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安房埼灯台、建て替えで観光資源に [2020年04月20日(Mon)]

 建て替え工事が進められていた神奈川・城ケ島の安房埼(あわさき)灯台が3月8日、運用開始した。一般公募によるデザインで、三管本部は地元関係者からなる城ケ島活性化協議会とともに、新しい灯台を城ケ島観光のシンボルとして生かしていく。
 旧安房埼灯台は城ケ島東端の波打ち際に建っていたため、老朽化が激しかった。新しい灯台は後背地のピクニック広場に建てられた。
 とんがり屋根と、下部がわさび色から白へグラデーションを描いているのが特徴。「畑から海が見える三浦市のイメージ」が表現されている。
 城ケ島の西側には城ケ島灯台も建っており、旧安房埼灯台とともに2016DSCF4709.jpg年に一般社団法人・日本ロマンチスト協会と日本財団が共同で実施する「恋する灯台プロジェクト」の「恋する灯台」に認定された。(佐藤哲郎記者)
荒天時に関空周辺の航行禁止 [2019年01月28日(Mon)]

▼検討会報告を受け海保が法規制

 昨年9月、台風21号による強風で大阪湾内に停泊中のタンカーが走錨し関西空港の連絡橋に衝突した事故で、再発防止策を検討していた海上保安庁は、荒天時には関空から3海里(約5・5`)以内の船舶航行を現行の海上交通安全法に基づき規制(禁止)することを決めた。
 これまでも荒天時には五管本部や大阪湾海交センターなどが付近での錨泊や走錨への注意を呼びかけていたが、法的な強制力はなかった。今回の法的規制は有識者の協議を経て決定したもので、この1月中にも地元関係団体との調整や説明を行い、官報やホームページでの「海の安全情報」などで周知を図る。
 
 今回の衝突事故で同庁は、大学や海事関係者などの16人をメンバーとする「荒天時の走錨等に起因する事故の再発防止に係る有識者検討会」(座長、河野真理子・早稲田大学法学学術院教授)を昨年10月に設置した。
 
 同検討会は全国での過去の走錨起因の事故例をも分析し、さらに関係者からヒアリングを行うなどして、関空周辺海域における再発防止策を検討。12月25日に中間報告を取りまとめた。
 走錨事故は過去に、必要な長さのある錨鎖を使った錨泊でも、さらに2本の鎖を使って錨泊していた船舶でも起きていることから、中間報告では「走錨は起こりうる」との前提に立っての、法的規制を含めた対応を取ることの必要性を指摘。
 その上で海上交通安全法第26条1項にある危険防止のための交通制限(「海上保安庁長官は、船舶交通の危険が生ずるおそれがある海域について、告示により期間を定めて、航行する船舶または時間を制限することができる」)の規定を適用することなどを提言した。
 
 さらに具体的には、荒天時には関空周囲の3海里までを規制海域とし、その海域を危険回避のためにやむを得ず航行する船舶を除く、すべての船舶の航行を禁止する。
 規制を発するタイミングについては、気象庁による関空周辺での暴風雨(雪)などの予想(警報、特別警報)を踏まえて「告示」するという。
 
 日本国内には現在、関空のような海上空港が6カ所、海に面している空港が5カ所あり、他に海上設置のエネルギー施設も増えている。
 同検討会は、関空周辺以外の海域での走錨事故の防止策のあり方についても今年度内に取りまとめる予定だ。  (小野信彦記者)
金見埼トンバラ岩照射灯が廃止  [2018年07月20日(Fri)]

◎46年間 奄美の海の安全守り
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(金見埼灯台から光を放つトンバラ岩照射灯)

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(照射灯の本体)

 奄美群島の徳之島の北東端にある金見埼灯台に併設されていた「金見埼トンバラ岩照射灯」が6月11日、ひっそりと46年間の役目を終えた。

 1962(昭和47)年の初点以来、4・1`離れた海上にあるトンバラ岩を照らし続けていたが、GPSや電子海図などの航海計器の発達で、必要性が低下したことから廃止することになった。

 当日は、奄美保安部職員が飛行機で徳之島にわたり、照射灯の機器を確認した後、電源を落とした。
地元新聞社による取材もあり、最後の姿を紙面に飾ることができた。

苦労して保守してきた航路標識が消えていくことに寂しさを感じることは否めないが、廃止される標識のためにも最適配置を推進し、既存標識の利便性をさらに高めていく必要があると改めて感じた。

 同照射灯は、最後の夜も設置当初と変わらない輝きを放っていた。ありがとう、46年間お疲れ様でした。                     (奄美)

新・東京マーチスの見学者500人を突破 [2018年06月14日(Thu)]

 新たに横浜市に移転された「東京湾海上交通センター(東京マーチス)」に4月27日、本庁交通部の視察団が訪れ、新制度による運用開始(1月31日)以来の見学者が500人を超えた。
 
 東京湾での管制一元化によって三管本部が入る横浜第二合同庁舎(横浜市中区)で運用開始した同センターには、監視カメラ映像が写るモニターなど最新設備がそろっている。
 これまで石井啓一・国土交通大臣や中島敏・海保長官をはじめ、国会議員や他省庁職員、海外の関係機関職員などの見学者を受け入れてきた。
 この日、500人目の見学者となった本庁交通部航行安全課の蓮見由絵・航行安全企画官は「見たこともない最新のシステムと施設の規模に驚きました」と語っていた。
                             (東京湾海交センター)
青森の「尻屋崎灯台」が全国16カ所目の参観灯台に [2018年06月06日(Wed)]

尻屋埼灯台11.jpg

尻屋崎灯台.jpg

●6月1日から公開開始

 公益社団法人「燈光会」は、今年の灯台150周年を機に、尻屋埼灯台(青森県東通村)を全国で16カ所目の「参観灯台」とし、6月1日から一般公開を開始した。

 参観灯台は、基本的に内部が常時一般公開されている灯台で、上部に登って眺望を楽しむこともできる。
 海上保安庁の委託を受けて燈光会が参観事業を実施していいる。これまで、観音埼灯台(神奈川県横須賀市)や出雲日御碕灯台(島根県出雲市)、犬吠埼灯台(千葉県銚子市)など15カ所が指定されている。
 
 尻屋埼灯台は、下北半島の北東端に建設された東北最古のレンガ造り灯台。
 明治9年10月に初点灯され、地上から建物頂部までの高さは33b。灯台の踊り場からは津軽海峡と太平洋を一望できる。また、周囲には寒立馬(かんだちめ)と呼ばれる馬が放牧され、訪れる観光客を楽しませている。

 今年の同灯台の公開期間は6月1日から9月2日(来年からは4月上旬から11月下旬)の午前9時から午後4時まで。冬期は参観中止となる。


女川の赤、白灯台が復旧される [2018年05月08日(Tue)]

女川赤灯台.jpg

女川白灯台.jpg

 東日本大震災(2011年3月)の大津波によって倒壊した宮城県女川港のシンボルである赤灯台(女川港北防波堤灯台)と白灯台(女川港南防波堤灯台)が3月12日、7年ぶりに復旧した=写真。3月27日には、女川町と宮城保安部の共催で灯台復旧記念式典が開かれた。

 赤・白灯台は、女川港の玄関口に、南北から突き出た防波堤の上にそれぞれ建っていた高さ約9bの灯台。震災の津波によって防波堤ごと流された。土台となる防波堤の復旧に時間がかかり、灯台の新設が遅れた。

 新しい2基の灯台には、女川港の安全を祈って女川小学校の児童、青山紗和(ルビ、さ、わ)さんと佐藤駿太君が揮毫した記念額が掲げられた。

 復旧式典には、天候にも恵まれ、宮城県や女川町の関係者約60人が出席。花火(号砲)10連発で式典が始まり、主催者を代表して岩渕洋・宮城保安部長が「2基の灯台の光が、今後の女川港の末永い安寧(あんねい)と更なる発展を照らすことを心より祈っている。私どもは改めて、未だ行方不明となっている方々に対する捜索など、今後も地域に寄り添いながら心を一つにし、海上の安全・安心にまい進することを固く誓う」とあいさつした。、

 続いて須田善明・女川町長が「失われた赤・白灯台のあるこの風景が、やっと戻って来た。もう一度新たな気持ちに帰って、歩みを刻んでいきたい」とあいさつ。記念額に揮毫した児童二人が灯台に寄せる言葉を述べた。
 また、女川町職員有志による「女川若獅子會」が、海運・漁業の発展を願って、古くから地元に伝わる「獅子舞」を披露した。                         (宮城)


クルーズ船客100万人突破 [2016年06月22日(Wed)]

海保は安全、防犯対策を強化

 平成27年1年間に外国船社運航のクルーズ船が日本の港湾に寄港した回数は前年比約5割増の965回、クルーズ船で日本に入国した外国人旅客数も前年比2・68倍の約111万6000人と、いずれも過去最高となった。

 こうした外国クルーズ船の増加状況に、海上保安庁は海上交通の安全対策を強化しているほか、防犯対策にも力を入れている。4年後に東京オリンピック・パラリンピック開催を控えた東京湾でも、東京保安部が中心となって海上防犯組織を発足させたり、英語版の案内ステッカーを作製するなど対策に乗り出した。

クルーズ船.jpg

 国土交通省が6月2日に発表した「2015年の我が国のクルーズ動向」(確報)によると、昨年来日した外国クルーズ船の港湾別寄港回数は、博多港が245回(前年99回)でトップ。次いで長崎港128回(同70回)、那覇港105回(同68回)、石垣港79回(同69回)、鹿児島港51回(同29回)などの順。特に中国からのクルーズ船の寄港増加が要因だという。

 外国と日本のクルーズ船の合計寄港回数は1454回と前年より250回増えた。港湾別では博多港が初めて1位となり259回(前年115回)、次に長崎港131回(同75回)、横浜港125回(同146回)などの順。しかし日本のクルーズ船の寄港は4年連続減少し、昨年は計489回と前年よりも62回減った。

 クルーズ船で昨年来日した外国人旅客数は、2014年の約41万6000人から2倍以上に増えて、一挙に100万人を突破した。国交省は「観光立国」実現に向けて、2020年の「クルーズ100万人時代」の達成を目指していたが、それを5年前倒しで達成した。

 そのため3月30日の「明日の日本を支える観光ビジョン構想会議」(議長、安倍晋三・内閣総理大臣)で「訪日クルーズ500万人」を2020年の目標に設定。クルーズ船寄港の「お断りゼロ」を実現する取り組みの第1弾として、4月に同省港湾局に新設した「クルーズ振興室」で、寄港地を探すクルーズ船社と寄港を期待する港湾管理者との間を取り持つ「寄港地マッチングサービス」を始めた。
                              (小野信彦記者)
写真は 博多港に寄港した米国ロイヤル・カリビアン社の大型客船「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」=5月4日、米田堅持撮影

全国初 バーチャルAIS航路標識  [2015年12月17日(Thu)]

 五管本部交通部は11月1日から、全国で初めて、「バーチャルAIS(船舶自動識別装置)航路標識」について、明石海峡航路東口と友ケ島水道(由良瀬戸)の2カ所で正式運用を開始した。

 AISは、同装置をつけた船舶の位置や針路、速力などを航海用レーダー画面に表示させ、船舶交通の安全確保に役立てる仕組み。
 「バーチャルAIS航路標識」(以下「バーチャル標識」と略す)は、この機能を応用し、実際には存在しない航路標識をレーダー画面上にシンボルマークで仮想表示する。
 水深が非常に深い海域など、実物の航路標識の設置が困難な場所での活用が期待されている。
 
 五管本部では、平成24年4月から明石海峡航路東口で、25年3月からは友ケ島水道で、それぞれ「バーチャル標識」の試験運用を行ってきた。
 
 明石海峡航路では、実際に海上に設置されている灯浮標(ブイ)から、北約2300bの海上に「バーチャル標識」を表示。東から明石海峡に入る船舶は、海上交通安全法に基づき、ブイと「バーチャル標識」の間を通行するよう義務付けられる。

 友ケ島水道では、淡路島と友ケ島の間の航路の中央に、北と南の2点に「バーチャル標識」を表示している。この2点を結んだ線が、航路の中央ラインの役割を果たし、船舶の右側通行を徹底させる。

 いずれの場所も、漁業関係者との利害調整から、実物の灯浮標の設置が困難な状態だった。
 試験運用期間に、海事関係者や漁業関係者にアンケートを実施したところ、9割以上からバーチャル標識が有効」との回答を得た。また、海上交通安全法に基づく航行の遵守率も向上しており、電波法など関係法令も整備されたことから、11月1日から正式運用に踏み切った。

 AISを搭載していない小型船などでは「バーチャル標識」は表示されないが、海上保安庁では、漁船やプレジャーボートなどへの簡易AIS設置の促進を進めている。


1109バーチャルAIS.jpg 「バーチャル標識」は、現在は図のようなシンボルマークで表示されているが、国際海事機関(IMO)で26年に、海上保安庁が発案した新シンボルマークが承認されている。最新の航海用レーダーの普及に伴い、新シンボルマークの表示が進む予定だ。

海上保安庁は、「バーチャル標識」のメリットを活かし、震災などで灯浮標が流出した場合や、沈没船の位置を知らせる指標などとしての活用も検討している。(五管交通部、本紙編集部)
犬吠埼灯台の応援団 「犬吠埼ブラントン会」 [2015年09月19日(Sat)]

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 今年で初点灯から141年目にあたる犬吠埼灯台(千葉県銚子市)には、強力な応援団がいる。それが「犬吠埼ブラントン会」(仲田博史会長)である。

 犬吠埼灯台は、英国人技師R.H.ブラントン氏の設計、施工管理のもと明治5(1872)年9月に着工し、同7年11月15日に完成、初点灯した。国産レンガ19万3000枚が使用された貴重な灯台で、参観者数も日本一を誇る。

 同会は、犬吠埼灯台について関心を持つ市民が中心となり、平成11(1999)年5月に設立されたボランティアによる任意団体で、現在、銚子市民ら男女10人が所属している。

 同会は、犬吠埼灯台やブラントン氏などについての調査研究を行ってきた。また、灯台関係職員との交流や、犬吠埼灯台の動態保存に関する「提言」も行っている。

 設立当初から、公開シンポジウムの開催や「犬吠埼燈台史」(昭和10年出版)の復刻版の刊行、灯台点灯130周年での各種記念行事の開催などを通して、海上保安業務にに多大な貢献をしてきた。

 犬吠埼灯台140周年を迎えた昨年度は、仲田会長=写真=の指揮のもと、犬吠埼灯台などに関する各種講座の開催や、漫画家・萩尾望都氏の講演会および複製画展の開催、「犬吠埼灯台関係内外資料集」の刊行などの記念事業を行い、高い評価を得た。

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 この中で「犬吠埼灯台関係内外資料集」=写真=は、極めて入手が困難となって「犬吠埼燈台史」を復刻し、その中で引用されている文献や資料の原点にあたり、平成26年度末に完成したもの。
 約15年間にわたる同会の調査研究の結晶であり、犬吠埼灯台や日本の近代化の歴史を知るうえで極めて有益な文献となっている。

 同会には、犬吠埼灯台点灯150周年を目指し、今後も活躍が期待される。  (銚子)
震災から4年4カ月余り 「航路標識100基目」が復旧 [2015年08月19日(Wed)]

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↑倒壊した長崎防波堤灯台

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復旧した同灯台

 平成23年3月の東日本大震災で、東北の太平洋沿岸にある129基の航路標識(灯台や灯浮標)が倒壊、傾斜、流出するなどの被害を受けた。
 二管本部で復旧を進めてきたが、このほど宮城県気仙沼市大島の東側にある長崎漁港の防波堤修復に伴い「陸前長崎港長崎防波堤灯台」が復旧し、100号目の航路標識復旧となった。7月8日には、新造された灯台の前で復旧式が行われた。

 被災前の同灯台は、高さ9・3bで光達距離は5海里(約9`)だった。しかし震災により、防波堤ごと傾く大きな被害にあった。
 応急対策として24年11月に、近くに灯浮標(海面から高さ4・3b、光達距離4海里)を浮かべ仮復旧させた。

 今年7月には、防波堤の修復が済み、新たな灯台(高さ7・5b)が設置された。
 太陽電池を光源としLED灯で5海里まで照らす。
 灯台側面には「東北復旧灯台第100号」の記念プレートが付けられた。
 
 宮城保安部と気仙沼保安署が連携して行った復旧式には、地元の気仙沼市や漁業関係者らが出席。冒頭、末川明裕・気仙沼保安署長が「本日、市内にある航路標識15基すべての復旧が完了しました。この灯台が放つ灯火が『復興の希望の光』になることを期待します」とあいさつ。
 報道機関からインタビューを受けた地元漁師の村上健一さんは「待ち望んだ灯台が戻ってきて大変うれしい。これで夜間でも安心して航行できるようになった」と笑顔で話していた。

 被災した航路標識129基のうち、2基は休止・廃止となった。残り127基のうち100基が本復旧となったが、簡易ライトなどでしのいでいる「応急復旧」が2基、灯浮標で代替するなど「仮復旧」が24基残っている。

 本復旧100基まで4年4カ月近くを要したのは、足場の防波堤ごと被害にあった灯台が多いことに加え、建設業者の人出不足などで修復工事が遅れているためという。
 二管本部は「一日も早い完全復旧」をモットーに、関係機関との調整、工事の発注、現場の監督など職員一丸となって取り組んでいる 。               (二管交通部)
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