CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

« 海難事故 | Main | 訓練・展示»
測量船5隻が出港式 [2018年05月17日(Thu)]

今年度最初の海洋調査に出港した「昭洋」.jpg
                  今年度最初の海洋調査に出港した「昭洋」

●昭洋、拓洋、明洋、天洋、海洋の5隻

 海上保安庁海洋情報部の測量船5隻の出港式が4月18、19日、東京都港区台場の専用岸壁で行われ、それぞれが今年度最初となる各種海洋調査に出動した。

 18日の大型測量船「昭洋」(3000d)と「拓洋」(2400d)の出港式は、朝からあいにくの荒天となったため、屋外での式典を変更して「拓洋」の公室で行われた。

 整列する原田樹佳(きよし)・昭洋船長、上野純司・拓洋船長ら両船幹部を前に、中島敏長官は「海洋調査は洋上での長期にわたる業務となる。海上保安官としての誇りをもち、安全管理を徹底し、互いに助け合う中で国民の期待に応えてほしい」と訓示。加藤幸弘・海洋情報部長がさっそく両船長に、海底地形と海象調査の行動司令書を交付した。

 その後中島長官らは、強い風雨が吹き突く中、船橋の外に出て、帽振れをしながら「昭洋」の出港を見送った。続いて「拓洋」も同日午後に、海洋調査に出港した。

 また19日は、中型測量船の専用岸壁で「明洋」(550d)、「天洋」(430d)、「海洋」(550d)の出港式が行われ、岩並秀一・海上保安監が乗組員らに訓示した。
                               (小野信彦記者、写真も)
西之島の新海図を発行 [2017年07月13日(Thu)]

◎海底地形図も
◎EEZが50平方`拡大

 海上保安庁は、活発な噴火活動が続く小笠原諸島・西之島周辺の新しい海図と海底地形図を製作し、6月30日に発行した。
 同島の海図は平成17年6月以来の更新。島の海岸線を正確に明記した新しい海図の発行で、国連海洋法条約に基づく領海の範囲も更新され、日本の領海は西に約70平方`、排他的経済水域(EEZ)も西に約50平方`それぞれ拡大した。

海図地形図合成のコピー.jpg
(右が西之島の海図、左は海底地形図=いずれも部分) 


 西之島は25年11月に火山活動を再開した。その後27年11月までに、流出した大量の溶岩が旧島を覆うようにたい積し、面積は旧島の約9倍、東京ドーム約58個分にあたる2・72平方`にまで広がった。
 
 海上保安庁海洋情報部は、同島の海図や海底地形図の作製のために、昨年10月27日から延べ5日間、島への上陸調査や周辺海域の測量を実施した。
 その際、台風接近による悪天候のため観測機器を現地に置いてきたが、今年1月までにすべてを回収。得られた観測データを基に海図などの作製作業に取り組んでいた。
 
 新海図は縮尺2万5000分の1。西之島が今年4月20日から再び噴火活動を活発化させていることから、火口のある山頂から半径0・9海里(約1・6`)の航行警報範囲も破線で示している。
 海底地形図は縮尺5万分の1。10b間隔の等深線で、島周囲の断崖や急傾斜の渓谷などの複雑な地形状況を描いている。
                              (小野信彦記者)
トカラ沖の海底に火山地形 [2015年08月18日(Tue)]

トカラ火山地形図@.jpg

トカラA火山地形.jpg

 海上保安庁海洋情報部は7月27日、鹿児島県トカラ群島・宝島の北西約10`の東シナ海の海底で、高さ約60bを超える溶岩ドームや熱水活動を伴う凹地などの火山地形を発見したと発表した。

 測量船「拓洋」と自律型潜水調査機器「ごんどうS」で、今年5〜6月に付近を調査した。

 火山地形は、周囲の海底より約500b高くなった「白浜曽根」という台地(周囲約40`)の頂部平坦面で見つかった。
 そこではいくつかの山塊が突き出し、最も大きなものは幅約70b、高さが約60b以上もあった。さらに北方約5`地点の同じ頂部平坦面には、周囲よりも20〜30b深い凹地(200×300b)もあった。

 これらの地形は、頂部平坦面が形成された「最終退氷期」(約2〜1万年前)以降の火山活動によってできたもので、山塊は溶岩ドームと考えられるという。

 「ごんどうS」の音響記録では、凹地の底からの熱水やガスの湧出が示され、水温の急激な上昇も観測された。
 こうした熱水活動は白浜曽根では水深80〜100bでみられ、東シナ海で発見された熱水域のうちでも極めて浅いのが特徴だ。
 
 海洋情報部は平成25年6月に、宝島の北方約25`の海底で直径約1600bのカルデラなどの火山地形を発見した。                        (小野信彦記者)


松山沖にイルカ親子の大群 [2015年07月24日(Fri)]

【機1】イルカの大群【松山】(150619).jpg

 6月19日午前9時40分ごろ、松山市の松山観光港沖約300bの瀬戸内海で、背びれを海面から出し船に向かってくる群れを、哨戒中の松山保安部の巡視艇「いよざくら」が発見した。

 接近して見ると、約50頭のイルカの大群で、高浜瀬戸を南下していた。
 付近は船舶交通の往来が激しい海域のため、「いよざくら」は約20分間、イルカと並走し、航行する船舶に注意を促した。
親子で海面を飛ぶ姿も確認された=写真。親イルカはすべて雌(母親)と見られる。

子育て中のイルカの大群が瀬戸内海で見られるのは大変珍しいという。
                             (松山)
イルカの親子.jpg
海洋情報業務講座  参加者を募集 [2015年07月16日(Thu)]


 海上保安庁海洋情報部は、高校や高等専門学校の教員、大学(院)生などを対象とした海洋情報業務体験講座を8月11、12日に開く。
 5月の口永良部島噴火で一早く避難支援に当たった測量船「拓洋」の体験乗船もある。受講の応募締め切りは7月28日。
 
 同講座は、海洋情報業務に関心を深めてもらおうと毎年夏休みに開いている。今回のテーマは、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて「海からのおもてなし」と題し、東京湾に注目。現在の東京湾の姿や海洋情報部のかかわりを知ってもらう。
 
 1日目は東京都江東区の海洋情報部10階大会議室で、環境調査や海図作製などの体験型講義、2日目は「拓洋」に乗船し、船内や観測機器の見学や海洋調査の実習などを行う。
 
 定員は30人。2日目のみの受講は不可。受講無料。詳しくは体験講座ホームページ(http://www1.kaiho.mlit.go.jp/press/taiken-HP/newpage-taiken.html)か、海洋情報部の企画課・体験講座担当(電話03-5500-7137)まで。

茨城県の海岸にイルカ160頭 鹿島保安署で放流 [2015年05月04日(Mon)]

イルカ放流 .JPG

 4月10午前6時5分ごろ、三管本部運用司令センターに「茨城県鉾田(ほこた)市台濁沢(だいにごりさわ)の海岸にイルカが多数打ち上げられ生きているので救助してほしい」との118番通報があった。

 鹿島保安署は、署員と巡視艇「よど」乗組員の計7人で陸上班を編成。現場に急行させ確認したところ、砂浜に約4キロにわたってイルカの一種のカズハゴンドウが約160頭、漂着していた。体長は2〜3bで体重約200`あった。

 陸上班は、集まったサーファーや消防署員、警察署員らと連携し、ストレッチャーやブルーシートなどを利用し、放流したり、体温を下げるため海水をかけるなどの救助措置をとった。
 陸上班はシートに包んで、2頭を沖合に運び救助した。しかし、住民などが放流したイルカの中には、再び浜辺まで戻ってきてしまうものもいて、大半は助けることができなかった。

 また、鉾田市が生存の可能性のある3頭をトラックで鹿児島港まで搬送。市の要請で、そのうち2頭を巡視艇「よど」に乗せ、鹿島港沖合約10`まで運び、放流したところ、2頭は元気よく泳いで去った=写真。別の1頭は鹿島県警の警備艇が放流した。

 水族館などによると、通常、イルカは南から黒潮に乗って北上し、銚子沖で東に向かう黒潮とともにハワイ方面に向かう。それが、北からの寒流で黒潮が分断され、イルカが鹿島方面に迷いこんだものと見られる。

 残念ながら救助した頭数は少なかったが、地元自治体、住民、サファーと一体となった救助活動により地域との連携を図ることができた。                  (鹿島)
MICS利用簡便に スマホ用サイト開発 [2015年04月28日(Tue)]

ミックス念のため再出稿.jpg


 海上保安庁交通部は、プレジャーボートや漁船などの小型船舶の安全対策のために運用している「沿岸域情報提供システム(MICS、ミックス)」のスマートフォン用サイト(http://www6.kaiho.mlit.go.jp/sp/index.html)を開発し、4月10日から試験運用を始めた。

同庁では、ゴールデン・ウイーク(GW)を控え、小型船舶の運航者や、海釣りやマリンスポーツ愛好者らに利用を呼びかけている。

 MICSは平成25年7月に全管区での運用が始まった。
 沿岸各地の灯台などの航路標識で観測した気象・海象(風向、風速、波高)の状況、気象(津波)警報・注意報、船舶事故や避難、航行制限などの「緊急情報」、海上工事や行事などの安全情報をインターネット上の画面で提供。
 緊急情報については電子メールでも、約2万人の登録者に配信している。
 
 MICS画面はパソコンやスマホで見ることはできるが、トップ画面から各管区を選択し、さらに段階ごとにボタンをクリックして、それぞれの詳しい情報を表示させなければならない。
 
 新たなスマホ版では、トップ画面に日本全地図を掲載し、全管区の気象現況や緊急情報、海上安全情報などの記号(アイコン)も同時に表示している。画面を拡大することで、詳細な危険海域や定置漁業権の区域、海上交通安全法や港則法の航路などが出てくる。
 
 スマホのGPS機能の利用によって、画面中央に現在地を表示できるので、自船の周辺情報が一目で分かる。灯台やマリーナ(係留施設やクレーン、スロープなど)のほかに、海水浴場や潮干狩り場の位置も記号で表示されるので、車での海浜レジャーにも役立ちそう。
 
 さらにスマホ画面には発航前の自船の点検チェックリストやトラブル対策、「もしものときの連絡先」など安全啓発情報も掲載している。同交通部によると、船舶事故の約4割はプレジャーボート(ヨットやモーターボート、水上オートバイなど)によるもので、その原因の半数近くが気象・海象の不注意、船位不確認、水路調査の不十分、船体機器の整備不良などだった。
 
 同庁では、スマホ版の試験運用で機能性をチェックし、今年7月から本格運用する予定。
                                    (小野信彦記者)
巡視船「そうや」が海氷観測 [2015年03月12日(Thu)]

218そうや海氷の中を航行中のそうや.jpg

 釧路保安部の巡視船「そうや」(藤井康志船長)に研究者たちが乗船し2月12〜18日までの8日間、オホーツク海で海氷観測を行った。

 観測は毎年行っているもので、今年も一管本部海洋情報部のほか、北海道大学低温科学研究所や北見工業大学工学部の研究者たち計10人が乗船した。
 海水や氷の採取、氷の厚さや形状の分析、それに加えて氷の成分の調査や水温や潮流の測定、搭載ヘリによる海氷の種類と分布の観測などを行った。
 
 海氷観測の初日から最終日まで、荒天に見舞われた。
 特に観測3日目の15日の風速は最大で24bを超え、海面がうねり、海氷さえ押し上げるほどの大時化(しけ)だった。

 気温が氷点下の寒さの中での観測作業は厳しかったものの、おおむね予定されていた地点での各観測を効率よく実施することができた。
 また「そうや」が一時的に分厚い海氷で停止することもあったが、前後進のチャージングにより脱出した。
 
 今回が20回目となる北海道大学低温科学研究所の豊田威信助教によれば「今年の海氷は昨年よりも薄く、密接度も小さかった」という。
 今回の観測では、シャーベット状の海氷を重点的に集めて研究したいとのことだった。
     
 観測中にはアザラシの泳ぐ姿や、空気中の水分が凝結してキラキラと輝いて見える「ダイヤモンドダスト」現象を目にする機会もあり、乗組員や研究者から感嘆の声が挙がった。
                                  (釧路そうや)
そうやバスケット観測_edit.jpg

戦艦「陸奥」の船影の立体画像 山口の記念館で展示 [2015年03月06日(Fri)]

 山口県周防大島町伊保田にある陸奥記念館で2月14日から3月31日まで開かれている「広島湾に眠る戦艦『陸奥』」資料展に、六管本部海洋情報部が調査した「陸奥」の船影をとらえた立体画像が展示されている。
同部では「太平洋戦争終結70年の節目を迎え、戦争の傷跡といえる陸奥の沈没状況を披露し、平和について考えるきっかけになれば」と話している。

 戦艦「陸奥」は1921(大正10)年に完成。40a砲を備え、連合艦隊の旗艦として活躍していたが、1943(昭和18)年6月8日、広島湾の柱島泊地に停泊中、原因不明の爆発を起こして沈没。総員1471人のうち死者が1121人にのぼる大惨事となった。

 戦後の引き揚げ作業は、水深約40bの海底からのため難航したが、1978年までに乗組員の遺骨、遺品、主砲など艦体の75%が引き揚げられた。陸奥記念館には、回収された物品を始め、全国から寄せられた遺品や資料が展示・保存されている。

 今回の資料展には展示されている画像は、六管本部が2007年4月、海図作成のため、測量船「くるしま」のマルチビーム測深機で調査したもの。
 海底に斜めに横たわる陸奥の船影データを、3次元画像に加工したもので、長さ120b、幅約30bの船体がくっきり浮かび上がり、船橋なども確認できる。
 
 これに加え、戦艦「陸奥」が沈んでいる柱島付近の当時と現在の変遷がわかる海図も展示。
 さらに、1970年の引き揚げ作業時に作成された「沈没状況調査報告図」を深田サルベージ建設から提供を受け、初展示している。
 
 引き揚げられた陸奥の船体は、放射性物質の含まれていない「陸奥の鉄」として、現在も分析機器の遮蔽体として利用されている。
 海上保安庁海洋情報部でもこの鉄を利用した分析機器を保有しており、展示資料として紹介している。                            (六管本部海洋情報部)
釧路沖で「浮き船」現象 [2015年01月13日(Tue)]

浮き船現象_edited-1.jpg

 12月9日午前8時ごろ、釧路保安部の佐々木潤一管理課長が事務室の窓から釧路沖を眺めたとき、沖合の風景に違和感を感じた。双眼鏡で見みると、なんと、船が宙に浮いているではないか。
 佐々木課長は、これが蜃気楼(しんきろう)であることに気付き、すぐさまカメラを手に取り、双眼鏡をカメラのレンズに当てて写真に収めた。

 あまりにも珍しい現象だったため、各報道機関に画像提供をしたところ、各社の反応が良く、問い合わせが殺到した。
 一部のテレビ局はカメラクルーを連れて取材に訪れるほどだった。
 
 報道機関によると、この蜃気楼は「浮き船」現象と呼ばれ、海水温よりも気温が低くなると、海面上に薄い暖かい空気の層がつくられ、光が屈折することで遠くにある船が浮き上がったように見えるという。

 この日の釧路市は、上空の寒気と放射冷却の影響で最低気温が氷点下10・1度とこの冬一番の冷え込みとなったうえ、天気が良く、風も弱かったことから「浮き船」現象の発生条件がそろっていたと考えられる。                             (釧路)
| 次へ