5月22日(日)21名参加、スタッフ5名
子どもたちも元気に集まったところでまず、スコップの使い方を教わります。
そして、穴を掘る目的は落とし穴でも水を流し込むでも何でもOKと説明を受け
いざ、穴掘り開始です。
家族ごとに子どもたちはスコップを上手に使いながら掘っていきます。



掘り進めていくと穴の中から割れた茶碗や曲がった鉄の棒、大きな石が出てきて
そのたびに子どもたちは宝物でも発見したように嬉しそうな表情を見せてくれました。
でも、一番驚いた発見はセミの幼虫です。地下30センチくらいの深さで
夏の誕生をじっと待っていたのかと思うと大人の方が感激してしまいました。
その後、セミの幼虫は別の穴を掘ってそっと戻されました。
ずいぶん深く大きく掘った穴を次はどうするの?水を入れてもいいよと声をかけると、
「ヤッター!」とばかりにせっせとバケツで水運びです。

ホースで流し込む家族もいます。「入ってもいい?」誰かが聞きました。「もちろん!」
みんな早速裸足になり、ズボンをめくって中に入り泥水の感触を楽しんでいました。


中には気がすすまない子もいます。そんな子どもたちは別の遊びを考えます。
神社に散歩にでかけた家族もいました。子どもに無理強いさせず待つという姿勢がさすがです。
細くて子どもの腰までスッポリ入る穴を掘った姉弟は落とし穴にするために
新聞紙や草でカモフラージュです。

この落とし穴にだけは知っていても落ちたくないというくらいのそれはそれは見事な深さで、
なかなか誰も落ちてくれません。
向こうではスタッフが作っておいた泥クリームに手足を入れてブロック塀に手形、足形押しが
始まりました。雨が流してくれるから気にしないでいいよという大家さんのお許しをもらい
思い切り手形アートを描きました。(あれから何度か雨は降りましたが泥手形はくっきり残っています)

ホースで水を流し込んだ泥プールでは傾斜を滑り落ちてドボン!と落ちる遊びが始まりました。
子どもたちの歓声が上がります。
好例のおやつは“焼きチョコバナナ”です。バナナの皮を一部剥いてナイフで切れ目を入れた間に
板チョコを挟み、皮を戻してアルミホイルに包み、焚き火で数分焼くだけ。

バナナとチョコがとろけて美味しかったー!

最後はいつものリレーですが、走るコースを穴の方へ誘導させようと
一生懸命主張する子がいました。そうです、落とし穴の製作者です。
結局計画は失敗しましたが、最後は自分で落ちてとても満足そうな笑顔を見せてくれました。


企画の話し合いでスタッフから「穴掘りがしたい」という意見が出た時、
私は穴を掘るだけで何が楽しいのだろうと内心思ったものです。
しかし、当日の子どもたちの表情を見て土や水って本当に楽しいなと改めて思いました。
どろんこ遊びに夢中になれた子も、なれなかった子もこの日のことを
いつか懐かしく思い出してくれたら嬉しいです。(it)