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中山義隆・石垣市長に聞く [2014年11月28日(Fri)]

▼尖閣警備増強 心強い
▼戦時遭難者の遺骨収拾を
▼尖閣周辺 観光ツアーも

 沖縄県石垣市は昨年3月に「石垣市海洋基本計画」を策定した。
 尖閣諸島・周辺海域については自然環境の保全や漁業資源の管理、海洋保護区の設定などに取り組む計画だ。
 日本の西南端に位置する国境離島≠ノあって、海上保安庁による尖閣警備体制の増強や石垣保安部の拡充は「大変心強い」と中山義隆市長(47歳、2期目)は語る。(小野信彦、市長の写真は米田堅持撮影)

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――石垣市にとって尖閣諸島とは。
 
 昔から市民は、尖閣諸島が自分たちの行政区域に含まれることを知っている。
実業家の古賀辰四郎さん(1856〜1918年)が明治政府から尖閣諸島の開拓を任される中で、日本が歴史的にも国際法上もしっかり管理してきた地域だ。
 周辺の海域は沖縄の高級魚アカマチの一本釣りも行われるなど、大変良好な漁場であり、そうした漁業の権利、国の領海が守られていることは重要だと、私たち市民は考えている。

――石垣市には外からの観光客も多い。尖閣問題での緊張感は。

 尖閣諸島とは約170`離れている。頻繁に行き来できる場所ではないので、確かに、市民には目に見えての危機感はないかもしれない。
 しかし、中国公船による領海侵入が相次ぎ、そのたびに地元紙でも報道されているので、自分たちの地域に外国船が入り込んでいる脅威はまざまざと感じている。
 その対応として、海上保安庁の全国各地のみなさんが応援に入り、尖閣諸島を守っていただいている。心から御礼を申し上げたい。

――尖閣諸島周辺の領海警備が強化され、石垣保安部も拡充される。

 新造船も10隻そろえるということで、国が国境海域を守ろうとする強い意志の表れだと思う。
やはり自分たちの領土・領海を守ってもらえる人が身近に常駐してくれるということは、石垣市民にとっても、さらに先島(さきしま)諸島という日本の西南端の国境離島に住む人たちにとっても心強く、ありがたいことだ。

――石垣保安部の増強で、市のメリットは。

 石垣港では巡視船の桟橋工事も始まり、地元業者にとっては大きな仕事だ。保安部が600人体制となるので、それだけの数の国家公務員が市民となり、その人たちの消費分、税収も含めて、市への経済効果は大きいと思う。

――石垣港では新しい巡視船桟橋の対岸の埋め立て地「新港(しんこう)地区」の整備も進んでいる。

 現在の石垣港の岸壁には、国内外のクルーズ船が年に60数回も入港している。
 入港回数は国内でも1、2番目の多さだ。しかし現在は1隻が係留されると、1隻は沖合に停泊し、はしけで乗客を運んでいる。
 入ってこられる船は最高で7万7000d。
 そのため新港地区では2隻同時に係留できるバースの整備が進んでいる。
 水深12bと9bの岸壁を造り整備すると、15万dクラスの船が入ってこられる。ここ3年のうちに、岸壁全体が整備される予定だ。

――石垣港に、より大型の外国クルーズ船が入ることで、さらに大きな観光の目玉になる。

 石垣港は、国際的にも「日本の南の海の玄関口」だ。
 竹富島など周辺の島々にも定期船が航行し、多くの観光客を運んでいる重要な港だ。そうした石垣島の周辺を含めて、海保さんには守ってもらっている。

――尖閣諸島について市の計画は。

 尖閣諸島は漁業者が中心となって経済活動をしているが、本来は自然が豊かで、貴重な動植物が生息している場所とも聞いている。
 市がしっかり調査し、いずれは観光の一つのツールとして、周遊ツアーなどができたらいいなと考えている。
 市は昨年3月に「石垣市海洋基本計画」を策定した。自然保護や経済活動、観光などを含めた海域の利用計画で、その中では、尖閣諸島も利用を図る市の行政区域としてしっかりと位置付けている。

――市は尖閣上陸を政府に申請しているが。

 尖閣諸島がまだ個人所有の時に、以前の市長が固定資産税調査のために上陸を申請したことがあった。私が市長になった翌年の平成23年6月に、終戦間際(昭和20年7月)にあった「尖閣列島戦時遭難事件」での遭難者の慰霊祭のために政府に文書で申請した。
 この事件は、台湾に疎開しようと石垣島の人々が乗った2隻の船が米軍の襲撃を受け、1隻が炎上沈没。もう1隻が航行不能となって尖閣諸島の魚釣島にたどり着いたもので、食料不足などで100人近くが亡くなった。
 石垣市は昭和44年に現地に慰霊碑を建てたが、それが朽ちてきているというので一度上陸して、慰霊祭をさせていただきたいと政府に申請したが許可されなかった。
 今回の10月定例市議会でも議員の方から「島に残る遺骨を収集したい」との上陸許可を求める議案が出され、10月21日に決議された。今後、政府にお願いすることになるが、それが相手方(中国)の変な行動を引き起こすことになれば、戦時中に亡くなった方々が望むものではないので、そのあたりは慎重に進めたい。

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