海の再生支援プロジェクト(海の再生力探査事業)を網地島ほか全10か所で実施します [2011年07月28日(Thu)]
東日本大震災に関する復興支援の一環として、日本財団海洋グループは「海の再生支援プロジェクト(海の再生力探査事業)」を実施しています。
■プロジェクトの趣旨 被災地域の水産業・漁業の再開、再生に向けて大きな障害となっていることの一つががれきです。水面に浮かぶ大量のがれきはもちろんのこと、水中に沈んでいるがれきについては実態の把握すら進んでいません。 水中の実態把握については、がれき、視界不良、海流の変化等の危険が大きいため、ダイバーによる調査が難しい状況です。また、津波による海底地形の変化等により、海の環境がどのように変化したのか、そして、その変化が漁場や水産資源に対してどのような影響を与えたのか分かっておらず、今後の漁業の本格的再開や復興に向けてその実態把握が急がれています。 そこで、本プロジェクトでは、 @水中に沈んでいるがれきや海の環境変化を把握するために、水中ロボットを使用してビデオ撮影を行う。 A撮影したビデオ映像は原則公開とし、特に、地元漁業関係者のみなさんに見ていただくことで、今後の再開、再生に向けた希望の灯りをともす。 B調査により把握された海の状態の周知及び専門家による今後に向けた提言につなげる。 ことを目的として、岩手県、宮城県の主な湾部10か所をめどに、地元漁業関係者からの要請のあった地域の海で、水中ロボットによるビデオ撮影調査を実施することといたしました。 本プロジェクトは、東京大学海洋アライアンス、全漁連、日本財団による運営委員会を立ち上げて実施をしている共同事業で、実際の調査については、(株)東京久栄と三井造船(株)に協力をいただいています。 ■調査実施場所 ○実施済みの場所 @網地島(宮城県石巻市):2011年7月5・6日 A表浜(宮城県石巻市):2011年7月7・8日 B狐崎浜(宮城県石巻市):2011年7月9・11日 C宮古(岩手県宮古市):2011年7月16・17日 D重茂(岩手県宮古市):2011年7月19・20日 ○今後計画している場所(予定) E越喜来(岩手県大船渡市):2011年7月30・31日 F気仙沼大島(宮城県気仙沼市):2011年8月2・3・4日 G亘理(宮城県亘理町):未定 H田老(岩手県宮古市):未定 I未定 以上10か所(予定) ※地図はこちら ■網地島のレポート 本プロジェクトによる調査第1か所目となる網地島(宮城県石巻市)の模様をレポートします。 ○調査は津波被害を免れた船をお借りして実施 ![]() ○水中ロボットを海に投入する ![]() ○地元の漁業関係者への報告会の模様(東京大学海洋アライアンス黒倉先生による解説) ![]() ○水中の映像が流れた途端にみなさんの目が変わりました ![]() ■本プロジェクトに関するマスコミ掲載 ・「水中ロボ海底調査 宮城の離島」(下野新聞2011年7月7日) ・「東大グループロボット使い海中調査 漁再開へ浜に光明」(河北新報2011年7月7日) ・「がれき調査 水中ロボ活躍」(SANKEI EXPRESS2011年7月7日) ・「養殖・定置網 再開に光 石巻で水中調査 がれき見えず」(読売新聞2011年7月7日) ・「水中探査ロボット、漁場撮影 がれき少なくて安心」(朝日新聞2011年7月7日) ・「日本財団、被災地の海中調査を開始」(海事プレス2011年7月8日) ・「がれき分布、水中探査ロボットで調査」(建設通信新聞2011年7月8日) ・「漁業大丈夫?水中ロボット調査 漁業者に映像公開」(朝日新聞2011年7月9日) ・「日本財団、水中ロボットの海中状況調査スタート」日刊海事通信(2011年7月11日) ・「水中ロボで海底調査 早期漁業再開に希望 石巻・網地島『がれき少ない』」 (みなと新聞2011年7月12日) 以上 |