QOL ってことば、聞いたことがありますか? 特に福祉の世界で聞く言葉です。
クオリティ・オブ・ライフ 生活の質って意味みたいです。 ・・・英語だとLife 命と生活が同じ言葉なんですね。
生活、 生きる活動ってなんだろう? 食べる・飲む・寝る・仕事をする・人と話す・遊ぶ・・・あと、、 洋服を着たり、映画を見たり、お化粧したりも生活の一部かな
その活動の質ってなんだろう? 松茸や伊勢海老を食べる・高級ブランドの服を着る・給料の高い仕事に就く? その為に、いい大学に入る、その為に、いい高校に入る、その為に、塾に通う?
生活が便利になって、コンビニに行けば、料理しなくても食事することができます。 私は、料理をするよって人でも、スーパーに行けば、魚を釣りに行かなくても、さばけなくても切り身で売っています。野菜や、果物も、種から育てなくても買って食べることができます。 牛や、豚や、鶏も飼育しなくても食べれますね。 お箸や、スプーン、お皿や、お鍋も、作れなくてもすぐに買うことができます。
本当に便利でありがたいことです。
でも、 もの作り の大変さ知っていますか?
普段食べている、みかんが色を良くするために着色剤(ホルモン剤)や、痛みにくくするために、防腐剤を使っていることを知っていますか? (それを使うことが、悪いと言っているわけではありません) 私は、先日かぐやの遠足で、みかん狩りに行った際に知りました。 みかんを箱で買ったとき、食べて食べて底が見えてくると、何個か痛んでいたるみかんを発見して、残念な、損をした気持になったりします。 うちのミカンは防腐剤を使ってないから、あんまり重ねて置いとかないでね と言われ、 みかんは重ねて保存しても平気だと、当たり前に考えていたことにハッとしました。
お世話になっている、放し飼いの養鶏所では完全有機飼料で育てていて、卵の黄身の色が白っぽいのです。 そこのおじさんは、お客さんは、黄身がオレンジ色の濃い方が喜ぶから、餌にたくさん人参を入れようかなと言っていました。
これまたお世話になっている、トマト農園の方も、土づくり(土壌消毒)から始まり、沢山の手間をかけて、トマトを育てています。
もの作りの大変さを知ることは、ものを大切にすることに繋がります。 野菜作りの大変さは、野菜を作ったこと無い人がイメージするのは、難しいと思います。
いい大学に入るのに、野菜作りの経験は必要ないかもしれません、 陶芸が上手な必要もないかもしれません。 絵を描く経験も、絵を楽しむ感性も、入試では、必要ないかもしれません。
でも、子供のころから、土に触れず、虫に触れず、魚の生臭さを しらないで育っていく、 食べている、料理がどんな食材が使われているのか、その野菜はもとはどんな形か、畑にどんな風に生えているのか知らないで食べる。
体験・経験を通して、自分の目で見て・感じて考える、この力が育たないと思います 知識だけでは、足りません。感性を磨くことが大切です。 人が、これがいいと言っていても、私はこっちがいいと言える力、 そして、もちろん違う意見も同じくらい大切にする。 感性は、みんな違うのです、違って当たり前です。 人と比較する必要はありません。一人だけ違っても、悪いことなんてありません。 みんな同じがおかしいのです。
自分で考えて動くことができなければ、ノルマをこなす為だけに仕事をして、みんながいいというから、そのブランドのものを身に着け、行列してるからとお店を選ぶ。 自分の目で見て、考えるという思考を止めてしまっては、生きる気力や意欲の減退にもつながると思います。
体験、経験を通さない知識 それでは足りません、 実際に もの作り を始めてください、下手、上手いなんて、まったく関係ありません。
人と同じである必要もありません。芸術は、自由です。 こうでなきゃいけないということはありません。
自分の作ったお箸で、自分の作った器の、自分で作った料理を食べる。 こんな楽しみ方のできる人は、いじめにあっても、仕事を首になっても、自殺なんて考えないで下さい。 もっと違う世界で輝けます、回りを見渡して下さい、そんな人たちが手招きしてますよ。
日々、新しい経験を積み重ね、違いを楽しみ、心にゆとりを持って生活する、QOL それが生活の質がいい、といえるのではないでしょうか?
2009年1月7日 藤田 靖正
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