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日本科学協会が"今"やっていること

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先輩研究者のご紹介(楊 露さん) [2021年11月22日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「広域アジア地域における大気中微小粒子状物質の組成特徴及び健康リスク評価に関する研究」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、金沢大学大学院医薬保健学総合研究科創薬科学専攻所属の、楊 露さんから助成時から最近の研究について、コメントを頂きました。

<楊さんより>
 呼吸器や循環器などの疾患の環境要因として、大気汚染物質、特に微小粒子状物質(PM2.5)が挙げられます。PM2.5は混合物でありますが、特にベンゾ[a]ピレンに代表される多環芳香族炭化水素(PAHs)とそれらのニトロ誘導体であるNPAHsはPM2.5の発がん本体として高い注目を集められています。東アジア地域においては、多くの人口を擁し、人為活動に伴った環境汚染が深刻化しています。また、東アジア地域は世界的に有名なモンスーン地域であり、冬季にシベリア高気圧、夏季に太平洋高気圧の支配により、この地域に位置する日中韓露蒙の各国で発生した大気汚染物質が互いに影響しうることが知られています(図1)。

図1.jpg
図1

 本助成では、上述5ヶ国の11都市で季節別にPM2.5を捕集し、PM2.5に含まれるPAHsとNPAHsの分析とデータ解析を行いました。その結果、大気中PAHsとNPAHs濃度は中国の都市で最も高く、日本の都市で最も低いことが分かりました。またこれまでの調査結果と比較したところ、中国上海の大気中PAHsとNPAHs濃度の経年変動(図2)を例として示したように、近年、各国政府の厳しい環境規制により、殆どの都市においては大気汚染物質の濃度が年々低減傾向にあることを明らかにしました。

図2.jpg
図2

 一方、地球温暖化が進んでいるため、炭素中立性の観点から積極的に推進されているバイオマス燃料の使用や、シベリアなどで起きる森林火災にもPAHsとNPAHsを発生しますが、今後、バイオマス燃焼による東アジア地域の大気環境への負荷は、バイオマーカーであるレボグルコサンなどを分析することにより解明しようと計画しております。
 笹川科学研究助成は大学院生でも応募できる数少ない研究助成であります。特に外国人留学生や女性研究者が行う研究を優先的に採択しています。しかも、若手研究者の独自の発案を後押しするために、研究の進歩状況に応じて研究計画の変更も可能であるメリットがあります。末筆ながら、この場を借りして研究の機会をくださった日本科学協会の皆様に深くご礼申し上げます。
<以上>

 地球規模での環境問題は「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)」が開催されるなど非常に注目されており、喫緊に解決する必要のある問題となっております。研究を進め、環境問題が改善できるよう、今後も頑張っていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 17:38 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
「科学と芸術の交響、時空を超える対話」セミナーレポート公開お知らせ [2021年11月11日(Thu)]

 科学隣接領域研究会 事務局です。
 9月3日に開催した「科学と芸術の交響、時空を超える対話」セミナー(Web開催+会場開催)には、355名の方がご参加くださいました。ありがとうございました。
 セミナーの「開催レポート」をWebサイトで公開しましたので、是非ご覧ください。
https://www.jss.or.jp/ikusei/rinsetsu/arts/seminar.html

 また、予定が合わず参加できなかった方、もう一度セミナーを見たいという方もご覧いただけるように、日本科学協会チャンネル(https://www.jss.or.jp/about/channel.html#arts)にて動画を公開中です。

★「科学と芸術の交響、時空を超える対話」プログラム★

開催挨拶:日本科学協会 会長 橋 正征
概要説明:総合コーディネーター 酒井 邦嘉 先生
講演:
◆第一部 能と脳
基調講演「温故知新の普遍性ー能と論語とbeyond AI」
    講師 安田 登 先生(能楽師)
対  談 安田 登 先生✕酒井 邦嘉 先生(東京大学大学院総合文化研究科 教授)

◆第二部 想像力と創造力
講  演「熊楠と大拙 科学と宗教と芸術の交点」
     講師 安藤 礼二 先生(多摩美術大学図書館長/同大学美術学部 教授)
対  談 安藤 礼二 先生✕岡本 拓司 先生(東京大学大学院総合文化研究科 教授)

◆第三部 アートとデザイン
講  演 「アート・デザイン・理学・工学とウェルビーイングの関係」
      講師 前野 隆司 先生
(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 教授)
対  談  前野 隆司 先生✕梅干野 晁 先生(東京工業大学 名誉教授)

◆質疑応答  進行 モデレーター 正木 晃 先生(宗教学者)
◆閉会挨拶  総合コーディネーター 酒井 邦嘉 先生

サムネイル2.jpg


Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 00:00 | 科学隣接領域研究会 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(森 遥さん) [2021年10月11日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「新しい幾何学を用いた初期宇宙のミクロな時空構造の解明」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、北里大学大学院理学研究科分子科学専攻量子物理学研究室属の、森 遥さんからご専門の研究について、コメントを頂きました。

<森さんより>
 私たちの暮らしている宇宙は、おおよそ137億年前、非常に高温な火の玉として生まれたと考えられています。私の研究では、こうした初期宇宙に現れるような、超高温かつミクロな世界の構造を、重力に注目して理論的な側面から調べています。

 皆さんは「一般相対性理論」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?この理論は、我々が現在暮らしている宇宙空間のような、低温な世界での重力のふるまいを記述する理論で、20世紀初頭にアインシュタインによって提唱されました。この理論の特徴は、重力を空間の歪みとして捉える点にあり、リーマン幾何学と呼ばれる曲がった空間を扱う数学を通して記述されます。このように、理論物理と数学は切っても切れない関係にあります。

 私が注目しているのは、一般相対性理論を超高温な世界へ適用できるよう拡張した理論です。拡張した理論では、物質は小さなひも(弦)によって構成されると考えます。弦の本質的な特徴は、長さを持つことにあります。私は、一般相対性理論がリーマン幾何学と結びついたのと同じように、拡張した理論を記述するツールとして、弦の特徴を内包した数学の枠組みを整備しようとしています。その上で、拡張した理論を用いて初期宇宙の様子を知りたい、というのが最終目標です。

写真1.JPG
写真1 研究環境をお見せしようかと思ったのですが、よくあるPCデスクになってしまったのでやめました……。研究室付近は自然が多く、計算が詰まった時など、気分転換に時々散歩をします。この写真は散歩中の一枚です。

 ここまでの内容からお察しの通り、私のやっている研究はいわゆる基礎研究に分類されるもので、今すぐ人の役に立つものではありません。一方で、企業が企画したものをはじめとする、多くの研究助成制度において重視されるのは応用研究です。私のように、専門分野が理論物理や数学だと、そもそも応募資格が得られないことが多いと感じます。特に、学生の身分では「応募する」というスタートラインにすら立てないことがほとんどです。その点、笹川研究助成では研究分野に関わらず、学生であっても応募資格を得ることができます。申請書類を作成するにあたって、色々な方からアドバイスをいただきながら、改めて研究内容について整理したり、文章の書き方や構成について学ぶことができたりしました。笹川研究助成に申請したこと自体が、自分にとって非常によい経験になったと思います。

 また、笹川研究助成は旅費としての利用を制限しない点や、用途変更に柔軟に対応していただける点も素晴らしいと思います。助成期間中は新型コロナウイルスの影響で一切出張できず、旅費として計上していた予算の用途変更をせざるを得なかったのですが、迅速に対応してくださり非常に助かりました。

写真2.jpg
写真2 助成期間前ですが、申請内容と関連する内容で、2019年7月にチェコで開催された研究会で発表したときの写真です。出張できた日々が懐かしいです。

 今年度の募集中かと思いますが、学生の皆さんにも是非挑戦してみてほしいです。

 最後に、研究助成を通して貴重な機会をくださった日本科学協会の関係者の皆様に、改めて感謝申し上げます。
<以上>

 どんな研究テーマも,実施してみなければどのような結果となるかは分かりません。疑問に思うことが非常に重要であると思います。2022年度の笹川科学研究助成の募集中ですので、是非、皆様にも挑戦していただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:25 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(邱 吉さん) [2021年09月27日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「王一亭と近代日本美術界:大正・昭和前期の「興亜美術」に関する研究」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、関西大学東アジア文化研究科所属の、邱 吉さんから助成時の研究や助成を受けての感想について、コメントを頂きました。

<邱さんより>
 私は子供の頃から、美術に興味を持ってきました。博士前期課程在籍時に、日本だけではなく、中国・台湾並びにヨーロッパの美術館や博物館に何度も通い、現場で美術の歩みに深い感銘を受け、総合的かつ実証的に研究するためのアプローチを探索していました。今後は、日本、中国ないしヨーロッパにおける美術交流に重点をおき、国境を超えた研究姿勢を目指し、学校教育の現場で先導的な役割を担う大学の研究者或いは博物館・美術館の学芸員になることを志望しています。
 笹川科学研究助成(以後、笹川助成)を受けた研究課題のキーパーソンである王一亭(1867-1938)は、呉昌碩・斉白石と共に中国現代書画の先駆者として知られています。当時、上海を拠点とし、日清汽船の買弁(取引媒介者)、慈善事業者、能書家として活躍した王一亭は、長い日本との関わりの中で、画家や文人に及ぶ幅広い人脈を持ち、日中美術交流の契機を捉えた「民間大使」の役割を果しました(図1)。

図1 王一亭主催の歓迎会.JPG
図1 王一亭主催の歓迎会。
出所:水野梅曉『日本仏教徒訪華要録』所収、日本仏教連合会、1928年

 図2に映る政治家、実業家、仏教徒、芸術家などから王一亭の人脈の一端をたどることができます。本研究は、近代東アジアの美術界を踏まえて、「海上画派」の中心人物の王一亭の国内外における文人交友と美術活動を取り上げます。また、日本と中国それぞれの美術市場を比較しながら、当時の日中人士の交流を検証し、中国のみならず、日本、そしてヨーロッパへの美術活動を検討し、二十世紀初期における日・中・欧の美術交流の実態を明らかにすることをも目的とします。

図2 王一亭の交友ネットワーク.jpg
図2 王一亭の交友ネットワーク。

 この度、笹川助成を採択していだたき、感謝の意を申し上げたいと思います。笹川助成は国籍を問わずに研究資金を与えてくれるもので、外国人留学生の私にとっては大変有り難いです。実は、外国人留学生の若手研究者は、研究費を得ることがとても困難であり、笹川助成は若手の研究を支援してくれるのは、多大な励ましとなります。私が笹川助成に申請する前に、日本学術振興会特別研究員(DC1)に申請し不採用でした。当時の私は悔しかったですが、自分の気持ちを整理して直ちに笹川助成の申請に没頭しました。幸いなことに、笹川助成に採択していただいたことで、研究がスムーズに行われ、本当に感謝の気持ちがいっぱいでした。その結果、研究論文(3本)や学会(3本)で助成による研究成果を公表し、この研究の有意義な展開ができました。ですから、研究助成の申請が失敗しても、立ち直して挑戦し、いつか願望が叶えると思います。笹川助成に申請を考えている方は、ぜひ挑戦してみてください。
<以上>

 世界中の美術館や博物館で研究を行い、学芸員となれるよう陰ながら応援させていただきたいと思います。
また、来年度の笹川科学研究助成の募集を10/15まで行っております。この機会にぜひ、挑戦いただければと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:26 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
2022年度笹川科学研究助成の募集について [2021年09月24日(Fri)]
2022年度笹川科学研究助成の申請受付中です。
本年度も、よろしくお願いいたします。

2021-0826-1114_1.jpg

◆申請について
詳細については、下記の本会Webサイトをご確認ください。
・本会Webサイト
https://www.jss.or.jp/ikusei/sasakawa/

■申請期間
・申請期間 :2021年10月15日 23:59 まで

■募集部門
【学術研究部門】
 ・35歳以下の若手研究者
   大学院生(修士課程・博士課程)
   所属機関等で非常勤または任期付き雇用研究者として研究活動に従事する方など
 ・1件あたりの助成額の上限は100万円
 ・「海に関係する研究」は重点テーマとし、雇用形態は問わない

【実践研究部門】
 ・学校、NPO、博物館、図書館などに所属している方
 ・1件あたりの助成額の上限は50万円

■申請方法
 Webからの申請です。

◆ご周知について
下記の本会Webサイトへのリンクや、ポスターを印刷し、ご周知頂けますと幸いです。
・本会Webサイト
 https://www.jss.or.jp/ikusei/sasakawa/ 
・募集告知ポスター
 https://www.jss.or.jp/ikusei/sasakawa/data/2022poster.pdf

皆様のご申請、お待ちしております。

<問い合わせ先>
公益財団法人日本科学協会 笹川科学研究助成係
TEL 03-6229-5365 FAX 03-6229-5369
https://www.jss.or.jp
E-mail:josei@jss.or.jp
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 13:28 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(金 東cさん) [2021年09月13日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「両イオン性鎖とイオン性鎖からなるジブロックコポリマーの合成とその複合体形成および刺激応答性」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、京都大学所属の、金 東cさんから助成時から最近までの研究について、コメントを頂きました。

<金さんより>
 一つの繰り返し単位にアニオンとカチオンを併せ持つベタインポリマーは、細胞を構成する資質(PC)と類似な構造であり、その生体適合性の高さより、生体・医療材料への展開が進んでいる。ベタインは官能基によってカルボキシベタイン(CB)、フォスフォベタイン(PB)、スルホベタイン(SB)で分かれる(図 1a-1c)。その中で、スルホベタインは上限臨界溶液温度(UCST)型の温度応答性を示すことが知られており、新規な温度応答性材料への応用が期待されるが、応答性の発現機構は、まだ明確にはなっていない(図 1d)。

図 1..png
(図 1)ベタインポリマーの種類: (a)カルボキシベタイン、(b)フォスフォベタイン、(c)スルホベタインと(d)スルホベタインの温度応答性

 両イオン性ポリイオンコンプレックス(PIC)ミセルは、ポリアニオンとポリカチオンのポリイオンコンプレックスをコアとし、両イオン性ベタインをコロナ(シェル)とする新規自己組織体である。一般的な両親媒性ブロックコポリマーは、疎水鎖の会合によりコアが形成され高分子ミセルとなるが、PICミセルではその駆動力が、ポリアニオンとポリカチオン間の静電引力および会合により放出されるカウンターイオンによるエントロピーの増大である。よって、ミセルとしての安定性や、添加塩に対する応答などは、両者で大きく異なると予想される。また、通常のPICミセルのシェルは、水溶性ながら非イオン性のポリエチレングリコール(PEG)である場合がほとんどである。
 本助成では、温度応答性を有するPICミセルの創成およびその転移温度の制御や応答性の発現機構について検討を行った。高温領域においてPICミセルは、単独のミセルで存在し、温度減少に従って転移温度付近からスルホベタイン鎖が収縮し始め、転移温度以下ではミセルの凝集体を構築した(図 2)。その転移温度は、高分子水溶液の濃度とスルホベタイン鎖の重合度を調節することにより制御できることが明らかになった。さらに、塩を添加してPICミセルを崩壊し、また透析により再形成することによりミセルの大きさと均一性が制御できることがわかった(図 3)。最近は、PICミセルのミセルーベシクル変換およびスルホベタイン含有全イオン性トリブロックシステムの開拓とその自己組織化について研究を進んでいる。

図 2..png
(図2)温度変化によるPICミセルの凝集体形成挙動

図 3..png
(図 3)塩添加によるPICミセルの崩壊挙動および透析による再形成挙動

 笹川科学研究助成は大学院生でも応募できる数少ない研究助成である。特に、外国人留学生や女性研究者が行う研究を優先的に採択している。申請書は、助成期間内に自分が突き止められるくらいの研究計画を立つことが大事で、様々な学術分野の基礎となる新規研究をすることが良いと思う。本助成は自由度が高く、研究の進歩状況に応じて研究計画の変更も可能である。
 最後に、研究の機会を下さった日本科学協会の皆様に深くご礼申し上げます。
<以上>

 笹川科学研究助成では、若手研究者の第一歩を応援しておりますので、日々の研究で疑問に思ったことや解決したいこと等を申請書にまとめ、是非とも挑戦していただきたいと思います。申請書に文字としてまとめることでも、新たな発見があったりもします。皆様の自由な発想による申請をお待ちしております。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 09:28 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
第11回サイエンスメンタープログラム研究発表会 [2021年08月30日(Mon)]

 2021年8月22日に、第11回サイエンスメンタープログラム研究発表会をオンラインで開催しました。三部構成で第一部は研究倫理の講習、第二部・第三部では、高校生と研究者・学校教員による質疑応答を行いました。

●研究課題・メンティおよびメンター

1. 「クロマルハナバチの二倍体雄は巣に留まることで巣の保温に貢献するのか?」 安田学園高等学校1年 青山 庵
(大阪市立大学 渕側 太郎)

2. 「インカメラの後景部画像改善」 聖光学院高等学校3年 安楽岡  将太
(電気通信大学 高橋 裕樹)

3. 「固体酸と固体塩基の pH 差を利用した水の低電圧電気分解」 群馬工業高等専門学校 岩佐 茜
(高崎量子応用研究所 八巻 徹也)

4. 「金銀の銅樹はできるか」 東京都立小石川中等教育学校4年 柗元 洸樹
(東京農工大学 箕田 弘喜)

5. 「目に見えない気体を可視化する研究」 東京都立小石川中等教育学校4年 水谷 紗更・玉川 玲奈
(同志社大学 野口 尚史)

6. 「湿室培養による能見堂緑地を中心とした変形菌相の調査」 攻玉社高等学校2年 五條 麟太郎
(筑波大学 出川 洋介・吉橋 佑馬)

7. 「回折格子を用いた流星の分光観測」 宮城県古川黎明高等学校 佐藤 優衣・加藤 優煕
(高知工科大学 山本 真行)

8. 「タンポポのラテックスの抗菌作用」 Li Po Chun United World College of Hong Kong 植村 ゆり香
(東北大学 高橋 征司)

9. 「筒内を這い上がる砂のメカニズム」 青森県立八戸高等学校3年 二階堂 有希乃
(九州大学 稲垣 紫緒)
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:26 | サイエンスメンタープログラム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
科学研究体験ワークショップ [2021年08月30日(Mon)]
 2021年8月7~8日の2日間、中高生を対象として科学研究体験ワークショップを開催しました。講師は3月に実施したときと同じく、東工大の陣内修先生です。(専門は素粒子物理学で、CERNのATLAS検出器を使用して未知の素粒子を探索されています。)

 全国の高校生や教員がオンラインで参加し、特に九州・四国地方の方の参加が目立ちました。

 WSでは、Raspberry Pi model 3B+と温湿度センサー、Jupyter Notebookを使って測定した温度と湿度のデータを統計的に解析しました。最後は仮説検定に挑戦し、参加者はラズパイの工作から、プログラミング、データ解析まで科学研究に応用できる一連のプロセスを学びました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 15:19 | サイエンスメンタープログラム | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
先輩研究者のご紹介(川見 昌春さん) [2021年08月23日(Mon)]
 こんにちは。科学振興チームの豊田です。
 本日は、2020年度に「IoTと近距離無線通信を活用した認知症徘徊者探索支援システムの構築−通信方式改善による探索範囲広域化」という研究課題で笹川科学研究助成を受けられた、松江工業高等専門学校所属の、川見 昌春さんから、ご自身の研究について、コメントを頂きました。

<川見さんより>
 認知症等を原因とする徘徊や行方不明となる事件は全国で年間2万件近く発生しており、深刻な社会問題として認識されています。初期の徘徊段階の早期発見が事故や行方不明を未然に防ぐ重要な分岐点となります。徘徊者発見の手段として、一般的にはGPS受信機能を持つ機器を徘徊者に持たせる方法があり、これは子どもの見守り端末としても使用されていますが、端末代や通信費などの経済的負担と機器の充電の煩わしさなど、個人的負担が大きいため普及が停滞しているようです。そこで私が研究しているのは、徘徊される方に無線ビーコンだけ送信する端末を持ってもらい、予め設置しておいた受信用ノードにビーコンが着信すれば、ノードの近辺に徘徊される方がいるという発想を元に、着信があったノードの緯度経度情報をIoT技術によりデータベースに蓄積しておき、Webアプリケーションで検索を行うことで行方不明な方の大雑把な位置を把握するという手法です(図1、2)。これにより絶対的な位置は分からないにしても、捜索範囲が絞れるため有効な手段になると考えています。これにより当事者負担は抑制できると考えていますが、受信用ノードからインターネットに接続するまでのインフラコストを抑えることが現状の課題です。

図1_システム概要.jpg

図2_ソフトウェア表示例.jpg
<図2 動作確認で試作したWebアプリケーション>

 今回の研究の端緒は、IoT(Internet of Things)で使用される特定小電力無線と呼ばれる免許が不要な無線通信モジュールのデータ通信以外の利用方法を思案するうちに、モジュール位置を相対的に得られることを思いつき、当時すでに社会問題となっていた認知症徘徊による行方不明者の捜索支援と結びつけることでした。2016年度の笹川科学研究助成で、この仕組みの検討と検証について採択していただき、2020年度の助成で再び採択いただいたことで研究を進めることが出来ました。笹川科学研究助成の制度では社会問題の解決を主眼に置く実践的研究も対象となるため、科学研究費補助金など他の助成制度では採択が難しいと思われる研究テーマでも申請が行いやすく、とても良い助成制度だと思います。

 私の仕事は高等専門学校の技術職員という職種で、主に学生の実験実習に関わる支援として、実験実習科目の指導補助、実験テーマ・教材の製作・改善等を行っています。また、学内の教職員が必要とする技術的支援や製作、地域貢献として企業との共同研究なども行っています。専門分野は電気・電子、情報システムですが、特にマイコン制御と情報システム設計製作を得意としていて、昨今よく使われるようになってきたIoT関連のシステム構築の内容も多くなってきました。これからも今回の研究で得た知見と技術を基に、ものづくり教育や実験内容・教材の改善に生かしていく所存です。
<以上>

 日本は高齢化社会となっており、徘徊者や行方不明者の捜索は非常に重要なことだと思います。私もGPS機能のあるスマートフォンを使っていますが、前の日に充電することを忘れてしまったり、使い過ぎたりすることで日中にバッテリーが切れてしまうこともあり、これでは、いざという時の捜索には使えなくなってしまう可能性も高いと思います。そんなGPSの弱点をIoT技術を用いてカバーし、社会問題に挑戦する実践的な研究であり、今後も頑張っていただきたいと思います。

 日本科学協会では過去助成者の方より、近況や研究成果についてのご報告をお待ちしております。最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 14:03 | 笹川科学研究助成 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
Web版科学体験まつりの公開について [2021年08月17日(Tue)]
 自粛中の子どもたちのために、身近なところで購入できる材料を用いた科学実験をまとめた、「Web版科学体験まつり」を公開いたしました。小学校低学年の方からできる実験もありますので、夏休みの自由研究等にお使いください。
https://www.kagakutaiken.com/

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Posted by 公益財団法人 日本科学協会 at 09:36 | その他 | この記事のURL | コメント(0) | トラックバック(0)
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