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【レポート】新春!企業向け特別セミナーin仙台「世界一簡単なCSR報告書の作り方」(2009年1月26日開催) [2009年01月27日(Tue)]
昨日、宮城県仙台市で、せんだい・みやぎNPOセンターさん主催により、

新春!企業向け特別セミナーin仙台
世界一簡単なCSR報告書の作り方
 〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜


が開催されました。

このセミナーには、18名(荻上カウントで)の方にご参加いただきました。
みなさま、どうもありがとうございまいました!


【一言】
今回のセミナーの中でとあるNPOの方がこうおっしゃいました。

「自分はNPOの一員だけど、自分たちの社会責任については意識したことがなかった」

そうなんです。

意識しないんですよね。

NPO=いいことをしている。
いいことをしている=それだけで善である。
それだけで善=まさか社会責任なんて思いもしない。

という構図にとかくなりがちです。

CSRセミナーなので企業の方が中心でしたが、こんなことを改めて考えさせられました。


【レポート】
新春!企業向け特別セミナーin仙台
世界一簡単なCSR報告書の作り方
 〜地域の企業が本気でCSRしなきゃいけない10の理由〜


■講義「地域の会社が本気でCSRしなきゃいけない10の理由」
川北秀人さん(IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]



○CSRレポートについて
・日本の企業でCSRレポートを出しているのは1000社くらい。
・CSRレポートを読むときには、まずは目次に目を通してほしい。その企業がレポートで何を伝えようとしているのかが分かる。
・パンフとレポートの違いは何か?パンフは自分たちに都合が良いことだけ書けばよいが、レポートは不都合なことも書く必要がある。
・CSRレポートの末尾には第三者意見がある場合がある。
・監査と第三者意見の違いは何か?監査は報告内容の正否を問うが、第三者意見は取り組みそのものについて問うもの。
・前年度の第三者意見に対して、翌年度にどう取り組めたのかの回答も求めている。

○CSRとは?
・CSRは社会責任全般のことで社会貢献活動ではない。
・CSR活動は×(頭痛が痛いというの一緒)、CSRの取り組みが○。
・CSRは企業の社会における全ての責任のこと。社会的(っぽい)責任ではない。
・大きな会社には大きな期待と責任が、小さな会社にも小さな期待と責任が。すべての会社に責任があるということであり、できるできないという話ではない。
・CSRは、地域の企業が地域で生き残るために必要な、すべてのこと。
・船場吉兆や赤福も、法律違反が問題だったのではなく、消費者の信頼を裏切ったことが社会問題になった。
・ユニクロの障害者雇用率は7.3%。これは法律を超えた取り組み。
・なぜ障害者を雇用するのか?社会貢献のためではなく、それが自社の利益につながり、生き残ることに必要だと判断したため。
・リーバイスは途上国で児童労働の問題が起きたときに、法律を超えた対応(教育機会の提供)をした。
・一方でナイキは、児童労働しない宣言をしたが、翌年に監査を行ったらまだそのままだったので、不買運動が広がった。

○法律を超えた社会責任を果たす
・法律の変化よりも社会の変化の方が早い。
・安全であることを主張しても安心に結びつくとは限らない。安心はお互いの関係性に基づくもの。
・対話を通じて責任範囲を確認し、期待に応えていく。
・お互いの関係性を築くためにも、不都合なことも含めて日頃から情報開示していくことが必要。
・社会変化の激しい時代だからこそ、まずはしっかりと守りのCSR(華やかさがないが大事なこと)に取り組む。

○CSRからSRへ(ISO26000)
・ISO26000が2010年に発効予定。
・CSRからSR(すべての組織の社会責任)へ。
・産業界、NPO、消費者、労働者の代表が策定に参加している。
・自主目標設定、自主取り組み、自主開示して社会に評価、という自主性を基本とするガイドライン。
・この自主性という考え方は、日本の産業界が提案したこと。だからこそ、自信を持って、責任を持って向き合ってもらいたい。
・NPO自身も社会責任を果たしているのか?が問われる時代がやってくる。
・ISOの範囲はとてつもなく広い。

○本気でCSRしなきゃいけない10の理由
・守りのCSR(それをしないと会社の持続が危うくなる)と攻めのCSR(それをすることで会社の強みを高めることができる)。
・CSRで大事なことの一つが関係者の関係性を良い状態で維持すること。そして、この関係性は中小企業ほどCSRは取り組みやすい。
・自治体も本気でSRに取り組まないと生き残れない。(暮らしやすい、働きやすい、育ちやすいまちとそうでないまちの差が大きくなる)
・宇都宮市のまちづくり貢献企業認証制度。認証された企業は入札で有利になるなどの特典がある。

○どう始めるか?どう進めるか?
・CSRは小さな会社ほど関係者が少ないので取り組みを始めやすい。
・まずは本業の基盤の強化、持続性向上につながるところに目を向ける。
・CSRは伊達や酔狂で取り組むものではなく、本業を守り抜くために取り組むもの。
・千葉県の大里綜合管理の取り組みや山口県のミチガミ医院の取り組み。
・高校生を対象に本気の就業体験やインターンシップに取り組む。なんちゃって就業体験は×。
・朝日酒造(久保田)の取り組みも社員自らが始めみんなで取り組んでいる。
・ただし、これは自然保護が目的ではなく、久保田というブランドを存続していくために自然保護が必要だったから。
・運送会社でのエコ安全ドライブの取り組み。エコドライブに取り組んだら、結果的に事故が半分に減った。そして事故が減ったので保険料が大幅に下がった。
・本業をいかに生きながらえさせるかが柱になり、そのために従業員が本気で取り組める。
・同業他社と一緒に取り組むことで、結果的にお互いの利益や存続につながることもある。

■事例報告「せんだい・みやぎNPOセンターのCSR推進の取り組みから」
加藤哲夫さん(せんだい・みやぎNPOセンター

・NPOと行政、企業との連携のサポート、促進する。
・地域の関係者の仲介を。
・企業のCSRにNPOがどう関わるか?
・環境だけでなく、人権や安全などの分野でももっと関わりが進むとよい。
・宮城県の100社くらいの企業がCSRレポートに取り組めば、全国で1000社くらいしかCSRレポートを発行してないのに比較して、大きな意味を持つようになるのではないか。



■話題提供「CSR大賞受賞企業のとCANPAN CSRプラスのご紹介」
荻上健太郎日本財団CANPAN運営事務局)



■ワークショップ(身の丈からCSRを実践するために世界一簡単なSRレポートをつくってみよう!)
○個人ワーク
・A3用紙を二つ折りし、1枚目の上半分「社名(団体名)、企業理念・行動原則、事業概要、事業の経緯」、2枚目の下半分に「安全に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の上半分に「人権・健康に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」、裏の下半分に「環境に関する、これまでの取り組み、今後の取り組み」を書いてみる。

○グループワーク
・他社・他者のつくったレポートを読んで、第三者意見を書いてみよう。
・付箋(企業の方:緑、市民団体の方:ピンク、行政の方:黄色)に「助言・提案」「気付きを与える質問」を書く。
・もらった付箋をもとに意見交換(=ステークホルダーダイアローグ)。



○質疑応答
Q.ISO26000は自己責任のガイドラインということは、評価も自己評価でやるというこか?
A.その通り。
なので、大企業は逆に悩んでいる。どこまでいいのか分かりにくいので。

Q.ステークホルダーにはお客様だけでなく従業員もいる。従業員向けの情報発信の取り組み事例などの情報源は?
A.
CSRレポートを読んで欲しい人は?という質問への回答の第一位は圧倒的に「従業員」。従業員が最大のステークホルダーであるという認識。
CSRレポートとは別に社内報などで従業員向けに配布している企業もある。

Q.CSRレポートの章立てや中身に面白さが少なくなっているのでは?
A.CSRレポートに必ず必要な要素は計画と結果のデータ。
たしかに、この必ず必要な要素に力を注ぎすぎてる企業も多いかもしれない。
イオンモールや松下時代のパナソニックのCSRレポートはとてもよく書けている事例の一つ。

Q.CSRレポートを従業員向けに作成する場合、読んでもらいたいことを中心に作成しても良いのか?
A.CSRレポートの読者は、圧倒的に従業員に関する情報の開示を求めている(CSRレポートの読者調査の結果から)。
従業員が働きやすい、働きたいと思う会社でなければ、お客さんがくるわけがない。

Q.CSR(SR)に対する意識があまりないことに気がついた。周りのメンバーにも意識をもってもらうには?
A.社是や設立の理念を振り返り、実現しようから始めること。
そして、大きな理念を小さな目標に細分化して、できることを見つけ、それから取り組む。

○川北さんからコメント
・レポートするだけではモノローグでしかない。ダイアローグ(対話)を通じてコミュニケーションを。
・さらに、コミュニケーションを通じてエンゲージメント(お互いに相手を巻き込み、相手の力を借りる)へ。
・良いことばかりではなく、信頼してもらうことにつながる情報開示にするには、まずはデータを取り、出すこと。
・CSRにきちんと取り組めている企業は、トップダウンだけでなくボトムアップがしっかり効いている。現場の小集団活動が成功している。
・世界でもトップ水準でCSRに取り組めているデンソーの秘訣は、各部門で小集団活動が実践できているから。そして、小集団活動を基盤とするボトムアップを補うためにCSR担当部門(トップダウン)を設置した。


■開催要項
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以上

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