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種子島保安署が新設 [2016年11月08日(Tue)]


 種子島(鹿児島県西之表市)に10月1日付で新たに「種子島保安署」が設置され、その開所式が同23日、西之表市のホテルで開かれた。式には三反園訓・鹿児島県知事や長野力・西之表市長などの来賓と、岩本一夫・十管本部長や同署員ら約40人が出席した。
 海上保安庁に保安署が新設されるのは12年ぶり。
 
 鹿児島県の大隅半島と種子島などの間の「大隅海峡」は国際海峡で、大型船が頻繁に往来する輻輳海域となっている。しかし、大隅半島佐多岬から奄美大島までの約350`の間には海上保安部署が置かれておらず、地元からも「種子島に保安署を」という強い要望が寄せられていた。

 これを受け、宮崎保安部から巡視船「たかちほ」(195d)が配属替えとなり、職員22人体制で鹿児島保安部種子島保安署が発足。外国漁船などの監視や、海難への迅速な対応体制を整えた。

 開所式では糸井一幸・鹿児島保安部長が「種子島保安署が管轄する海域は外国船舶が航行する海上交通の要衝で、好漁場でもある。また昨年大噴火した口永良部島など自然災害への備えも必要だ。保安署の発足で、周辺海域の『海の安全・安心』に大きく貢献できる」と式辞を述べた。

 続いて岩本本部長が「周辺海域では近年、外国漁船も多数確認されている。離島・遠方海域の拠点として、職員一同一丸となって業務に邁進して参ります」と中島敏長官のあいさつを代読した。
 
 三反園知事、長野市長らの祝辞の後、山本慶・種子島保安署長が「地元自治体や関係機関の皆様からの期待の大きさを実感している。これに応えるため、地域ニーズを吸い上げ、きめ細やかに対応していく所存です」と謝辞を述べた。                  (種子島)
宮古島保安部の開所式 [2016年11月08日(Tue)]

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 十一管内4番目の保安部として保安署から昇格した宮古島保安部の開所式が10月15日、沖縄県宮古島市内のホテルで行われ、中島敏長官や大根潔・十一管本部長、保安部職員のほか安慶田光男・沖縄県副知事、下地敏彦・宮古島市長、伊良皆光夫・多良間村長ら150人が出席した。
同保安部には不審船などの追跡・捕捉能力を強化した新型巡視船(PS)9隻が平成30年度までに配備され、尖閣諸島や宮古島周辺海域での一大監視・警備拠点となる。

 式では大根本部長の式辞に続き、中島長官があいさつした。「尖閣諸島周辺では今年8月、多数の中国漁船が接続水域内で操業すると同時に、最大15隻の中国公船を確認。離島・遠方海域での拠点機能の確保が急がれてきた」と、同保安部の開所の必要性や意義を強調。その上で「保安部職員が一丸となって地元の皆さまの期待にそえるよう、業務にまい進してまいります」と語った。

 安慶田副知事は「すべての漁業者が尖閣周辺で安全な操業ができることを望んでいる。宮古島保安部が県内4番目の保安部として開設され、海上保安体制が強化されることは誠に心強い限りだ」と、翁長雄志・県知事の祝辞を代読した。 

 最後に久留利彦・宮古島保安部長が「全職員が使命感に燃え、全国各地から集まった志を一つにする同僚とともに、誇りを持って使命を全うしてくれると確信しております」と力強く語った。

 宮古島保安部では現在、平良港(宮古島)に配備中の巡視船艇がPM「みやこ」、PS「のばる」、PC「なつづき」の3隻。さらに今年度中に、長山港(伊良部島)に新型PSを3隻、29年度に3隻、30年度にも3隻を配備し12隻体制となる。職員数も保安署時代の55人から、30年度末に約200人へと増員される予定。外国漁船への対応とともに、マリンレジャーでの事故防止など地元の「海の安全」にも万全を期す。

 尖閣諸島周辺の領海警備では、石垣保安部に配備された1000d級の専従巡視船(14隻相当)が中心となって中国公船に対応し、主に宮古島保安部の新型PMが違法な中国などの外国漁船の警備対応に当たる。 (小林利光記者)

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