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先輩研究者のご紹介(熊谷 佳余子さん) [2021年07月05日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2019年度に「病院で働く介護福祉士に他職種が求める連携課題」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、川崎医療短期大学 医療介護福祉科所属の、熊谷 佳余子さんから介護の魅力と研究成果のその後について、コメントを頂きました。

<熊谷さんより>
 川崎医療短期大学 医療介護福祉科の熊谷です。大学では、介護福祉士になる学生の教育に携わっています。
 介護福祉士の仕事は一般には「老人の生活介護」、つまり、食事や入浴、排せつの介助、・・・などをすることだととらえられています。確かに、やっていることはそうなのですが、そこには、専門的知識とともに、対象者の個性や状態をよく観察し、コミュニケーションをとり、価値観や考え方、想いに共感する力が必要です。「その人らしさ」を尊重した介護を行うことが介護福祉士だからです。また、介護福祉士の観察力は対象者の危険や異常の早期発見につながります。体得している技術により、無駄のないボディメカニクスで患者に負担を及ぼさない身体移動を可能にします。私は、看護師資格を持つ教員として教育現場に入りましたが、知れば知るほど、介護福祉士の生活支援の意義を実感するようになりました。
 このような介護福祉士の能力を病院という場で発揮させることができれば、急性期から回復期へと移行する中で、患者の生活面のサポートを担い、さらに、患者の想いを多職種に連携でき、回復の速度と質とを向上させることができるのではないかと考えました。これを可能にするための端緒として始めたのがこの研究です。
 本研究のアンケート調査は回収率が70%でした。中国5県の回復期リハビリテーション病棟のある病院に電話で連絡を取り、看護部長や看護師長にこのアンケートの趣旨を説明しました。どの病院でも、病院における介護福祉士の役割はまだ確立されていないようで、このアンケート調査に大変興味を持ってくださいました。調査結果から病院で介護福祉士に何が求められているか、多職種連携を実現するためにはどういうことが必要なのかがわかりました。
 この研究成果、病院での役割を担うことのできる介護福祉士の育成を目指した教育プログラムの再構築に寄与しました。
 川崎医療短期大学 医療介護福祉科は、2021年度入学生から3年制教育に変わります。その3年次に回復期リハビリテーション病棟で病院実習を行い、看護師やリハビリテーション専門職と連携を取りながらリハビリでの訓練を病棟の療養生活、さらに退院後の生活につなげる体験を取り入れています。また、川崎学園内にあるリハビリテーション学院や医療福祉大学の教員による講義を通して、看護師やリハビリテーション専門職との情報交換に必要な医学・リハビリテーション関連の知識を目指します。
 このように病院という医療体制の中でも患者の状態を最もよく観察し、その想いを大切にした支援・介助ができる介護福祉士を養成したいと考えています。
 最後に、2019年度笹川科学研究助成に採択していただいたことでアンケート調査を中国5県へと拡大することができました。そのことでより多くのデータが確保できエビデンスを高めるとともに、病院で介護福祉士が働くことに思っていた以上に病院関係者が興味を持っていることを知りました。このことは、「病院で連携して働く介護福祉士」養成に向けての力強い後押しとなりました。
 改めまして、研究の機会をくださいました日本科学協会の皆さま、並びにアンケート調査に協力していただいた病院の看護部長・看護師長はじめ職員の皆さまに深く感謝申し上げます。
 川崎医療短期大学は2022年度より岡山キャンパスへ移転います。この写真は、今年4月の倉敷キャンパス最後の学生玄関からの桜の写真です。

2021年4月1日 学生玄関より(倉敷市松島).jpg

<以上>

 教育現場でご活躍されながら新しい課題に気づき、本助成をきっかけにアンケート等の手法を用いて実践的な研究を行い、教育プログラムの再構築につながったとのことでした。コロナウイルスの影響により対面での授業等が難しい状況が続くかと思いますが、移転先の岡山キャンパスでも、様々な課題に挑戦を続けられますよう、陰ながら応援させていただきます。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 12:55 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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