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美味 海上保安官の作った「うみまるパン」 [2018年05月10日(Thu)]

 福井保安署の巡視艇「あさぎり」の橋本典尚・主計士は、日ごろから乗組員のお腹を満たすために、食事を提供している。
 休日も趣味でパン作りに励んでおり、この日は乗組員の昼食として海上保安庁のマスコット・うみまるにちなんで「うみまる」パンに挑戦してみた。
 
 これは橋本官のオリジナル・アイデアで、パンに型どられているうみまるは、お手製の型にココア・パウダーを付け、うみまるの顔にするという手のこったもの。
 
 ここで問題が一つ。それは、パンが焼き上がるまでは、どんな顔に仕上がるかがはっきりしないこと。
 不安な思いをよそに、生地をオーブンに入れて焼くこと10分、でき上がったのが写真のパン。誰が見てもうみまるとわかる完璧な仕上がり。
 
 焼きあがったパンは乗組員全員で食べ、その見た目、味に舌つづみを打ち、午後の業務に備え栄養補給した。                              (福井)

410 焼きあがる前の生地の状態のうみまるパン.JPG
↑焼き上がる前の生地の状態のパン

410 焼きあがったうみまるパン.JPG
↑焼き上がった「うみまるパン」
自慢の「船飯」 古仁屋保安署  「いそなみ」 [2018年05月06日(Sun)]

◎具材たっぷり鶏飯

船飯いそなみ1.jpg

 今回、「船飯」を担当することになりました「いそなみ」主計士補の内之宮麗奈(23)です。

 2014年9月に保安学校を卒業し、2年半、鹿児島保安部の巡視船「おおすみ」に乗船後、昨年4月から奄美大島の古仁屋保安署で海上保安業務に従事しています。
 「いそなみ」では1人で調理をしますので、前任地で上司から教えていただいた調理の基礎やテクニックを生かし、乗組員が「おいしい」と言いながらご飯を食べる姿を頭に思い浮かべながら、日々業務に励んでいます。
 
 今回は、奄美の郷土料理「鶏飯(けい、はん)」を紹介します。
 鶏飯は、今から約400年以上も前に、現地の人が役人をもてなすために振る舞った料理が起源とされており、これまでに天皇皇后両陛下も召し上がりになった伝統ある料理です。

 鶏飯は、見た目がシンプルなので、一見、簡単だと思われそうですが、ダシを鶏がらから取ったり、具材を細かく刻んだりするなど、意外に手間と時間のかかる料理です。
 最も時間がかかる鶏ムネ肉を裂く作業には特に集中して、無心で裂いて、いかに時間を短縮させるかがポイントです。

 「いそなみ」は半数以上が20代という若い職員の多い船ですが、ご飯の上に多種の具材を載せ、あっさりしたスープをかけながら食べる鶏飯は、食欲旺盛な若手職員のお腹も十分に満足させることができ、食後の乗組員からの「おいしかった」の一声で、私も心とお腹が大満足です。

【鶏飯】
▼材料(4人分)
 鶏がら1羽分、鶏ムネ肉1枚、錦糸卵3個、干しいたけ8枚、パパイヤの漬物(なければ、たくわんなどの漬物適量)、しいたけの戻し汁300cc、青ネギ適量、きざみのり適量、かんきつ果物の皮(今回はタンカン)適量
▼作り方
@干しいたけを水に戻し、細切りにする。戻し汁(しょうゆ大さじ2、砂糖大さじ1・5、みりん大さじ1・5)で煮詰める
A鍋に水と鶏がら入れ、灰汁を取りながらダシを取る
B鶏がらを取り出し、そのダシの中に(鶏ムネ肉、長ネギの青い部分、しょうが、酒適量)を入れ、鶏ムネ肉に火が通ったら取り出す
C卵を薄焼きし、できるだけ細く千切りにして錦糸卵を作る
D小ネギは小口切り、パパイヤの漬物はみじん切りにし、タンカンの皮を薄く削ぎ、みじん切りにする
E粗熱が取れたムネ肉を細く裂く
Fダシに白ダシを少量と塩を入れて味付けし、数回こせばスープが完成
G丼にご飯を盛り、上に具材(鶏ムネ肉、錦糸卵、干しいたけ、パパイヤの漬物、青ネギ、きざみのり、タンカンの皮)を載せ、ダシをかけながら召し上がれ!
                           (内之宮麗奈・主計士補)

船飯 巡視船「たかとり」 アジのなめろう丼 [2016年09月15日(Thu)]

 まだまだ暑い日も多いこのごろ。
 皆様にこそ紹介したい巡視船「たかとり」自慢の船飯は「冷汁ぶっかけアジのなめろう丼」。
 藤浪克明・主計士補(35)の数あるレシピの中でも安くて簡単、家庭で作りたくなる激うまメニューです。

船飯1.jpg
 
 今回の料理は、神奈川県で捕れたアジを使って、「夏バテで食欲のない人が、さらさらと食べられるように」と乗組員に出されたものです。主計科職員は、普段からこのように乗組員の体調を気遣ってくれています。

船飯2補藤浪克明.jpg

 食事中は、さきほどまで疲れた顔をしていた乗組員も「うまい、うまい」と喜んで食べ、元気になります。船内という厳しい環境で勤務をしている乗組員にとって、主計科職員の作る食事が唯一の楽しみなのです。

 最近、海上保安学校を卒業して「たかとり」に配属されたばかりの機関士補は、 筋トレを続けているにもかかわらず、「激うま」な船飯を食べ続け、4`太るというある意味“幸せ太り”を遂げました。

【冷汁ぶっかけアジのなめろう丼】
▼材料(4人前)
・アジ4匹、ご飯、みょうが2個、ナガイモ1/2本、ショウガ1/2個、玉ネギ1/3個、万能ネギ1/5束、カツオブシ、大葉、きざみのり、みそ、白ごま
▼作り方
@みょうがを小口切りにする
Aナガイモをすりおろす
B沸騰させたお湯720ccにカツオブシで出汁を取り、みそ汁を作って冷蔵庫で冷やす
C新鮮なアジを3枚に下ろす
D下ろしたアジ、ショウガ、タマネギをみじん切りにする
E切った具材にみそを混ぜ、たたきにする
F万能ネギを小口切りにする
Gどんぶりにご飯をよそい、大葉、なめろうの順にのせ、万能ネギ、きざみのりを振りかける
H冷えたみそ汁にすりおろしたナガイモを混ぜ、みょうが、白ごまをふりかけ、豪快にご飯へかける

 以上、写真のように盛り付ければ完成です。

 付け合わせは焼きナスとキュウリの漬け物に三浦半島産のスイカ。
 調理のコツは、冷汁はできるだけキンキンに冷やすこと、なめろうはねばりが出るまでしっかりたたくことです。
 また、冷汁を別に盛り付け、なめろう丼を味わってからかけることで2度おいしい食べ方もあります。
 
 今回の「冷汁ぶっかけアジのなめろう丼」は静岡県の郷土料理である「とろろ汁」と、 千葉県の郷土料理である「なめろう丼」を合体させた藤浪主計士補の創作料理です。 みそと薬味のパンチが効いていて、冷やし茶漬けのようにさらさらと食べられる、正に夏にぴったりなメニュー。ぜひお試しあれ。             (巡視船「たかとり」通信士補・中澤誠)

◇         ◇        ◇      ◇

船飯表紙.png

  海上保安庁の巡視船艇の乗組員の活力のもとになっている料理を紹介した「海上保安庁のおいしい船飯」(扶桑社刊)が、全国の書店やネット書店で好評発売中だ。

 海上保安新聞に昨年5月から連載中の「自慢の船飯」のコンセプトを生かして、海上保安庁の全面協力のもと独自に編集されたレシピ集。(公財)海上保安協会が監修している。

 「みんなの大好き!船飯ベスト10」「海保のご自慢!とっておきカレー」「ひと皿で満足!どんぶり&麺」「ご飯がすすむ!和・洋・中のおかず」など、計52品のレシピがカラーの料理写真入りで紹介している。
 B5版80n、本体価格1400円。アマゾンでも購入できます。


自慢の「船飯」  敦賀保安部・巡視船「ほたか」 [2016年02月15日(Mon)]

船飯・豚しゃぶ塩ネギあえ.JPG

 思い出の「豚しゃぶ塩ネギあえ」


 今回紹介するのは、巡視船「ほたか」シェフこと、薄(すすき)さよ主任主計士。
 「ほたか」が揺れれば、どこかに吹き飛ばされそうな小柄な体格ながら、休みの日にはランニングを欠かさず、フルマラソンも余裕で完走するバイタリティーあふれる女性です。

 その薄主任主計士の思い出の一品である「豚しゃぶ塩ネギあえ」を紹介します。
 これは、薄主任主計士が生まれ育った京都府丹後の実家で、幼い時から食べ親しんだ料理を元にしたオリジナルの一品。
 見た目は素朴で、派手さはありませんが、心落ち着く味わいがあり、「ほたか」の食膳に出されると、余りがなくなるまで乗組員が競うようにお代わりをする料理です。
 豚しゃぶしゃぶ用ロースと、白ネギ、ニンニクがあれば、どの家庭にでもあるような調味料で簡単に調理できるので、ご家庭で作ってみてはいかがでしょうか。

 それでは、薄主任主計士から、ひそかに聞き出した思い出の一品のレシピです。
【豚しゃぶ塩ネギあえ】
▼材料(4人分)
 豚しゃぶしゃぶ用ロース(500c)、白ネギ(2本)、ニンニク(一かけら)、塩(適量)、ゴマ油(適量)、黒コショウ(適量)
▼作り方
@ロースを色が変わるまで湯通し後、湯切り
Aみじん切りにした白ネギと、すりおろしたニンニクに、塩、ゴマ油および黒コショウを入れ、少々粘りが出るまで混ぜ合せ
B@とAをあえたら完成
(敦賀保安部「ほたか」主任主計士補・久場哲也)

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  バイタリティーあふれる薄さよ主任主計士
おいしい「船飯」  今年も元気に [2016年02月10日(Wed)]

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  海保の活力支える「船上の料理人」たち

 「さあ、みなさん。昼食の用意ができましたよ。本日のメイン・メニューは、地元産の牛のタンシチュー。昨日のうちに仕込んでおいた柔らかなお肉と深みのあるデミグラスソースの豊かな味のコラボを、どうか心ゆくまで楽しみあれ――」
 とは言わない。
 「食事、食事」
 徳島保安部の巡視船「よしの」の船内アナウンスは、たったこれだけだ。
 
 「食事に限らず、できるだけ簡潔に要件を伝えることが大事。余計なことは言わないのです」
 マイクを握っていた主任主計士の槌屋晶子さん(海保校・主計科25期)が説明してくれた。
 
 すると間もなく、乗組員たちが次々と公室(兼食堂)にやってきた。
「おっ、おいしそうだ」
 と思わず口に出す人。
 口に出さない人も表情は晴れやかだ。
 「船では何といっても食事が楽しみ。他の船の乗組員も、だれもがそうだと思いますよ」
 池上浩之船長も笑顔で言った。

 みんなで槌屋さん自慢の「船飯」を味わいながら、テーブルの各所で会話に花が咲く。厳しい業務の緊張がほぐれる安らぎのひと時だ。

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                   ◇   ◇

 乗組員たちの健康と胃袋を満たす食事の献立を考え、材料の仕入れや調理を行うのが船上の料理人たち≠セ。
 料理長(シェフ)が主任主計士。船艇によっては、アシスタント役の主計士、調理見習いの主計士補がいる。
 「よしの」では中山裕子さん(42期)、高橋俊太さん(45期)の2人の主計士補とともに、20代から60代までの24人分の料理をまかなう。
 さらに船上にあっては、他の職員らと同様に海上保安業務もこなす。
 
 海上保安庁の全船艇は366隻、全乗組員は6146人。このうち494人が料理人として巡視船艇、測量船の計202隻に乗船している。
 さらに女性の料理人は58人。女性シェフとしてはPM巡視船の槌屋さんのほかにPLH、PL、PS各船に1人ずつ、計4人が現在活躍中だ。

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             ◇   ◇

 「嵐や時化(しけ)で大揺れの時は揚げ物はできず、メニューが制限されます。特に海難などの緊急出動では料理を出すタイミングが難しく、業務の進行を見ながら出来上がりを調整するなど、なるべく温かい料理を提供できればと心がけています」と槌屋さん。

  「いつでもどこでも料理を喜んで食べてもらいたい」
 日本周辺の離島や遠方の海域へと、今年もさらに海上保安庁の出番は増えそう。
 しかし船上の料理人たちの思いは変わらず、そして強い。
        
  地元の旬  味わって

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 「料理へのこだわり? 食材に旬のもの、地元徳島産のもの使うことかな。乗組員の出身地はまちまち。せっかくここに来たのだから、地元ならではのものを味わってほしい」
 槌屋晶子さんは語る。

 神戸市生まれ。父は会社員、母は薬剤師という家庭の3姉妹の3番目。
 「海を見て育ったこと、中学生のころに海上保安庁に初めて女性が採用されたニュースを知って、海上保安官を志した」
 ところが海保校の入試では1度目は合格したが採用なし。結局、3度目の受験で採用された。
 
 初任は尾鷲保安部の巡視船「すずか」。
 さらに四管本部総務課を経ての本庁水路部時代に、海保校で同期の槌屋龍二さん(現・海保校総務課長)と結婚。
 「当時は寿退社≠ェ当たり前だったが、一度辞めたら戻れない。自分の親も共稼ぎだったので、子供ができても頑張れるだけ頑張ってみようか」と。
 その後、三管本部、五管本部に転勤。夫も各地で単身生活をする中「ほとんど親の手も借りずに、一人で一女二男を育て上げた」(龍二さん談)。
 20年間の陸上勤務後、神戸「あわぎり」の主計士に。当時では珍しい女性の船上の料理人≠ニなった。
 「一人だけの料理人だったのでいろいろな本を読み、改めて料理を勉強し直した」
 そこで3年間、さらに「うらなみ」「しきなみ」で経験を積んだ。
 「よしの」に来たのは平成25年4月。二男が東京の大学に進学し、自分も単身生活だ。
 
 今年で海保勤続32年、船艇勤務は11年。
 「定年まで働き続けることで何か、後輩の女性たちの手本になれるといいですね」と槌屋さん。実は同じチームの中山裕子さんと高橋俊太さんは、海保校で夫・龍二さんの教え子だった。
 今度はともに奥さん先生≠ゥら船上の料理人としての実務を学んでいる。
  早く一人前になって、どんな「自慢の船飯」が出てくるのか、乗組員たちも楽しみだ。
                     (小野信彦記者、上からの3枚の写真撮影も)