【レポート】平成23年度NPO資金獲得セミナーin千葉(2012年3月15日開催) [2012年03月16日(Fri)]
2012年3月15日(木)に、千葉県千葉市で、千葉県さん主催による、
平成23年度資金開拓セミナー〜多様な資金開拓に挑戦しませんか!〜 が開催されました。(セミナーの詳細はこちら) この講座には43名(男性28名、女性15名)の方にご参加いただきました。みなさまありがとうございました。 このセミナーの講演1「助成金活用についてのコツ伝授」の講師をつとめました。自分の講演の報告も含め、レポートをお送りします。 ■講演のレジュメ ○講演のパワポ seminar_chiba_20120315.ppt ○助成金活用マニュアル joseikin_manual_20110316.pdf ■質疑応答から Q.周辺環境の数字も説明するということと、できるだけ簡潔に書くということの整合は? A.事業を説明する際に、事業と直接関係する数字だけでなく、周辺環境などの間接的な数字も説明したほうが、審査員は事業の意義や社会的インパクトなどを理解しやすくなる。 簡潔に書くこととの整合性については、周辺環境の数字を書く際にも簡潔に書けばOK。 Q.日本財団は10月募集と聞いているが、決定はいつ頃になるのか? A.決定は3月頃。 Q.助成金情報はネットで検索が便利とのことだが、その際はどう探すとよいか? A.まずはGoogleなどで、地域、テーマ、対象法人などのキーワードを指定して検索する。 また、助成金情報を集めているサイトもあり、そのようなサイトではテーマ別に整理してる場合もあるので、そちらも参考にするとよい。 ■その他の講演のレポート ○NPO法人ACOBAの豊田氏 2011年度に千葉県内の300のNPO法人を対象に融資利用の実態に関するアンケート調査を実施。回答数は146件(49%)。 ・融資利用の経験ありは34%。 ・融資の効果では、資金繰りが安定し事業に専念できる、設備が整い順調にスタートできる、などが多い。 ・融資の問題点は、返済に困ると事業の存続が危うくなる、理事等のリーダーに過大な負担をかける、などが多い。 ・融資の借入先の実態は、自組織の理事や職員が多い。 ・融資担保の実績は、代表者の個人保証が圧倒的に多い。 ・金融機関への要望は、NPOの事情に通じた融資制度の整備が多い。 ・行政への要望は、融資に関しては特にないが一番多く、次に利子補填、NPO法人を信用保証制度の対象とする、などが多い。 融資に関するアンケート結果、興味深いですねぇ! ○日本政策金融公庫の岩井氏 公庫の国民生活事業の融資先は103万企業で、平均融資残高は634万円。 国民生活事業の融資の特徴は、 ・小企業が中心。(従業員数9名以下が約90%) ・不動産担保によらない融資が主体。 ・ソーシャルビジネスへの支援を積極的に行っている。 ・2011年度4〜8月期のNPO法人向け融資実績は219件と、前年比の約1.6倍。 ・新たに事業を始める個人や法人も対象になる。 公庫の融資がソーシャルビジネスを積極的に支援しているとは! ○Panasonic NPOサポートファンドの金村氏 Panasonic NPOサポートファンドは、おそらく日本で唯一のキャパシティビルディング助成。事業助成ではない。 キャパシティビルディング助成とは? ・リンゴ栽培に例えると、リンゴの木(=事業)を育てる支援ではなく、土づくり(=人材育成、事業の開発、マネジメント力の強化)を行う支援。(←分かりやすいですね!) ・2001年の設立以来10年間で、197件、2億3036万円を助成。 ・10年間の応募用紙の記入状況から問題を抽出したところ(←これがすごい!)、効果的で戦略的なキャパシティビルディングを行うには、はじめに組織診断が必要と気がついた。 ・そこで、助成プログラムを、組織診断助成とキャパシティビルディング助成の2段階制度へと大幅に改定。 ・今後も毎年進化させ、5年毎に大幅改定を行うとのこと。(←楽しみ&負けないようにうちも頑張らねば!) ・キャパシティビルディングということそのものへのNPOの理解を求む。(←同感です!) ○ちば市民活動・市民事業サポートクラブの鍋嶋さん 地域資源循環システムちばのWA!のご紹介。 ・話の切り出しは、NPOが資金や支援を得るには、信用を得る努力が必要、そのためには基盤となる情報開示が大切だという点から。(←さすがです!) ・日本財団の推進する公益ポータルと連携し、ちばのWA!も情報開示を推進しており、基金を利用するには情報開示登録が義務化されている。 公益ポータルサイトちばのWA!はこちら http://chibanowa.canpan.info/ 全国各地の公益ポータルサイトはこちらから http://kouekiportal.canpan.info/portal/ ・ちばのWA!基金の実績は、2009年度は5団体へ200万円、2010年度は4団体へ171万円を助成。2011年度は震災関連で5団体へ66万円。 ・お金だけでなく、物品提供を行う「NPO三尺店」も好評。2011年度は3495点もの物品を26団体へ仲介。(←すごい!) ・ちばのWA!基金を公益財団化する。ただいま設立寄付受付中!3月12日現在で110万円、目標は300万円。(←応援!) ○まちアート・夢虫の半田氏 これまでの活動展開を助成金活用という観点から振り返る。 ・はじめは千葉県の5万円の助成からスタート。 ・はじめて助成金を獲得した!という実感をもったのは、日本万国博覧会記念機構の助成金50万円。その後、子ども夢基金や芸術文化振興基金などの全国規模の助成金を獲得できた。 ・助成金以外の資金は、県や文科省の委託事業や共催費や協賛金など取れるようになった。(←着実な展開!) ・これまので助成金活用から気がついたことは、助成金を受けるということは働くということ、助成金を出す側の目的を見極めることが重要、申請書やプレゼンのうまい下手はやっぱり影響する。(←申請者の実感は勉強になります!) ■セミナーの模様 ○主催者(千葉県)からのごあいさつ ○ちば市民活動・市民事業サポートクラブの鍋嶋さんのご講演 以上です。 |