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日本科学協会が"今"やっていること

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(お知らせ)申請の募集と非営利組織を対象としたアンケートについて [2020年07月29日(Wed)]
本会の事業の助成元である日本財団より、
下記のとおり、申請とアンケートのご案内がございましたので、お知らせいたします。

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この度、日本財団では「2020年度 新型コロナウイルス感染症に伴う社会活動支援 年度内募集」と称し、社会価値の創造を通して既存の社会システム、仕組み、構造、制度を変えようと取り組む活動への支援や、コロナウイルスの影響を受け、継続が困難になった事業の対策のための緊急支援を目的とした助成プログラムの募集を開始致しました。

対象となる事業、法人格等、詳細につきましては下記をご覧いただければ幸いです。

2020年度 新型コロナウイルス感染症に伴う社会活動支援 年度内募集 申請ガイド
https://www.nippon-foundation.or.jp/grant_application/programs/corona2020-socialsupport

※申請締め切りは8月7日(金)です。
※助成の可否につきましては、所定の審査の上で決定致しますので、予めご了承くださいませ。
※募集についてのお問い合わせは、上記リンク先にあるお問い合わせフォームからお願いいたします。


また、日本財団では現在、 非営利組織の皆様を対象に、新型コロナウイルス感染症が皆様の事業実施にどのような影響を及ぼしているか、アンケート調査を行っています。
下記フォームからアンケート項目にご回答いただければ幸いです。

<非営利組織対象>新型コロナウイルスに伴う事業実施への影響調査
https://forms.gle/sXCV8pvAA7QdH7QV6

※アンケート締め切りは8月10日(月)です。
※アンケートでは法人格のみお伺いしています(法人名は不要です)。
※調査結果は、日本財団より公表することがあります。
※上記「2020年度 新型コロナウイルス感染症に伴う社会活動支援 年度内募集」に申請される場合、申請フォームにて同じアンケートをお願いしておりますので、こちらからの回答は不要となります。

ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

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Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:29 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
〜新型コロナ感染症を考える〜 酒井邦嘉先生 [2020年07月28日(Tue)]
 
 科学隣接領域研究会では、研究会メンバーの先生方からの「新型コロナウイルス感染症」に関するご寄稿をご紹介いたします。
 第4回目は、酒井邦嘉先生(所属:東京大学大学院総合文化研究科 教授 専門:言語脳科学)からのご寄稿です。医学書院が発行している『BRAIN and NERVE』2020年07月号 (増大号)の「あとがき」に掲載されたコラムで、韓流ドラマの話題から韓国でのコロナ禍の教育や倫理について考えるきっかけをいただきました。
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「酒井邦嘉先生からのご寄稿」

 最近観た『ブラックドッグ』という韓流ドラマ(全16話)が素晴らしかった。教師をめざす主人公が、私立高校で臨時採用となって後、念願の正規採用となるまでの成長を丁寧に描いたものだ。その国語科教師は、志厚いメンターや理解ある同僚に恵まれるも、臨時採用教師への差別、ライバルや派閥との確執、保護者からのクレームに悩み、迷い、そして生徒に寄り添う教師像を見出していく。このドラマのタイトルは,「ブラックドッグ症候群」を踏まえながら、正規採用と同じ仕事をこなす「臨時採用」なのに顕在化してしまう理不尽な偏見や疎外を浮き彫りにする。「生徒を見捨てるような教師は、教師の資格なんてない」、「教師が他人の目を意識するようになったら、終わりよ」といった、ベテラン教師の厳しくも温かな言葉が心に残った。

 このドラマの背景には、ますます過熱する韓国の教育事情がある。決して出題ミスが許されない日本の大学入試の様子が、そのまま韓国の高校3年生の中間試験と重なるのだから驚きだ。生徒たちは成績別にランク付けされ、内申書のいかんによって推薦入試枠を決められ、さらに入試制度の改革に翻弄される。そうした歪んだ教育の構図が、ドラマで克明に描かれつつも風刺され、疑問視されている。中でも学校と学習塾の関係(腐れ縁?)や、受験対策授業の過熱ぶりなどは日本にも共通した問題であり、極端な学歴偏重社会の中で、予備校化する高校の存在意義が問われているのだ。

 新型コロナウイルスの蔓延にともなう休校措置によって、在宅学習が世界的な課題となった。このドラマで描かれるEBC(教育放送局)は、実在するEBS(韓国教育放送公社)を恐らくモデルにしており、テキストや映像教材の充実ぶりがうかがわれる。学年ごとの各教科のカリキュラムに合わせた授業が、人気講師陣によって既に収録されていたため、韓国では在宅学習に大いに役立ったそうだ。日本の大学でも、収録済みのビデオによる講義が導入されている。それでも、教師と学生の双方向のやりとりを重視したオンライン講義は欠かせないのではないか。新たな疑問によって説明を改めるということの積み重ねなしに、学問の進歩はないのだから。

 さて、今月号の特集は「神経倫理ハンドブック」である。先ほどのベテラン教師の言葉で、「教師」を「医師」に、「生徒」を「患者」に置き換えて符合するところに、真の倫理がありそうだ。医療従事者には等しく、「患者を救う」というプロフェッショナルとしての仕事があり、そこに決して差別や偏見があってはならない。COVID-19 を経て、このことがいっそうはっきりしたように思える。

※このコラムは、BRAIN and NERVE, 72巻7号p.828, 2020年
http://www.igaku-shoin.co.jp/journalDetail.do?journal=38967)に掲載されたものです。
※無断転載、複写等はご遠慮ください。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 09:30 | 科学隣接領域研究会 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(横山 エミさん) [2020年07月27日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2019年度に「特別支援学校における理療教育の史的分析 明治期からの点字図書を対象とした文献調査から」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、筑波大学附属視覚特別支援学校(以下、附属盲)所属の横山 エミさんから、助成時の研究について、コメントを頂きました。附属盲資料室の所蔵資料についての研究は、2018年度に共同研究者の飯塚 希世さんが、「明治〜戦前期の点字図書の調査及び書誌的分析」という課題で、助成を受けられております。

<横山さんより>
 今回、笹川科学研究助成を受けて、附属盲資料室に所蔵されている点字図書の内、特に理療(按摩、鍼、灸)に関するものについて調査しました。

理療の点字本 .jpg
【写真1 資料室理療教育関係点訳図書(部分)】

 ところで、このブログを読んでくださっている皆さま、マッサージや鍼灸治療を受けたことはありますか?マッサージ師や鍼灸師の資格は、国家試験に合格して取得します。多くの視覚特別支援学校(以下、盲学校)には、職業教育課程として理療科が設けられ、国家資格取得を目指しています。そして多くの卒業生が、自分で鍼灸院を開業したり、病院や企業などに勤めています。国際的には視覚障害者が特定の専門的な技術を持って働くことは珍しく、現在、特にアジア諸国へ日本の盲学校教員が支援に訪れています。私もベトナムとインドの盲学校に、あん摩の指導をするために数度行った経験があります。
 視覚障害者への理療教育の歴史は古く、1600年代までさかのぼります。盲人の鍼按家であった杉山和一(1610-1694)が、江戸に開設した杉山流鍼治導引稽古所に始まるといわれています。明治時代に入って、1880(明治13)年に開校した楽善会訓盲院(現 附属盲)では、翌1881(明治14)年11月には、按摩、鍼治の教育を始めています。
 鍼灸は医療の近代化に反するという理由で1874(明治7)年の医制によって廃止になり、盲学校でも鍼治の教育を見合わせ按摩術のみになりました。しかし、西洋医学に基づいた鍼治も行うという方針で、1887(明治20)年に再び鍼治の教育が始まりました。そして、現在まで続いています。

杉山和一の座像.jpg
【写真2 杉山和一肖像(江戸期 杉山流鍼治学校所旧蔵)(複製転載不許可)】

 このように長い歴史を持つ理療教育ですが、盲学校が始まった明治時代には、どのような教育がなされたのだろうか、生徒たちはどのような本を読んでいたのだろうか、などが私の関心事でした。そこで、現在附属盲の資料室に保管されている明治時代からの理療教育に関する点字図書を対象にして、点字図書が墨字(目で見て読むいわゆる活字)の図書をもとにしている場合その原本は何か、あるいは点字オリジナルで刊行されたものかを調査し、何を重視し、何を教育に取り入れようとしたか、何を文字で残そうとしたのか、当時の理療教育の内容を探ろうと考えました。
 日本の点字は1890(明治23)年におおよその形ができましたが、1890年代前半からさっそく点訳が始まっています。その時代の理療関係の点字図書には、西洋医学の先端を行く解剖書や西洋から導入されて間もないマッサージの書、西洋医学に学んだ鍼治術の図書が多くありました。解剖学では、例えば今田束(つかぬ)(1850−1889)による『実用解剖学』、墨字原本は、戦前には医学生に最も多く使用され、初版1887(明治20)年以降何度も増刷、改版されている図書ですが、1894(明治27)年に点訳しています。また、日本にマッサージが導入されるきっかけとなったA. Reibmayr(1848-1918)の『按摩新論』(原題 Die Massage und ihre Verwerthung in den verschiedenen Disciplinen der praktischen Medicin)を1897(明治30)年に点訳しています(日本語訳墨字刊行は1895(明治28))。同時に、鍼治の古典である杉山三部書(杉山和一の三著作『療治之大概集』 『撰鍼三要集』『医学節用集』)なども点訳されていました。
 これらの点字図書は、それぞれのページの上部に紙押さえの穴があることから、点字盤を用いて一枚一枚、一字一字、手で点字を打って書かれたと推察されます。各書に記録された製作年から、いずれの図書もかなりの短期間で点訳されたようです。あわせて、それぞれに製作者の名前が書かれていますが、その多くに卒業生の佐藤國蔵(1892(明治25)年3月按摩、1893(明治26)年3月鍼 卒)、田中生三(しょうぞう)(1897(明治30)年3月尋常科・鍼 卒)の名前がありました。佐藤國蔵(1867-1909)は山形の医師の家に生まれ、失明する前は医学を学んでいました。点字楽譜の表記法確立に尽力した人物として知られています。
 また、点訳書の他にも、東京盲唖学校の奥村三策(1864-1912)、京都盲唖院の谷口富次郎(1867-1955)といった視覚に障害を持つ鍼治教育の担当教員が、西洋医学に裏付けられた鍼灸・按摩術の研究を行い、点字で刊行した図書もありました。これらの図書には、後に墨字に訳されて刊行されたものもあります。
 調査を通じて、当時の先端の医学を取り入れながら、同時に鍼灸の古典も学んでいたこと、点字制定から日を置かず積極的に点訳を行っていたことがわかり、視覚障害当事者をはじめとする先人たちの視覚障害職業教育に対する篤い思いを感じました。また理療に関する歴史的な認識を深め広めることができました。
 最後になりますが、ご協力下さいました皆さま、そして研究の機会を与えて下さいました笹川科学研究助成に感謝申し上げます。

*写真はいずれも筑波大学附属視覚特別支援学校資料室蔵

<以上>

 視覚障害者がマッサージや鍼灸治療の技術を学び、伝え、発展させるためには、点字が重要な役割を果たしていたのだと感じました。江戸時代から始まった理療教育が、更に発展するよう、今後も研究を続け頑張っていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 09:35 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(栗田 和紀さん) [2020年07月06日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2019年度に「台湾の爬虫類相解明に向けたアオスジトカゲの分類学的再検討」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、京都大学大学院農学研究科所属の栗田 和紀さんから、助成時の研究について、コメントを頂きました。

<栗田さんより>
 「台湾のトカゲが気になるな...」「“アオスジトカゲ”っているけど、あれ、本当にそうなのかな...」「どこに何がいるかが分かれば、トカゲの進化がより詳しく見えてくるだろうな」「いや、中国とか琉球にいる種類とも比べたら、“そこにいる理由”まで分かるかもしれないぞ」・・・と、こんな思いで笹川科学研究助成に応募させていただきました。

 本助成の支持を得て調べてみると、台湾には“アオスジトカゲ”と同じなかま(トカゲ属)として、まだ名前のない別の種類のトカゲがいることが分かりました。研究成果は現在、データを補足してまとめの段階に入っております。

図1.jpg
図1.台湾にいるトカゲ属の一種(横顔)。トカゲの顔はたくさんの鱗で覆われている。こうした特徴をとらえることが種類を識別するためには重要になる。

 あっという間の研究期間。改めて強く感じたことがありました。それは「多くの人の支えがあって研究ができる」ということです。

推薦者としてこの研究を全面的に後押ししていただいた先生
研究内容についてのアドバイスや相談にのっていただいた先生
台湾のトカゲについて一緒に調べていただいた現地の先生
研究試料を提供していただいた後輩さん
実験を手伝っていただいた後輩さん
実験器具についてサンプル品を提供していただいた業者さん
必要な文献を遠隔地から手配していただいた図書館の司書さん
予定納期より早く仕上げていただいたポスター印刷会社の方々
研究内容について率直なご意見を聞かせていただいた所属研究室の皆さん
発表ポスターを前にしてご指摘や情報、励ましなどをいただいた学会員の皆さん
所蔵標本を調べるために現地で温かく迎えてくれた英国自然史博物館の担当者さん
研究経費が円滑に使用できるようにサポートしていただいた研究室の秘書さん
助成金の使い方について迅速そして丁寧にご対応していただいた日本科学協会の皆さん

 すぐに思い浮かぶだけでも本当に多くの方の支えがあったと思います。この他にも僕が気づいていないだけで、有形無形のご援助を受けていたはずです。

 こうしたことは今回が初めてではないのでしょう。大学院のときからの研究生活でも「支え」はあったのです。でも、その時は目の前の課題をこなすのに夢中で、周りに目を向ける余裕まではあまりありませんでした。

 若手研究者思いの笹川科学研究助成のおかげで科学研究に対する視野がまた少し広くなったと思います。特別流行りのテーマでもなく、純粋に自分が知りたいと思うことを後押ししてもらえたことは自信になりました。だた、それだけではなく、「科学とはなにか」「研究するとはどういうことか」と広く考える機会をもてました。この度のご支援をいただき、本当に感謝しております。

図2.jpg
図2.英国自然史博物館で調べた標本。こうした研究試料を採集し、標本として残し、そして何十、何百年と渡って管理している方々の支えもあって研究を行うことができている。

<以上>

 本助成制度が、研究活動について様々なことを考えるきっかけとなったとのこと、非常に嬉しく思います。人からの支えは、研究以外でも非常に重要なことだと思います。今後も研究を続け、人を支えられるような研究者となれますよう、私たちも陰ながら応援させていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:12 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)