訪問看護は現在約50万人が利用しています。
病院から退院したとき。 介護が必要になったとき。 そのようなときをきっかけに、看護師が家を訪れるのが訪問看護です。 ただ、まだ一般には、 聞いたことがない、 訪問介護と区別がつかない、 といった声が寄せられます。 私達は、訪問看護を知ってもらい、安心な療養生活のために活用していただけるようにと 考えています。 |
本財団ではさらなる在宅看取りの推進及びケアの質向上を目指し、2020年度より日本財団の助成を受け、在宅看取りに特化した訪問看護師向け在宅看取りプログラムを開発に向けて調査研究を行ってまいりました。
そして本年度は「訪問看護師向け在宅看取り初任者研修モデル事業」として在宅看取りの初心者の方を対象に、研修会を2021年11月21日(日)、23日(祝)、27日(土)の3日間と2022年1月15日(土)、16日(日)、29日 (土)の3日間、計2回開催しました。
時節を鑑みWeb配信にて実施し、全国から123名の方にご参加いただきました。
1日目・2日目は講義形式、3日目はグル−プディスカッション等の演習を実施しました。「在宅看取りに必要な多機関・多職種との連携」「在宅看取りにおける臨床推論」「在宅看取りにおける倫理的課題」など、在宅に特化した研修内容となっております。講師も訪問看護の第一線で在宅看取りを実践している訪問看護師の方にお願いし、実際の経験談などを多く交え現場に即した講義をしていただきました。
参加者からは「在宅生活を支えるにあたり苦労や困難もあるが、『いい人生だった』と思っていただけるような関わりをしていきたいと強く思った」「3日間は長いと思ったが、内容としてはもっと細かく聴きたかったと思うものばかりだった」「経験が重要であることはよくわかっていますが、基礎となるものがないとなんとなく日々を過ごしていて、振り返る間もなく次の業務についてしまうので、この研修の内容をもとに、日々の自分の看護を振り返りながらやっていきたいと思います」などご好評をいただきました。
演習についても「他の方の意見を聞いたり、一緒に計画立案をして行くことで、こういう視点もあるのかなど、自分が見落としていたことなども気付き、たくさんの学びがありました」「客観的に自分の関わり方を振り返る機会となり、つい情報を得たいという思いが先走りすぎる傾向にあることが分かりました」など、自身の看護を見つめ直す機会になったとのとの意見が多くみられました。
来年度も本事業継続予定ですので、ぜひご活用の程よろしくお願いいたします。