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尖閣国有化から2年 外国漁船の違法操業が急増 [2014年09月16日(Tue)]

    
  中国公船 領海侵入96日 延べ317隻

 海上保安庁が平成24年9月11日に沖縄県・尖閣諸島の三島(魚釣島、北小島、南小島)を取得・保有してから丸2年が過ぎた。
この間、尖閣諸島周辺では、中国公船による日本領海への侵入が繰り返され、侵入日数は9月10日までに計96カ日、浸入隻数は延べ317隻にのぼる。
さらに中国などの外国漁船による違法操業も領海内で急増しており、領海警備の専従体制の早期確立とともに、外国漁船などによる不法行為に対処する新たな体制づくりも急務となっている。(小野信彦記者)
 (写真は中国の公船「海警2305」)

中国船領海.jpg


 尖閣諸島を巡っては、昭和46(1971)年の沖縄返還を契機に中国、台湾が領有権を主張し始めた。
日本が52年に「領海法」を施行し、領海を海岸基線から原則12海里とすると、翌年に中国漁船が大挙して日本領海に侵入。
さらに平成8(1996)年7月に排他的経済水域(EEZ)を設定すると、香港や台湾、中国の活動家などの船舶が押しかけ、その後も領海侵入や接近を繰り返している。

 中国の公船については、20年12月に初めて、中国国土資源部国家海洋局の調査船「海監」2隻が領海に侵入し、9時間半にわたり領海内で徘徊した。
その後、22年9月7日に領海内で起きた中国漁船による公務執行妨害等被疑事件を機に、領海周辺にしばしば出現。
23年8月には中国農業部漁業局の漁業監視船「漁政」2隻、24年3月に「海監」1隻が、同7月には「漁政」4隻がそれぞれ侵入した。

 こうした中国公船による領海侵入は、24年9月の尖閣国有化で一層活発化した。
同月には3カ日の侵入で、延べ13隻が領海に入り、翌月には5カ日で延べ19隻が侵入。
平成25年7月には国家機関の統合で「中国海警局」が発足し、翌8月には7カ日で延べ28隻の「海警」が領海に侵入した。

 国有化以降、相次いでいる領海侵入だが、最近は当初と違った傾向もみられる。
領海侵入の頻度は平成24年9〜12月の4カ月間は計20カ日と、およそ6日間に1日の侵入割合だったが、今年1〜4月期、5〜8月期にはそれぞれ計10カ日と、12日間に1日の頻度になっている。

 尖閣警備の現場では「冷静かつ毅然とした対応」を貫いているが、さらに警戒を強めているのが、中国漁船などの外国漁船による領海内での違法操業だ。
活動家が漁船に乗り込んでいる可能性も否定できない。

 海上保安庁が外国漁船に警告し退去させた件数は、公務執行妨害等被疑事件があった平成22年こそ451件(対中国漁船430件)と多かったが、翌年は40件(同8件)に減少。
ところが尖閣三島を国有化した24年は71件(同39件)、昨年は124件(同88件)と急増し、今年は8月末までに、180件(同172件)に達している。

 このため来年度予算の概算要求では、引き続き尖閣専従体制の整備とともに、外国漁船による不審、不法行為などの監視や対処にあたる新型ジェット機や小回りの利く小型巡視船などの購入、新造費を計上。「隙(すき)のない海上保安体制」づくりを急ぐことにしている。
(「海上保安新聞」9月11日号より)
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