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日本科学協会が"今"やっていること

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第11回サイエンスメンタープログラム研究発表会 [2021年08月30日(Mon)]

 2021年8月22日に、第11回サイエンスメンタープログラム研究発表会をオンラインで開催しました。三部構成で第一部は研究倫理の講習、第二部・第三部では、高校生と研究者・学校教員による質疑応答を行いました。

●研究課題・メンティおよびメンター

1. 「クロマルハナバチの二倍体雄は巣に留まることで巣の保温に貢献するのか?」 安田学園高等学校1年 青山 庵
(大阪市立大学 渕側 太郎)

2. 「インカメラの後景部画像改善」 聖光学院高等学校3年 安楽岡  将太
(電気通信大学 高橋 裕樹)

3. 「固体酸と固体塩基の pH 差を利用した水の低電圧電気分解」 群馬工業高等専門学校 岩佐 茜
(高崎量子応用研究所 八巻 徹也)

4. 「金銀の銅樹はできるか」 東京都立小石川中等教育学校4年 柗元 洸樹
(東京農工大学 箕田 弘喜)

5. 「目に見えない気体を可視化する研究」 東京都立小石川中等教育学校4年 水谷 紗更・玉川 玲奈
(同志社大学 野口 尚史)

6. 「湿室培養による能見堂緑地を中心とした変形菌相の調査」 攻玉社高等学校2年 五條 麟太郎
(筑波大学 出川 洋介・吉橋 佑馬)

7. 「回折格子を用いた流星の分光観測」 宮城県古川黎明高等学校 佐藤 優衣・加藤 優煕
(高知工科大学 山本 真行)

8. 「タンポポのラテックスの抗菌作用」 Li Po Chun United World College of Hong Kong 植村 ゆり香
(東北大学 高橋 征司)

9. 「筒内を這い上がる砂のメカニズム」 青森県立八戸高等学校3年 二階堂 有希乃
(九州大学 稲垣 紫緒)
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:26 | サイエンスメンタープログラム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
科学研究体験ワークショップ [2021年08月30日(Mon)]
 2021年8月7~8日の2日間、中高生を対象として科学研究体験ワークショップを開催しました。講師は3月に実施したときと同じく、東工大の陣内修先生です。(専門は素粒子物理学で、CERNのATLAS検出器を使用して未知の素粒子を探索されています。)

 全国の高校生や教員がオンラインで参加し、特に九州・四国地方の方の参加が目立ちました。

 WSでは、Raspberry Pi model 3B+と温湿度センサー、Jupyter Notebookを使って測定した温度と湿度のデータを統計的に解析しました。最後は仮説検定に挑戦し、参加者はラズパイの工作から、プログラミング、データ解析まで科学研究に応用できる一連のプロセスを学びました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:19 | サイエンスメンタープログラム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(川見 昌春さん) [2021年08月23日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「IoTと近距離無線通信を活用した認知症徘徊者探索支援システムの構築−通信方式改善による探索範囲広域化」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、松江工業高等専門学校所属の、川見 昌春さんから、ご自身の研究について、コメントを頂きました。

<川見さんより>
 認知症等を原因とする徘徊や行方不明となる事件は全国で年間2万件近く発生しており、深刻な社会問題として認識されています。初期の徘徊段階の早期発見が事故や行方不明を未然に防ぐ重要な分岐点となります。徘徊者発見の手段として、一般的にはGPS受信機能を持つ機器を徘徊者に持たせる方法があり、これは子どもの見守り端末としても使用されていますが、端末代や通信費などの経済的負担と機器の充電の煩わしさなど、個人的負担が大きいため普及が停滞しているようです。そこで私が研究しているのは、徘徊される方に無線ビーコンだけ送信する端末を持ってもらい、予め設置しておいた受信用ノードにビーコンが着信すれば、ノードの近辺に徘徊される方がいるという発想を元に、着信があったノードの緯度経度情報をIoT技術によりデータベースに蓄積しておき、Webアプリケーションで検索を行うことで行方不明な方の大雑把な位置を把握するという手法です(図1、2)。これにより絶対的な位置は分からないにしても、捜索範囲が絞れるため有効な手段になると考えています。これにより当事者負担は抑制できると考えていますが、受信用ノードからインターネットに接続するまでのインフラコストを抑えることが現状の課題です。

図1_システム概要.jpg

図2_ソフトウェア表示例.jpg
<図2 動作確認で試作したWebアプリケーション>

 今回の研究の端緒は、IoT(Internet of Things)で使用される特定小電力無線と呼ばれる免許が不要な無線通信モジュールのデータ通信以外の利用方法を思案するうちに、モジュール位置を相対的に得られることを思いつき、当時すでに社会問題となっていた認知症徘徊による行方不明者の捜索支援と結びつけることでした。2016年度の笹川科学研究助成で、この仕組みの検討と検証について採択していただき、2020年度の助成で再び採択いただいたことで研究を進めることが出来ました。笹川科学研究助成の制度では社会問題の解決を主眼に置く実践的研究も対象となるため、科学研究費補助金など他の助成制度では採択が難しいと思われる研究テーマでも申請が行いやすく、とても良い助成制度だと思います。

 私の仕事は高等専門学校の技術職員という職種で、主に学生の実験実習に関わる支援として、実験実習科目の指導補助、実験テーマ・教材の製作・改善等を行っています。また、学内の教職員が必要とする技術的支援や製作、地域貢献として企業との共同研究なども行っています。専門分野は電気・電子、情報システムですが、特にマイコン制御と情報システム設計製作を得意としていて、昨今よく使われるようになってきたIoT関連のシステム構築の内容も多くなってきました。これからも今回の研究で得た知見と技術を基に、ものづくり教育や実験内容・教材の改善に生かしていく所存です。
<以上>

 日本は高齢化社会となっており、徘徊者や行方不明者の捜索は非常に重要なことだと思います。私もGPS機能のあるスマートフォンを使っていますが、前の日に充電することを忘れてしまったり、使い過ぎたりすることで日中にバッテリーが切れてしまうこともあり、これでは、いざという時の捜索には使えなくなってしまう可能性も高いと思います。そんなGPSの弱点をIoT技術を用いてカバーし、社会問題に挑戦する実践的な研究であり、今後も頑張っていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 14:03 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
Web版科学体験まつりの公開について [2021年08月17日(Tue)]
 自粛中の子どもたちのために、身近なところで購入できる材料を用いた科学実験をまとめた、「Web版科学体験まつり」を公開いたしました。小学校低学年の方からできる実験もありますので、夏休みの自由研究等にお使いください。
https://www.kagakutaiken.com/

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Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 09:36 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(黒田 真帆さん) [2021年08月16日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「大小粒子集団が創成する動的空間秩序:細胞の自律的構造形成のモデリング」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、同志社大学大学院 生命医科学研究科所属の、黒田 真帆さんから助成時の研究について、コメントを頂きました。

<黒田さんより>
 細胞内には様々な生体分子が存在しており、それぞれが自律的に組織化することで秩序的な構造を維持しています。この自己組織化により、細胞は正常に機能することができています。細胞の異形や核不整は癌細胞の特徴でもあり、細胞内の秩序形成メカニズムを明らかにすることは、医学・医療分野の基礎的な知見となることが期待されます。
 真核細胞において細胞核は通常は細胞の中央付近に位置しており、このことも自己組織化現象の一つです。私はこのメカニズムを明らかにするために、実際の細胞そのものでは複雑すぎるので、簡易的な実空間での細胞モデルを構築しました。細胞内は30-40重量%もの生体高分子で混雑しており、それらがブラウン運動で激しくゆらいでいることに着眼し、簡単なモデル実験を行ってみることにしました。実際には、10cm程度の容器に粒子を混雑させたときに、大粒子がどのような位置を好むのかを、振動盤を使って実験を進めました。

図1.jpg
図1 混雑度と境界条件による大粒子の局在位置。大粒子の位置が混雑度に
よってスイッチする。さらに、境界条件の変化でも局在化が反転する。
下段は、加振300秒間の大球の軌跡(黄色―赤色の部分が定常状態)

 笹川科学研究助成を活用させていただき、実験を行った結果、大小粒子集団に振動を印加すると、混雑度や容器の境界条件によって大球の局在位置がスイッチングすること(図1)を発見しました。また、シミュレーションにおいても実験で得られた傾向が理論的に再現されることを確認しています。このことから、細胞においては細胞膜の柔らかさや混雑環境が細胞核の配置に影響を及ぼしていることが示唆されます。これらの結果について、NY市立大学のShew教授と共同研究として、理論計算を含めた国際誌の論文を執筆しているところです。本研究は実空間における簡単な粒子モデル系での自己組織化現象であり、細胞の構造や機能の本質の一端を解明することができると考え、これからも研究に励んでいきます。また、境界条件を設定するだけで、揺らぎのなかで、大小粒子の局在化を制御できるといった本研究の成果は、今後、モノづくりの基本的な技術として発展する可能性もあるものと期待しております。

 私が笹川科学研究助成に申請した際はまだ学部4年生でした。学部生でも応募することのできる研究助成は数少なく、多くの人が挑戦することのできるものです。また、本助成を応募する際の申請書作成において、いかに研究背景を分かりやすくし、具体的な研究計画を立てるかということや、助成期間は計画をもとにどのように1年間で研究を発展させるか、ということを考えながら研究活動を行うことは非常に良い経験になったと思います。助成期間中は新型コロナウイルスの関係で研究計画に変更が生じましたが、その都度、柔軟に対応していただきました。

 最後に、貴重な機会を与えてくださった日本科学協会の関係者の皆様、ならびに研究の発展にご尽力いただいた同志社大学生命物理科学研究室の皆様に改めて感謝申し上げます。
<以上>

 子どものころに、塩と胡椒が混ざった瓶を、叩いて揺らすと塩と胡椒が上下に分離して分けることができるという実験をしたことを思い出しました。これと似たような現象が体の中でも起きていると思うと、とても不思議な感じがいたします。新型コロナウイルスの影響で、計画が思うように進まないこともあるかと思いますが、頑張って研究を続けていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:04 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(董 然さん) [2021年08月02日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「人と操り人形のインタラクション:日本の伝統美である序破急と間を用いたロボットモーションデザイン」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、東京工科大学コンピュータサイエンス学部所属の、董 然さんから助成時の研究について、コメントを頂きました。

<董さんより>
 皆さん、こんにちは!東京工科大学の董です。今回は笹川科学研究助成を受けた人形浄瑠璃の研究について紹介したいと思います。
 今後10年間で情報家電が急速に家庭に普及し、そのインテリジェントハブとしてAI搭載する人型ホームロボットが一気に我々の家に入ると考えられます。しかし、人とロボット等のコミュニケーションの場合、ロボットを人間に似せれば似せるほど、「不気味の谷」と呼ばれる不快現象が生じます。一方、図1(左)が示す人形浄瑠璃日本伝統芸能の浄瑠璃人形の所作は美しく、その動きは不気味の谷を越えられると賞賛されています。義太夫の語りと三味線の音楽に合わせた演技は叙情的で、観客が人形浄瑠璃に感動し、涙を流すことがあるほど、強い感情移入が起ると言われています。本研究が開発した浄瑠璃ロボット図1(右)のモーションを義太夫の台詞と三味線の音楽に合わせることで、不気味の谷を越えるロボットモーションデザイン法を提案するのが本研究の目的です。
図1浄瑠璃ロボット.jpg
図1 人形浄瑠璃(左)浄瑠璃ロボット(右)


 この人形浄瑠璃の序破急とも呼ばれるインタラクション技法を実装した例が図2です。これは、コロナ禍で緊急事態宣言期間中、ロボット、人形、義太夫、三味線がそれぞれ遠隔参加で行われたイベントです。AI、5Gなどの技術がより発展するアフターコロナ時代には、人型ロボットがきっと遠からず、我々の日常まで来ると私は思います。
図2オンライン共演.jpg
図2 Zoomを使ったリモート環境における人形浄瑠璃とロボットの競演


 此度、2020年度の笹川科学研究助成に採択してくださって、誠にありがとうございました。政府系のファンドとは異なり、笹川科学研究助成の使い勝手がとてもいいです。例えば、人形モーションデータ採集では、当日支払った謝礼の領収書をもらえれば清算できるため、事前スケジュールと事後報告などの手間を省けたことで研究もスムーズに行けました。その成果として、SIGGRAPH2021のTALKS(20分間の口頭発表)に採択されることができました。さらに、AIを用いたロボットモーション生成の手法に関する論文も、国際ジャーナルNeural Computing and Applicationsに発表されました。皆さんもぜひ、笹川科学研究助成に応募していただいて、自分の研究をもっと発展させましょう!
<以上>


 ロボットが人間に似ていないと私たちが感じる理由は、見た目の問題なのかと思っていましたが、人形浄瑠璃の人形が観客を感動させるこができるように、セリフや所作、音楽など様々な要因が合わさることで、似ていると感じるのかもしれないと思いました。
 また、助成者の方々が研究しやすい制度となりますように運用していきたいと考えておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 11:44 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)