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海のクリスマスツリー:イバラカンザシ [2014年03月25日(Tue)]
ibara3.jpg 海でサンゴを眺めているとサンゴに埋没して生活している動物が沢山いることに気付きます。イバラカンザシSpirobranchus giganteus Pallas, 1766もそんな一員です。別名「クリスマスツリー・ワーム」とも呼ばれるこの動物は、環形動物門 多毛綱 ケヤリムシ目に属しています。ざっくり言ってしまうとミミズやゴカイの仲間ということになるわけですが、いつも目にするのは「クリスマスツリー」の由来となっている鰓冠(さいかん)と呼ばれる体の一部だけです。ミミズやゴカイの仲間ということなので、当然、似たような体の部分があるはずなのですが、サンゴの中に埋まっていることが多く、なかなか見る事はできません。


ibara2.jpg という訳で、採集して内部を見てみました。イバラカンザシは棲管ごと深くサンゴに埋もれていて、採集が困難な事が多いのですが、時々棲管がサンゴの表面近くに伸びていて、棲管全体が見えるような状態のものもあります。ちょうど小笠原での調査中に、そのような状態のものを見つけたので採集しておいたのです(ちなみに小笠原での調査ではサンゴを採集することも可能でした)。調査で一緒だった他の研究者も気にはなっていたものの、全体を見た事はなかったようなので「おおーっ」ってなってました。
 この標本は全長が4cm程度のものですが、体節構造がはっきりと見て取れるので、ミミズやゴカイの仲間(環形動物)である事が良く分かります。緑色(黄色混じり)の鰓冠の左上に見えるものは蓋(殻蓋)ですね。イバラカンザシは近づくと素早く棲管の中に隠れるのですが、その際に棲管の入り口を塞ぐ役目をしています。


ibara1.jpg 別個体(体長約2cm)ですが、横からも撮影してみました。蓋(殻蓋)や鰓冠の位置関係が良く分かると思います。サンゴに埋もれて生活する動物には、他にヘビガイの仲間、ウミギクガイモドキ、サンゴフジツボの仲間、カンザシヤドカリの仲間、サンゴヤドリガニ類などが有名ですが、サンゴの採捕に厳しい沖縄ではこれらの動物の体のつくりを観察することは簡単ではないですね。幸いにも僕は時折採集可能な機会があるので、今後も色々と紹介したいと思います。
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コメント
イバラカンザシにはまっています。全身の写真、イラストが見つからないですごく見たかったです。本当に環形動物?と思っていましたが納得です。ありがとうございました。
Posted by: 宮脇文子  at 2019年01月25日(Fri) 17:05