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久米島カニある記2011: (11) 魚を学ぶ!食べる! [2011年08月01日(Mon)]
 2011年7月29日〜8月1日にかけて、久米島に行っていました。「久米カニある記2011」では、そこで出会った生き物、風景、思ったことなどを綴っていきます。

 2011年7月31日は久米島博物館主催の「夏休み子ども体験学習教室」の2日目でした。「魚を学ぶ!食べる!」ということで、MAREプログラムの「魚!サカナ!さかな!」をベースにして、さらに魚の解剖、捌き方講習、料理まで行なうというとても豪華な構成にしました。「食べる」というところまでやるには、色々なハードルもあるのですが、趣旨を理解していただいた久米島博物館、友人の漁師(海人)達、保護者のみなさんのおかげで、楽しいイベントになったと思います。
 左写真は、MAREの一シーンです。沢山の魚の写真を見ながら魚の体のつくりについて、少しずつ注目させるようにしています。




 これもMAREの一シーン。今回は参加者の人数を考えて、実物の魚を4種用意しました。それぞれの魚の体の形、ヒレの形、口や歯の様子、体の色、などについて、観察を深めています。ワークシートや観察ポイント資料などがあるので、効率的に魚の体を観察することができます。また、3〜4人の小グループごとに魚を観察するので、子ども同士の議論もできます。座学だけで魚の勉強をすると大変なので、MAREには色々なハンズオンアクティビティが含まれているので、長時間でも意外に集中力が続くのです。




 MAREをひととおり終えたら、観察した魚を用いての解剖と調理の実習をしました。解剖した魚は、内蔵や胃内容物などの観察をした後に、料理の材料にしました。さらに、一昨日(7月29日)に獲って来たばかりのたくさんの新鮮な魚も用いて、サポートに来てくれた2人の漁師直伝の「魚の捌き方講習」もしました。海人直送(というか獲ったばっか)の魚なので、とても新鮮です。参加した子ども達は、最低ひとり1匹づつは魚をさばき、そしてそれを最後に唐揚げ(&沖縄風てんぷら)にして食べました(大人たちはこっそり刺身でも食べていたのですが...)。講座を見ていた保護者のお母さん方がたも一緒になってとても楽しい時間が過ごせました。 

 解剖などは最近の学校の授業では減って来ているので、子ども達の食いつきは最高でした。MAREをやっているときは「絶対に触らない!」とか「生臭い」と言っていた子ども達も全員が「自主的」に魚をさばきました。また、やはり実物を用いた教育を超える教育プログラムはないかなと思わせられる一瞬でした。今回のような講座は、以前にも宮古島総合博物館にて同様の講座を行ったことがあります。以前、東京での環境教育関係のあつまりで、宮古での講座のことを話したら、「(たぶん、親とかがあまり五月蝿く言わない)沖縄だからできることだ」とか「解剖なんかしたら残酷って言われるよ」とかいろいろ言われて悲しい思いをしたことがありますが、「そんなことばっか言ってるから、頭でっかちな子どもが増えるんだよ。生きる力を教えるのも教育だろう。」とずっと思っていましたので、今回あたらめて実施してみて、やはり素晴らしい内容だと心から思いました。 
 夜は協力してくれた漁師たちと飲みましたが、割とクールに子ども達と接していた海人が「とても楽しかったので、捌き方教室だけでもまたやりたい」と嬉しそうに言っていたのがとても印象的でした。
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