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2010年度 準輻輳海域における船舶航行安全確保に関する調査研究[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 準輻輳海域における船舶航行安全確保に関する調査研究 が公開されました。

平成21年度の調査研究では、船舶交通が集中し海難が多発する東京湾、伊勢湾および大阪湾を結ぶ太平洋沿岸海域(準輻輳海域)と北海道南岸・九州北岸海域を対象に、交通海難の発生状況、要因分析、船舶通航状況等を解析するとともに、AIS(船舶自動識別装置)の活用状況の調査、船舶の動静監視と情報提供、船舶交通の整流化の検討を行った。
平成22年度の調査研究では、過年度の検討結果を踏まえ、AISを活用して新たな対策を講ずべき準輻輳海域を対象に、船舶交通流等の航行環境について精緻に分析するとともに、自主分離通航帯の見直しや仮想航路標識の活用、AISを活用した船舶動静監視や情報提供、進路誘導等による交通整流化等について、総合的な調査研究を行って準輻輳海域における航行安全対策の提言を取り纏めた。

準輻輳海域における安全対策の提言
(1)AISの活用
@海上交通センターでレーダによる航行船舶の動静監視を行っているが、このエリア外でも、AIS搭載船舶に対しては、AIS陸上局から乗揚防止等を図るための動静監視や情報提供を行うことが可能であり、AISの普及とともに動静監視対象海域が拡大された場合には安全性の向上が期待される。
A日本では、500GT以上の船舶に搭載義務が課せられているが、海外ではSOLAS条約で定める基準より搭載義務船舶の範囲を拡大する傾向がみられる。こうした中、搭載義務のない船舶でもAISを活用することによる安全性向上への寄与が認識され、我が国でも搭載船舶が徐々に増加している。一方で、普及促進にはAISの有効性等の周知とともに利用者のニーズに合致した機能改善等が望まれる。
BAIS普及促進の阻害要因の一つとして機器の価格が高額であることがあげられ、低廉化が期待される。普及促進の方策として、国による補助金や保険料削減等のインセンティブの導入が考えられ、また、簡易型AISは価格が安価であり、その普及が期待される。
CAIS搭載船舶が増加すれば、電波混信やAISを経由する情報過多が表示画面を占有する等の問題の発生が懸念されることから、あらかじめ対策を検討しておく必要がある。

(2)船舶の動静監視と情報提供
@準輻輳海域における衝突海難は、商船対漁船がその半数以上を占めており、商船の航行エリアと漁船の操業エリアが重複する海域では、衝突のリスクが飛躍的に高まることから、沿岸海域における操業漁船に関する情報提供が望まれている。
AAISによる動静監視では、対象船がAIS搭載船舶に限定されることから、AISを搭載していない漁船の動静把握には、準輻輳海域でのレーダによる監視エリアの設定が必要になるが、その設定に当たっては、湾内等の限定された海域とは異なり、沿岸海域は気象・海象、レーダ性能等による制限を受けることを考慮しなければならない。
B準輻輳海域では、AISのメッセージ機能があまり利用されておらず、今後は、気象・海象情報、工事情報、水路情報等の他、海域内のすべての船舶に同一情報を送信するような活用方法を考慮することが望まれる。
C海上交通センター等による情報提供では、AISメッセージとともにVHF等の併用が効果的である。
D漁船の操業情報については、リアルタイム情報として取得するだけではなく、水路誌等の刊行物やパンフレット等により、対象海域の漁船操業活動の特徴をまとめた一般情報として提供する方法が考えられる。

(3)船舶交通の整流化
船舶同士の衝突海難等が多い海域においては、船舶同士の衝突リスクを減少させる方法として船舶交通の整流化が考えられる。
このため、日本船長協会が推奨している「自主分離通航帯」をIMO(国際海事機関)で採択し、法的拘束力を持たせ、船舶交通を整流化することが考えられるが、沿岸通航帯を設置する場合には、長さ20m以上の船舶がすべて対象となり、小型船まで沖合い航行を課すことになる等の問題がある。
しかし、調査結果を見ると、比較的船型の小さな船舶は沿岸域を航行する状況であり、すべての船舶を対象にしたIMOの分離通航方式の採用は航行実態にそぐわない。そこでIMOの採択によらず、沿岸通航帯の利用制限や小型船の沖合航行等の問題点を解消するため、一定の船舶のみを対象とした通航路を設定することも考えられる。
また、分離通航帯を設定する場合、通航路の側端や推薦航路を設定する場合の中央を表示したり、主要な変針点を示す場合に、「仮想航路標識」の機能を活用することが考えられる。日本航路標識協会が検討した「仮想航路標識」の活用に関する実証実験結果により、その有効性も確認されている。なお、「仮想航路標識」の活用にあたっては、IMOでの国際ルール化が必要である。

関連する成果物
準輻輳海域における航行安全確保に関する調査報告書


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Posted by ショム002 at 16:03 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2010年度 マ・シ海峡航行援助施設基金への支援[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 マ・シ海峡航行援助施設基金への支援 が公開されました。

マ・シ海峡における主要な51基の航行援助施設の維持・更新を図るプロジェクトは、沿岸三国(インドネシア、シンガポール、マレーシア)が管理する航行援助施設基金がこれらの業務を担っている。当協会としては、日本財団からの支援を受けて、同基金に対し、マ・シ海峡における航行援助施設の維持・更新事業を支援した。

関連する成果物
マ・シ海峡航行援助施設基金への支援事業報告書


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Posted by ショム002 at 15:24 | 成果物 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2010年度 アジア海上保安機関長官級会合の開催[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 アジア海上保安機関長官級会合の開催 が公開されました。

 平成22年10月14日及び15日の両日、中国(上海)において、アジアの17カ国1地域(23機関)の海上保安機関による「アジア太平洋長官級会合及び実務者会合」を開催した。

 実務者会合においては、日本から海上保安機関職員の教育に関する報告が行われたほか、キャパシティビルディングリスト、コンタクトポイントリストの更新が行われ、さらに各国間での情報共有化及び意見交換促進をさらに進めることが合意された。同長官級会合では実務者会合の結果が報告されたほか、日本、中国、フィリピンからキャパシティビルディングに関する進捗報告が行われた。また今後の長官級会合の議題について、テーマを海上保安分野全般に拡大し、会合ごとにテーマを定めて集中的な議論を実施することで合意した。
さらに、第7回会合となる次回会合はベトナムで開催することが決定された。



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2010年度 ASEAN地域におけるHNS事故対応体制の強化支援[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 ASEAN地域におけるHNS事故対応体制の強化支援 が公開されました。

1.アセアン海洋汚染防止プログラムの開催
平成22年11月18日及び19日に、フィリピン(マニラ)において、アセアン地域の8カ国の関係者を招き、フィリピンコーストガードと共催で「アセアン海洋汚染防止プログラム」を開催した。18日午前には海洋汚染防止セミナーを開催し、18日午後及び19日にわたって、HNS(有害危険物質)緊急時計画策定ワークショップを行った。

2.HNS事故対応専門家の研修の実施
平成23年1月17〜21日に東京において、アセアン地域のうちHNS緊急時計画の策定に関し具体的な計画のある5ヵ国から、事故現場で対応する組織の指揮官クラスの担当官各2名を東京に招聘し、IMOが作成したHNSトレーニングマニュアルに基づく講義、横浜海上防災基地における化学防護衣等取扱い訓練、防除資器材メーカーにおけるゲル化剤使用実験、防護衣販売代理店における資機材の視察等の研修を実施した。


関連する成果物
アセアン地域におけるHNS事故対応体制の強化支援報告書
アセアン地域におけるHNS事故対応体制の強化支援報告書 [別冊]


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2010年度 海難防止等情報誌の発行・配布[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 海難防止等情報誌の発行・配布 が公開されました。

記事の構成については、関係者、有識者からの寄稿記事のほか、座談会や現場取材、編集レーダーへの読者の意見掲載を行うなどして、読者目線を忘れない編集に努めた。
本年度も、引き続き、海難の撲滅と海洋環境の保全、さらには、海事思想の普及と高揚を図ることを目的に事業を推進してきた。
情報誌「海と安全」を媒体として、現場にとって有意義かつ必要な情報を周知することが、海難と海洋汚染防止に極めて有効と位置付け、関係者に年4回、各6,000部の発行・配布を行った。

1.夏号5月25日発行(545)B5判(56P)特集「AISと船舶の安全運航」
2.秋号8月25日発行(546)B5判(64P)特集「漁船の海中転落とライフジャケット」
3.冬号11月25日発行(547)B5判(70P)特集「21世紀を見すえた外航船員の確保育成」
4.春号2月25日発行(548)B5判(64P)特集「船陸間情報通信の現状と将来」

関連する成果物
No.545 特集「AISが安全運航に果たす役割」
No.546 特集「漁船の海中転落とライフジャケット」
No.547 特集「21世紀を見すえた外航船員の確保・育成」
No.548 特集「船陸間情報通信の現状と将来」


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2010年度 「漂着ごみ」の油化に関する調査及びモデル地区の設立[2011年04月21日(Thu)]
2010年度 「漂着ごみ」の油化に関する調査及びモデル地区の設立 が公開されました。

海岸に漂着する大量のごみは、美観を損ねるばかりか、生態系まで破壊するような影響を与えること等から、長年にわたり問題視されてきた。海岸漂着ごみのうち、容積率で約40%を占めると言われる発泡スチロール類は、油化装置によってスチレンを主成分とするエネルギーに変換することが可能である。スチレンはガソリンなどと同じ引火性の液体で、ディーゼル機関、ボイラー、焼却炉等の燃料として利用することができる。
本調査研究は、こうした離島の海岸漂着ごみ問題に関して、回収した海岸漂着ごみを油化装置によってスチレンに変換し、これを島内でエネルギーとして有効活用することにより、離島の海岸の美化及び島内の省エネの促進といったエネルギー問題を解決しようとするものである。
平成21年度及び22年度において、「宝の島プロジェクト」と呼称し、沖縄県竹富町の鳩間島をモデル地区として、島内に設置した屋内固定式の油化装置を用いて、漂着ごみ処理に係る一般市民主導・参加型の社会実験を実施した。

この社会実験の結果、海岸漂着ごみの新たな処理システムが、離島における海岸の美化や島内の省エネに貢献するばかりか、ごみ由来のエネルギーを利用した起業を通じ、過疎化・高齢化など離島が抱える社会問題の解決にも寄与する等様々な面で効果をもたらすことが実証された。
本システムが海岸漂着ごみ問題やエネルギー問題、過疎化や高齢化などに悩む全国の離島に広まり、いずれも採算性を伴う実稼動や地域の活性化につながることが期待できるものと考えている。
なお、平成23年度からは、利便性や機動性を向上させた移動式の小型軽量油化装置を車両に搭載し、全国各地の離島の海岸を巡回する広域的な社会実験を予定しており、全国の離島海岸のさらなる美化及び島内省エネの促進、さらには“離島振興”にもつながる社会貢献を目指している。
なお、海岸に漂着する硬化プラスチック製の漁具やナイロン製の魚網など、発泡スチロール以外のプラスチック系の漂着ごみの油化について、神奈川県・産業技術センターと共同で調査研究を進めたところ、本調査研究で用いた油化装置は、下処理をすることにより、油化の可能性が高いことが認められている。

関連する成果物
「漂着ごみ」の油化に関する調査及びモデル地区の設立報告書


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