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先輩研究者のご紹介(永島 佑貴さん) [2020年11月09日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2019年度に「光を活用したマルチホウ素化法の開発 –高度にホウ素化された有機化合物の合成と新機能創出–」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、東京大学大学院薬学系研究科所属の、永島 佑貴さんから助成時の研究について、コメントを頂きました。

<永島 佑貴さんより>
 ホウ素という元素をご存知でしょうか。原子番号5番、周期表では炭素の左の元素です。一つ左というだけですが、炭素とは全く異なる性質を示すことが知られており、ホウ素を含む有機物は、電子材料や医薬品など、身近なところでも利用されています。「もしホウ素元素を有機物にたくさん導入したらどのような性質になるのか?」今回採択いただいた私の研究は、そんな素朴な疑問からスタートしました。
 今まで報告された研究では、有機物に一度に導入できるホウ素の数は、3つが限界でした。そこで私は、従来とは異なる化学反応を引き起こすエネルギー源として「光」に着目しました。その結果、4つのホウ素を一挙に導入できる新反応を開発し、これまでになかった新しい有機ホウ素化合物を合成できました。

画像1.jpg

 助成いただいた期間での結果はここまでで、ホウ素が多数集積したこの新しい分子構造がどのような新機能を発揮するのか、さらに調べている最中です。今回の研究で、新しい反応や分子が報告できただけでなく、光エネルギーの新しい利用法を示すことができました。このように、一つの研究の中には色々な側面から新しい発見があるはずで、その発見の連続が私たちの豊かな生活へとつながっていくのだと信じて、今後も研究に取り組んでいきたいと思っています。

 笹川科学研究助成は、通常の研究費とは異なり、色々な人が応募することができます。変わった立場・変わった研究であっても、その魅力を伝えることができれば、きっと受け入れてもらえると思いますので、申請を考えられている方は是非積極的に挑戦してみてください。
 最後になりますが、このような貴重な研究の機会を与えて下さいました日本科学協会の関係者の皆様、ならびに東大・内山研究室の皆様に、改めて感謝申し上げます。
<以上>

 一つの研究課題を助成させていただきましたが、色々な側面から研究することで、様々な発見へと繋げることができたそうです。本助成制度は1年間という短い期間となりますが、豊かな生活へとつながる研究の第一歩として、若手研究者の皆様を応援させていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 12:34 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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