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先輩研究者のご紹介(神山 拓也さん) [2020年09月23日(Wed)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 日本科学協会では、「2021年度笹川科学研究助成」の募集を受け付けております。締め切りは2020年10月15日23:59までとなっておりますので、本年度もよろしくお願いいたします。

 本日は、2019年度に「ダイズのアーバスキュラー菌根菌依存度に関与する地下部形質の解明と関連QTLの同定」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、宇都宮大学農学部生物資源科学科所属の、神山 拓也さんから助成時の研究について、コメントを頂きました。

<神山さんより>
 陸上に進出する約4 億年前から植物と共生関係を結んでいた可能性のあるアーバスキュラー菌根(AM)菌は、菌糸を介して植物の養水分吸収を助けると広く報告されてきました(図1)。一方で、近年、「集約農業の進展に伴う育種の過程で、植物は菌根菌への依存をやめたのか?」という仮説が検証され、作物の原種はリン施肥量に関わらず菌根に依存するのに対し、栽培種は施肥量が少ない時のみ菌根に依存すること、が報告されました。

図1.png
図1.ダイズの根系とAM菌の外生菌糸の分布の模式図.

 今回の笹川科学研究助成を受け、私は、この菌根依存度を決定する地下部形質を解明すること、を目的として実験をおこないました。そして、図1のように、世界で初めて、根箱中に伸展した状態の菌糸と根系の画像を得る事に成功しました。また、品種に関わらず、AM菌接種区のリン吸収量をAM菌感染率で説明できることを明らかにし、ダイズミニコアコレクション176系統のAM菌感染率が39%から93%まで広く分布することを発見しました。
 現在、これらダイズミニコアコレクションの原産地および作成された年などとAM菌感染率の関係を調べるとともに、ゲノムワイドアソシエーション解析により感染率を決定するQTLの検出を進めています。そして、この研究により、「集約農業の進展に伴う育種の過程で、植物は菌根菌への依存をやめたのか?」という仮説に迫るとともに、感染率の高い品種の育成に寄与したいと考えています。
 私は、全く新たな環境で、研究をスタートし始めたところでした。また、これまでに、大きく研究テーマを変えてきたために、なかなか外部資金を得ることができませんでした。今回の応募では、「笹川科学研究助成は、課題の設定が独創性・萌芽性をもつ研究、発想や着眼点が従来にない新規性をもつ若手の研究を支援しています。」とあったため、申請させていただきました。その結果、支援していただき、新たな環境での研究整備を進めることができました。外部資金は応募しないと、獲得することができません。笹川科学研究助成は自由度が高く、新規性を重視してくださる助成制度なので、新たな研究にチャレンジされる方は応募を検討してみてはいかがでしょうか。
 最後に、推薦してくださった先生、申請書にコメントをくださった先生方に、感謝いたします。また、日本科学協会の関係者の皆様に改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。
<以上>

 作物の原種と栽培種によって、養分の吸収方法が異なっており、また菌と共生関係にあるということに驚きました。笹川科学研究助成では、前例にとらわれない新規性のある研究テーマをサポートさせていただきたいと考えております。新たな研究にチャレンジすることは難しいことかと思いますが、皆様の熱意あるご申請をお待ちしております。

 また、過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 10:38 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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