北京大学で「日本知識大会」開催〜中国版“日本知識の甲子園”〜
[2014年12月03日(Wed)]
11月22日、23日の両日、当協会と北京大学との共催により「笹川杯全国大学日本知識大会2014」が同大学で開催され、団体戦では洛陽外国語学院、個人戦では東華大学 馬羽浩さんが優勝に輝きました。
この大会は、当会が中国の大学の日本語学習者を対象に2004年から実施している日中交流事業で、日本をもっと知ってもらうこと、日本語学習のモチベーションをアップすることが主な目的です。
10回目となる今大会の参加大学は、過去最多の89大学(選手267名)で、中国の日本語学科設置大学(約500大学)の1/6を超えますが、これ程多くの日本語学習者を動員したイベントは前例がなく、中国の日本語教育界だけでなく日中交流においても、記録に残るイベントとなりました。
22日が予選、翌23日が決勝戦と対戦は2日間に亘り、出題・回答とも日本語で行われました。設問は、教科書問題から時事問題、ポップカルチャーまで幅広い分野に亘っていて、日本人でもなかなか答えられない難問も少なくありませんでしたが、一方では、思わずくすっと笑ってしまうユニークな問題もあって、激しいながらも楽しい対戦となりました。
また、会場では観戦している学生たちが問題ごとに自ら回答している姿も多々見受けられ、決戦の場はステージの上のみならず、といった雰囲気でした。
★クイズ問題
Q)1392年、南北朝の統一を実現して内乱を終わらせたのは、誰ですか。
A.足利尊氏 B.足利義満 C.足利義持 D.足利義政
Q)憲法第19条では、「思想および( )の自由は、これを侵してはならない」としていますか。
Q)いわゆる1955年体制崩壊の象徴として、自由民主党が与党の地位を失ったのは、何年ですか。
A.1989年 B.1991年 C.1993年 D.1995年
Q)村上春樹の『ノルウェイの森』のワタナベの初恋相手はだれですか。
A.緑子 B.直子 C.キズキ D.玲子
★結果
<団体戦>
1位 洛陽外国語大学
2位 北京大学
3位 南京工業大学
<個人戦>
1位 東華大学 馬羽浩
2位 北京理工大学 徐ト、西南民族学院 袁通懼
3位 閩南師範大学 劉梦思 、華中師範大学 張佳鳳、洛陽外国語学院 許軍
※団体戦上位3大学の選手9名と個人戦上位選手6名、合計15名については、副賞として来年2月下旬、8日間の日程で日本に招聘します。
★「大会」OBと教え子
この「大会」には10年の歴史があって、この間に1000人を超える大会OBが巣立っていますが、その多くは日本語教師、日系企業の社員、外交官など日本語との関わりの中で職を選び、日中関係の担い手として活躍しています。
合肥大学 引率者の王重斌さんも、そうしたOBのひとりです。7年前に南京大学の選手として参加し、団体優勝を果たしました。その後、合肥大学の日本語教師となり、知日派の芽を育てています。昨年に続き、今回は2度目の参加です。「大会」に関する自らの経験を教え子に伝え、事前指導を行い、3人の選手とともに大会に臨みなした。
残念ながら、決勝戦には進めませんでしたが、“結果はどうであれ、選手みんなは頑張ってくれた。努力する過程に宝があるのであって、将来、きっとピカピカになるでしょう。重要なのはこれからです。”との感想を寄せてくれました。
日本語科4年生胡佳佳さん
“大会の前夜、三人で整理したノートや資料を復習した。中身はどのページもびっしり文字で埋まり、色々な色や書体で注釈がつけられていたのを見て、心の中で感動というか、感謝というか、言葉で表せない気持ちが湧いてきた。
日本各地の手描き地図もたくさん盛り込まれていた。それは全部三人で、何ヶ月もかけて作ったものだ。今回の大会でいい成績を取らなかったとしても、私三人は完璧に各自の責任を担ったと思っている“
日本語科四年生の王蕾さん
“今日からこの4ヶ月を顧みると、その時、私がいかにも充実した毎日を送っていたと実感した。日本に関する知識をたくさん勉強になったことは言うまでもなく、大学卒業を前に有意義な一筆が添えられた”
日本語科4年生柏栄興さん
“全国から集まった日本語学習者と話し合ったり、勉強現状を交流したり、本当に勉強になった。私は華中科技大学と中南財経大学のある院生と日本語についていろいろを話して、自分の視野も広がった”
※「大会」参加者の感想文、クイズ問題については、近日中に当協会のwebサイトで紹介する予定です。
この大会は、当会が中国の大学の日本語学習者を対象に2004年から実施している日中交流事業で、日本をもっと知ってもらうこと、日本語学習のモチベーションをアップすることが主な目的です。
団体戦決勝
10回目となる今大会の参加大学は、過去最多の89大学(選手267名)で、中国の日本語学科設置大学(約500大学)の1/6を超えますが、これ程多くの日本語学習者を動員したイベントは前例がなく、中国の日本語教育界だけでなく日中交流においても、記録に残るイベントとなりました。
22日が予選、翌23日が決勝戦と対戦は2日間に亘り、出題・回答とも日本語で行われました。設問は、教科書問題から時事問題、ポップカルチャーまで幅広い分野に亘っていて、日本人でもなかなか答えられない難問も少なくありませんでしたが、一方では、思わずくすっと笑ってしまうユニークな問題もあって、激しいながらも楽しい対戦となりました。
また、会場では観戦している学生たちが問題ごとに自ら回答している姿も多々見受けられ、決戦の場はステージの上のみならず、といった雰囲気でした。
★クイズ問題
Q)1392年、南北朝の統一を実現して内乱を終わらせたのは、誰ですか。
A.足利尊氏 B.足利義満 C.足利義持 D.足利義政
Q)憲法第19条では、「思想および( )の自由は、これを侵してはならない」としていますか。
Q)いわゆる1955年体制崩壊の象徴として、自由民主党が与党の地位を失ったのは、何年ですか。
A.1989年 B.1991年 C.1993年 D.1995年
Q)村上春樹の『ノルウェイの森』のワタナベの初恋相手はだれですか。
A.緑子 B.直子 C.キズキ D.玲子
観戦する学生たち
★結果
<団体戦>
1位 洛陽外国語大学
2位 北京大学
3位 南京工業大学
<個人戦>
1位 東華大学 馬羽浩
2位 北京理工大学 徐ト、西南民族学院 袁通懼
3位 閩南師範大学 劉梦思 、華中師範大学 張佳鳳、洛陽外国語学院 許軍
※団体戦上位3大学の選手9名と個人戦上位選手6名、合計15名については、副賞として来年2月下旬、8日間の日程で日本に招聘します。
個人戦入賞者
“笹川杯”の授与
★「大会」OBと教え子
この「大会」には10年の歴史があって、この間に1000人を超える大会OBが巣立っていますが、その多くは日本語教師、日系企業の社員、外交官など日本語との関わりの中で職を選び、日中関係の担い手として活躍しています。
合肥大学 引率者の王重斌さんも、そうしたOBのひとりです。7年前に南京大学の選手として参加し、団体優勝を果たしました。その後、合肥大学の日本語教師となり、知日派の芽を育てています。昨年に続き、今回は2度目の参加です。「大会」に関する自らの経験を教え子に伝え、事前指導を行い、3人の選手とともに大会に臨みなした。
残念ながら、決勝戦には進めませんでしたが、“結果はどうであれ、選手みんなは頑張ってくれた。努力する過程に宝があるのであって、将来、きっとピカピカになるでしょう。重要なのはこれからです。”との感想を寄せてくれました。
日本語科4年生胡佳佳さん
“大会の前夜、三人で整理したノートや資料を復習した。中身はどのページもびっしり文字で埋まり、色々な色や書体で注釈がつけられていたのを見て、心の中で感動というか、感謝というか、言葉で表せない気持ちが湧いてきた。
日本各地の手描き地図もたくさん盛り込まれていた。それは全部三人で、何ヶ月もかけて作ったものだ。今回の大会でいい成績を取らなかったとしても、私三人は完璧に各自の責任を担ったと思っている“
日本語科四年生の王蕾さん
“今日からこの4ヶ月を顧みると、その時、私がいかにも充実した毎日を送っていたと実感した。日本に関する知識をたくさん勉強になったことは言うまでもなく、大学卒業を前に有意義な一筆が添えられた”
日本語科4年生柏栄興さん
“全国から集まった日本語学習者と話し合ったり、勉強現状を交流したり、本当に勉強になった。私は華中科技大学と中南財経大学のある院生と日本語についていろいろを話して、自分の視野も広がった”
決戦直前の合肥大学チーム(左から王さん、柏さん、胡さん、王先生)
北京大学に結集した中国全土の日本語学習者たち
※「大会」参加者の感想文、クイズ問題については、近日中に当協会のwebサイトで紹介する予定です。
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