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B2-8 ボランティアとつくろう!キラリと光る病院 [2007年12月23日(Sun)]

[→プログラム概要]

B2-8
ボランティアとつくろう!キラリと光る病院
ボランティアのチカラを引き出し活かす環境づくり

医師や看護師など専門職集団が協働している「病院」の中で、「制約がある中でもボランティアの主体性が発揮できるプログラムをつくるには?」「ボランティアの役割や意義が病院内で確立されていない」などと悩んでいるコーディネーターは多いのではないでしょうか?
 ボランティアの主体性を引き出し活動を活性化させるには、コーディネーターがボランティアに対して充分にコミュニケーションを図り、活動のフォローやメンタル面も含めたサポートや研修などが必要となります。また、病院機能評価の取得に伴い、ボランティアを受け入れる病院が増える中で、「何のためにボランティアを受け入れるのか」「ボランティアに何を求めているのか」など病院内でコンセンサスをつくることも活動の活性化へとつながります。
 この分科会では、病院内でのボランティアの位置づけ等を改めて考え、ボランティアへのサポートや研修のあり方などコーディネーターの役割や業務について考えていきます。

●対 象:病院、医療機関でボランティアのコーディネーションに携わっている方

●定 員:20人

●講 師:斉藤 悦子(日本病院ボランティア協会 副代表理事)

 私のボランティアの原点は50年前になる。通いなれた通学路のそばにある公園掃除を同級生と共に始めた活動で『いつも遊ぶ公園が汚いから綺麗にしよう』の思いだった。病院ボランティアにかかわりを持ったのもその様な思いである。自分が病気になり病院との長い付き合いが始まった所で『心細さ、無機質な病室、治療の効果も期待できない」と感じさせる病院の機能(その当時の病院)、「病院が楽しくてもいいんじゃない!」と数名の仲間と新規開設の病院を訪ね思いを語り、手探りではじめた活動で特にお手本や人に何かを提示してもらったというより、自分たちが不都合を感じていることで医療者ではない感覚で関わりを持ちたいと願い活動を開始した。困りごと、悩み事、楽しさを分かち合う支えあいのシステムを作りましょうとの願いが人の輪を広げていった。いつも活動の中心は人の心に寄り添って共に歩む事が基本と考えてきた。しかし世の中それでは通らないこともある。先日面白いアンケートがあった。病棟の子供にクッキーを焼いて提供したいとのボランティアの申し出を、「安全性が確認できない。」「何か入れられたどうする?」「何かあったら責任は誰が取る』のような意見が出たようで他の病院の状況を知りたいと調査が舞い込んだ。(依頼された)
 結論は『信頼なきところにボランティア活動はひつようない」と「信頼にたる関係性を作りこんで欲しい」とつたえましたが・・・・ボランティアと病院の関係も怪しくなっているのかと不安になっています。この事例はボランティアコーディネーターが果たす役割の大きさを見せていただいた気がします。
 ボランティアは人と人の信頼から生まれるネットワークでそこに関わるコーディネーターは人が直面する様々な思いや願いを結び織り上げていく人で活動は織り上げられた作品である。時には油絵のように何層も何層も色をかさねられ変貌していく作品でもある。
 そのような思いで25年病院ボランティアに関わってきました。そこから皆様にお伝えし、また皆様のお考えを伺せてください。ともに過ごす時間が実り多い時間になりますようご協力をお願いします。


■担当者からのメッセージ

 病院がボランティアを受け入れる動機は、病院機能評価の存在も大きいかもしれません。しかし、せっかく専門職以外の市民を受け入れたなら、その力を活かさない手はありません!閉鎖的になりがちな環境を地域に開いて、ボランティアがいることでのメリットを最大限に引き出すには、受け手のコーディネーション力は必要不可欠です。
 いろいろな制約がある中でもボランティアが自ら考え実践できるプログラム作りとは?病院で活動するための心構えや知識、また「成長したい」ボランティアの思いを満たす研修内容とは?ボランティアの心のサポートとは?そして、院内においてはどのようにすればボランティアに対する共通理解と協力体制を得ることができるでしょう?
 この分科会が、病院ボランティアの意味やコーディネーターの役割について、改めて考える機会となれば、と思っています。病院でボランティア担当をされている方、ぜひ共に、今一度自分たちの仕事を深めてみましょう。

岡下 晶子(薬師山病院)
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