NEXCOの地域性苗木とプラグ苗植栽/白川一代 [2014年11月04日(Tue)]
2014年・第45回帯広大会でポスター賞を受賞された白川さんからの投稿が届きました!
NEXCOの地域性苗木とプラグ苗植栽 株式会社高速道路総合技術研究所 緑化技術センター 緑化研究室 (現所属: 中日本高速道路株式会社 名古屋支社 名古屋工事事務所) 白川一代 受賞ポスターはこちら! この度、「プラグ苗を用いた試験施工-安房峠道路での事例-」というタイトルで技術報告部門の発表でポスター賞をいただきました。大会当日に私たちのポスターを見て、説明を聞いてくださった皆様、審査委員の皆様に心より御礼申し上げます。多くの方からご質問やご意見をいただき、私自身も大変勉強になりました。 高速道路3会社(NEXCO東日本・中日本・西日本)の研究機関として運営されている、株式会社高速道路総合技術研究所(NEXCO総研)のうち、緑化及び自然環境保全に関する全ての研究を担う緑化技術センターの歴史は古く、日本で最初の高速道路である、名神高速道路建設に先立ち、1958年に直営の苗圃として現在の場所(滋賀県湖南市)に設立されました。機関の名称や育成する植物、研究内容を時代に合わせて変えながら、現在の組織となっています。 今回の試験施工で用いたNEXCOの地域性苗木は、自然環境が豊かな場所での道路開発による貴重な生態系、植物種の保存を目的に、民営化前の日本道路公団時代に開発・実用化されました。1996年に初めて植樹されて以来、これまでに約200種(約90万本)が出荷され、高速道路のり面などに植樹されています。 種子の現地採集から播種・発芽・育成・植栽まで全てをNEXCOで一貫して行う『地域性苗木』生産システムは、これまでに開発・実用化に携わった多くの方々の弛まない努力と試行錯誤の上にあります。 これまでは大規模な建設現場において、同時期に大量の地域性苗木を必要としてきましたが、建設から維持管理にシフトしていく中、コストを保ちながら、短期間で少量の地域性苗木生産ができないかと思案した結果が、今回の技術報告で示した試験施工です。 安房峠道路での試験施工にあたっては、現場を管理している、NEXCO中日本 松本保全・サービスセンターの協力を得て、平湯町内会の方々と共に植樹祭を開催し、親子で植樹していただきました。その後の生育状況については、中日本ハイウェイ・エンジニアリング東京の植栽点検員が定期的にモニタリングを続けています。 今後も、地域連携を大切に、NEXCO3会社、グループ会社一丸となって自然環境に配慮した道づくりを行っていくことと思いますが、それを担う一員として、私も努力し続けていきます。 NEXCOの地域性苗木や自然環境に配慮した取り組み等、興味を持っていただけると幸いです。お問い合わせは下記にお願いします。 NEXCO総研 緑化技術センター http://www.ri-nexco.co.jp/co_president/co_gaiyo/co_center/tabid/71/Default.aspx 〒520-3121 滋賀県湖南市西寺1-1-1 TEL 0748-77-2124 |