サイエンスメンタープログラム〜12月16日の研究指導の感想
[2018年12月26日(Wed)]
■2018年度メンティ 飯田 和生
2018年12月16日、メンターに学校まで来ていただき、新しい実験の下準備をしました。メンターは神戸大学大学院理学研究科の岡田龍一先生です。私は2017年度からサイエンスメンタープログラムを通して岡田先生に指導していただいているのですが、直接会って研究指導をしてもらえるのは初めての事で、とてもワクワクしました。
自分の研究テーマは「セイヨウミツバチは人工甘味料を飲むのか?」で、これまで行動実験を重ねた結果、ミツバチは人工甘味料を餌として認識しないことがわかりました。しかし単に人工甘味料を飲まないと言っても、@人工甘味料の味がわからず、水だと思って飲まなかった、A人工甘味料と水の違いを見分けたうえで飲まなかった(簡単に言うと人工甘味料がおいしくなかった?)の2つの仮説が考えられます。もし人工甘味料の味を感じていれば、味覚刺激を与えた際に生体信号(体内を流れる微弱な電流)が発生し、あるいは味をわかっていなければ、生体信号は発生しないと予想できます。そこで、生体信号を計測するための準備を16日に岡田先生と一緒に行いました。
しかし、予想はしていたものの、初めのうちはなかなか思い通りには行きませんでした。というのも、電化製品などから飛んでくる電気的なノイズの影響が大きく、微弱な生体信号がノイズに紛れてしまうのです。ちょっとした試行錯誤の後、ようやくノイズの発生源を特定でき、無事ミツバチの筋電位を計測することができました。
組み立てた装置で生体信号が計測できることが明らかになったため、ひとまず安心しました。実際にこれから計測する生体信号は筋電位と違ってもっと計測する難易度が高いと思いますが、試行錯誤を繰り返し、ミツバチが人工甘味料の味をわかっているのかどうか明らかにしたいと思います。
神戸からわざわざ指導しに来てくださった岡田先生、ありがとうございました。