











海へと続く小道。波照間島にはアスファルトで舗装されていない小道が沢山あります。たいてい海へと続いているのでここでも海まで歩いてみました。天気もよく、暑すぎず、散歩するのに丁度良かったです。小道の周辺には植物が生い茂っていて、昆虫達が飛び回っていました。のんびりゆっくり歩いていたのですが、海に近づいて波の音が聞こえてくると、ついつい小走りになってしまいます。









スジグロカバマダラ(かな?)。先の小道で撮影しました。蝶を撮影することはほとんどなかったのですが、やってみると案外難しいですね。蝶自体は上手く撮れても背景の処理がイマイチだったり。かなり撮影しましたが、紹介できるようなものはほとんど無かったです。これは背景の処理がまずまずだなぁと思った1枚。
波照間カニある記6:チスジノリ [2009年04月28日(Tue)]
 2009年4月18〜20日の日程で、波照間島に行ってきました。波照間カニある記では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 前々回の訪島の際に波照間島でチスジノリ属藻類を発見しましたが、その後の様子を見る為にシムスケーにも少し立ち寄ってみました。前日までの大雨のせいか水量が増えていて、流れの方向(湧き出す位置)も観察できました。ヌマエビ類やオカガニ類なども相変わらず多数いました。
 今のところチスジノリ属藻類の生育状況は良好です。シムスケーは竹富町の史跡ですし、島の方に大切にされている湧水ですから、周辺の開発さえなければ現状がさほど変化するようなことは考えにくいですね。




 しかし、宮古の湧水では、現在チスジノリ属藻類(ミヤコチスジノリ)がほとんど絶滅状態にあります。ですので、楽観しないように気をつけねばなりません。早めに島の人々に重要性を伝えて、多くの人がなんとなくでも気にするような状態にしておければと考えています。それで、今回も滞在中に、波照間公民館にて区長さんと半時間程度会いました。今後の調査の予定や研究成果の広報のあり方とかも相談しました。あと、調査中には波照間中学校の先生と偶然知り合いになりました。一緒に調査ができたらいいなぁという話になりました。
 派手じゃなくていいので、少しずつ、少しずつ、やるべきことを見つけて行きたいです。
波照間カニある記5:枯れ木に花? [2009年04月27日(Mon)]
 2009年4月18〜20日の日程で、波照間島に行ってきました。波照間カニある記では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 今回の調査旅行は天候に影響されまくりでした。2009年4月19日は波照間から沖縄島に戻る予定だったのですが、波のせいで船が出ず、延泊を余儀なくされてしまいました。波は2.5mで、島から海を見た感じでは船が出せないほどでもないようでしたが、地元の方の話だと、以前今回のような海況で船を出した時に観光客がケガをしてしまい、訴訟問題になったので慎重になっているらしいとのことでした。波照間に行くときは日程に余裕を持たせない(翌日に大事な仕事を入れられない...)と怖いですね。

 というわけで暇になったので、同行者と島をブラブラしながら写真撮影などをしていました。ぶりぶち公園付近でヤギや昆虫の写真を撮影していたときに、枯れ木に花ならぬアダンの実が並んでいることに気づきました。とても不自然に思ったので、子供時代以来の木登りをしてみました(意外に登れた)。
 で、枝先を覗くと、以下の写真のような状態になっていました。木の穴にカニ類の死骸やアダンの実がぎっしり詰まっていました。カニ類は、カクレイワガニ、オカガニ、クロベンケイガニの体の一部が確認できました。はさみ脚や歩脚はもがれているものの、頭胸甲も完全な状態で、なにより腐敗臭がスゴかったので、生きている個体を捕まえたのだと思います。鳥なんでしょうけど、種はなんだろう?カラスとかかな? 僕にとってはなかなか興味深い現象でした。


波照間カニある記4:エビ・カニ [2009年04月24日(Fri)]
 2009年4月18〜20日の日程で、波照間島に行ってきました。波照間カニある記では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 今回の最大の成果は、このエビです。前回の調査でも採集できていたのですが、同じトラップに入っていたドウクツモクズガニに食べられてしまっていました。今回は、トラップに一工夫した成果が出て、無事に採集できました。モエビ科のリュウグウモエビ属 Parhippolyteかな?体色は全体的に真っ赤で、海外の海底洞窟やアンキアライン洞穴で良く見つかっている P. uveae Borradaile, 1899に似ています。ちなみに、類似種が久米島の海底鍾乳洞で採集されていますが、頭胸甲や腹節に白いラインがあって、今回のものと異なります。今回のが P. uveaeで、久米島のが未記載種かな?写真を撮影し終わったら検鏡しようと思います。また、今回もドウクツモクズガニは採集できましたが、遺伝子解析用に保存しました。



 夜間に海岸、石灰岩域、洞穴などをまわっていたら、ムラサキオカガニを見つけました。環境省版のレッドデータブックでは準絶滅危惧に、沖縄県版では絶滅危惧 IB 類に、それぞれ区分されている希少種です。波照間からの正式な記録は恐らくないでしょう。2個体採集できました。その他にも色々採集できたので、波照間の陸性・陸水性の十脚甲殻類は大部揃ってきました。





 今回は雨は降っていませんでしたが、ヤシガニも数個体観察できました。気温が上がってきたので、徐々に活動が活発になっているようです。この個体は大事そうにアダンを持ち歩いていました。
 少し気になったのは、どれも体サイズがかなり小さいことです。地元の人の話だと、この島でもかなり少なくなっているみたいです。
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