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オンラインアンケートを用いた医療従事者の植物に対する意識調査/佐藤えり [2019年11月11日(Mon)]
2019年・第50回記念大会(九州産業大学)でポスター賞を受賞された佐藤えりさんからの投稿が届きました!

オンラインアンケートを用いた医療従事者の植物に対する意識調査
佐藤えり


受賞ポスターはこちら!
2019poster_Sato.jpg


この度は,第50回日本緑化工学会大会において,優秀ポスター賞(論文部門)をいただき,誠にありがとうございます。大会当日は多くの方からコメントを頂戴し,充実した時間を過ごさせて頂くとともに大変勉強になりました。簡単にではありますが,本研究について紹介させていただきます。

背景・目的
近年,労働者のストレス問題は深刻であり,「働き方改革」といったように日常で耳にすることも多くなったと思います。また,ストレスを実際に感じている方もいるでしょう。そこで近年注目されているのが「植物によるストレス緩和効果」です。近年,オフィス緑化に関する研究も進められていますが、特にストレスが高い職種と言われる医療従事者については,まだまだ少ないのが現状です。そこで本研究では,病院緑化の医療従事者に対する有用性を明らかにすることを目的とし,オンラインアンケートを用いた意識調査を実施し,医療従事者の植物に対する意識や行動の把握を試みました。

方法
オンラインアンケートを用いて,全国の医療従事者(医師・看護師・理学療法士・作業療法士)に対して調査を実施しました。医療従事者を対象としたさまざまな研究では,対象が特定の病院に限られていましたが,本研究では全国の100床以上の病院で働く医療従事者を対象としたことで,地域差や病院の規模による差をなるべく小さくしたことが1つの特徴であると考えます。

結果・考察
調査の結果、多くの医療従事者が植物に興味があり,その必要性を認識していること,また病院緑化に対しては「患者の安らぎ」や「景観向上」だけではなく,「職員の安らぎ」も期待していることがわかりました。ほとんどの病院で植物がある一方,「職員の安らぎ」に関してはまだまだ活用されていないようです。さらに,医療従事者のストレスとしては職種関係なく「職場の人間関係」が最も多いことがわかりました。オフィス勤務者は「仕事の量」などが多い結果が報告されており,医療従事者のストレスの特徴が見られました。植物のコミュニケーションツールとしての機能が発揮されれば,職場における人間関係の改善に寄与できる可能性が考えられます。

まとめ
皆さんが病院に行くとき,体調や気持ちに少なからず不安があるでしょう。でも,行った先の病院で働く人が皆ストレスでピリピリしていたら・・・心身休まらないですよね。人々の健康を支える医療従事者が健康であることは,医療制度が充実している日本だからこそ必要であると考えます。
これまでの病院は,患者が療養する場としての機能が注目されてきました。しかし,入院の短期化や地域ケアが進められる中で,「職場」としての病院のあり方も見直されて欲しいと思っています。そこに植物の効果が取り入れられていけば「緑・健康」が目指すものにより近付けられるのでは,と考えます。
医療従事者と緑に関する研究はまだまだ始まったばかりですが、病院緑化も含め、今後も医療分野と緑の関係について研究を進めて参りたいと思います。


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