ステビア土壌改良資材の塩類集積緩和効果/杉浦総一郎 [2016年11月22日(Tue)]
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2016年・第47回京都大会でポスター賞を受賞された杉浦総一郎さんからの投稿が届きました!
ステビア土壌改良資材の塩類集積緩和効果 東京農業大学大学院 農学研究科 造園学専攻 博士前期課程2年 杉浦 総一郎 第47回日本緑化工学会大会にて、ポスター賞を頂きました。この場をお借りして、発表内容や現在の研究について紹介させていただきたいと思います。 研究目的と方法 世界では、塩類集積により1年あたり100万haにおよぶ土地の生産性が低下している1)。ステビア(Stevia rebaudiana)は葉身部に甘味成分を含む、パラグアイ原産のキク科多年生植物である(写真1)。本実験は、低コストかつ環境に優しい方法として、ステビア土壌改良資材(写真2,3)の塩類集積緩和効果を明らかにすることを目的とした。 ステビア土壌改良資材とNaCl溶液の施用量を変えた実験区(図1)を設け、供試植物(コウライシバ Zoysia matrella Merr.)の生長量や体内塩分濃度、土壌水塩分濃度を測定した。 結果 1.ステビア土壌改良資材の施用量が多いほど、地上部、地下部共に成長量が増加した(図2,3)。 2.ステビア土壌改良資材を施用した実験区では、コウライシバの葉身部に含まれる塩分濃度が低下する傾向であった(図4)。 3.無植栽区(コウライシバの塩分吸収の影響を受けていない)では、ステビア土壌改良資材の施用量が多いほど、土壌水の塩分濃度が低下した(図5)。 以上から、ステビア土壌改良資材の施用により土壌塩分濃度が低下し、コウライシバへの塩ストレスが緩和されたと考えられた。土壌塩分濃度低下の理由として、ステビア土壌改良資材に多く含まれるCaやKなどの陽イオンが土壌中のNaと置き換わったと考えられた(イオン交換反応)2)。 現在の研究 津波被災地や乾燥地・半乾燥地で問題となっている塩類集積を解決すべく、低コストかつ環境への負担が少ない方法として、植物や植物由来の材料を用いた塩類集積緩和に関する研究をしています。現在は、耐塩性が高く多くの塩分を吸収し蓄積することができるコウライシバを利用した除塩効果に関する研究をしています3)。 引き続き緑化工学会で研究発表をしていきたいと考えております。今後とも皆様のご指導ご鞭撻を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。 |


