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海上保安学校に運用管制官養成の新課程「管制課程」 [2017年05月29日(Mon)]

来年4月開講へ
2年間で運用管制官を養成する


海上交通センターで業務にあたる運用管制官.jpg

 日本国内の主要な港湾や海峡などの航行船舶の管制業務を担う海上の管制官≠育成するための新課程が来年4月、海上保安学校(京都府舞鶴市)に新設される。
            (写真は海上交通センターで業務にあたる運用管制官)
 
 教育期間2年の「管制課程」で、同校での新課程の設置は、平成14年4月に航空課程が開設されて以来。管制課程の受験申し込み受付は、他の4課程(船舶運航システム、情報システム、航空、海洋科学)とともに7月18日から始まり、9月24日に第1次試験が行われる。

 管制課程で養成するのが「運用管制官」。運用管制官は、東京湾、名古屋港、伊勢湾、大阪湾、備讃瀬戸、来島海峡、関門海峡の7カ所の海上交通センターに、現在計約270人が勤務している。
各センターでは、船舶の安全航行のために、運用管制官が24時間交代でレーダーやAIS(船舶自動識別システム)の画像を監視し、船舶への情報提供や大型船舶の航路入航間隔の調整、不適切な航行船舶への指導などを行っている。

 運用管制官は、各センター職場での事前研修と海保校門司分校での3週間の研修、さらに半年ほどの実地研修を経て、海上保安庁独自の認定審査に合格した職員を採用している。
実際の管制業務では、特定の海域や時間帯に集中する航行船舶の過密化に対応する高い管制技術やコミュニケーション能力などが求められる。さらに今後も外国クルーズ船などの増加が予想され、地震や津波などの緊急時対応への備えも必要となる。

 また来年1月からは東京湾内での管制一元化が始まるなど、運用管制官の体系的な教育養成の必要性と「管制課程」の設置が庁内で検討されていた。

 新設の管制課程では、海上保安業務の基礎的な学術・技能のほかに、運用管制官として必要な知識や法令を習得。英語教育にも力を入れて、外国船舶との通信に必要な第三級海上無線通信士の資格や第二級陸上特殊無線技士などの資格を取得する。また、実際の管制用「レーダー運用卓」を模したシミュレーション卓を10基ほど用意し、徹底した実技指導で即戦力化をねらう。

 管制課程を卒業後は、運用管制官として全国の海上交通センターに配属されて管制業務に就きながら、さらに国際標準に基づく運用管制官の資格取得を目指す。本人の希望や適性によっては、各地の海上保安部での陸上勤務や船艇勤務も可能だ。

 同課程を含めた海保校の受験案内や採用数などは、人事院が6月14日に採用試験情報(http://www.jinji.go.jp/saiyo/siken/top_siken.htm)に掲載する。
   (小野信彦記者)