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沖縄生物学会2008 [2008年05月25日(Sun)]
 昨日は、沖縄生物学会に参加してきました。沖縄にこだわり続けている僕としては、日本甲殻類学会とならんで、最重要学会のひとつです。

 まず、朝一番で、口頭発表をしました。「南大東島の洞穴地下水域から発見されたテルモスバエナ目の一新種」という演題です。現在、僕は琉球列島の島々をまわり、洞穴地下水域に生息する甲殻類相についての研究を進めています。その過程で、南大東島の洞穴地下水域からテルモスバエナというとても稀な甲殻類の新種を発見しました。このテルモスバエナは、2mmくらいの小型の甲殻類で、世界中で30種程度しか知られていません。しかも、その大部分が大西洋や地中海の島嶼に分布しているため、今回の南大東島からの発見は、生物地理上極めて重要なものとなります。大東諸島は、4800万年前に南半球で火山島として誕生し、島の沈降とサンゴ礁の隆起を経て、現在の位置にあると言われています。今回の南大東島で発見したテルモスバエナの新種は近縁な種がオーストラリアに生息していますし、テルモスバエナ類はテーチス海の時代からいたのではないかと考えられていることなどから、ひょっとしたら今回の新種のテルモスバエナは、大東島の移動と共にはるばるやってきたかもしれません。夢は膨らみます。発表を聞いてくれた方の多くはとても面白がってくれました。

  午後は、ポスター発表をしました。こちらは、「貝殻に入ったヤシガニの発見とグラウコトエ幼生の貝殻選択行動について」という演題でした。ヤシガニは、ヤドカリの仲間ですが、とても大きくなるので成体は貝殻には入っていません。図鑑やその他の本には、よく「小さい時は貝殻に入っている」と書かれていますし、実際に、国外では僅かながら記録があります。しかし、国内では、これまでに貝殻に入ったヤシガニの正式な記録はありませんでした。昨年、宮古島と与那国島で、この「貝殻に入ったヤシガニ」をついに発見したので、そのことについて発表しました。沖縄の人にとってヤシガニはとてもメジャーな生物であるので、とても沢山の人が聞きにきてくれました。貝殻に入っているヤシガニの写真は大人気で沢山の人が写真を撮っていってました。

  僕の発表ではありませんが、阿嘉島の子供たちによる「ケラマジカの食べ跡調べ」のポスター発表もありました。昨年も同様の発表があったのですが、学校行事の中にシカのことを調べることが組み込まれているそうで、とても良い取り組みだと思います。指導的にかかわられている研究者がいなくなったとしても、これからもずっとずっと続いていってほしいと願っています。発表後は学会長からTシャツのプレゼントをもらっていました。
 
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