第119回やまぐち絵本楽会「最近の絵本の収穫」を開催しました
[2019年08月31日(Sat)]
こどもと本ジョイントネット21・山口は、8月29日(木)、山口県立山口図書館で、第119回やまぐち絵本楽会「最近の絵本の収穫」を開催しました
ジョイネットの応援団以外の方も何人も参加していただき、にぎやかな会となりました
紹介された本は以下の10冊です
『うみどりの島』(寺沢孝毅/文 あべ弘士/絵 偕成社 2019.4)
天売島は北海道の日本海北部にある、周囲12キロ、人口300人の小さな島です。毎年、100万羽もの海鳥が子育てのためにやってくるので、海鳥の楽園ともよばれています。ウトウの世界最大の繁殖地、ケイマフリの日本最大の繁殖地、ウミガラス(オロロン鳥)とウミスズメの日本で唯一の繁殖地として、鳥類愛好家の注目をあつめています。
この絵本では、そんな天売島の1年を、海鳥の子育てと人の暮らしをとおして描いています。
文を書いた寺沢孝毅さんは、小学校の教師として島に赴任して以来、自然写真家として独立した今も天売島に住みつづけています。寺沢さんが40年近く島で暮らしながら見てきた天売島の自然の魅力がこの1冊につまっています。
絵を描いたあべ弘士さんもまた、島の自然に惹かれて、たびたび天売島を訪れています。たんなる風景描写ではない、生命力あふれる印象的な場面の数々を見応えたっぷりに描いています。
天売島には、海鳥だけではなく、島を中継して旅をする渡り鳥や、イルカやアザラシもやってきます。小さな島の1年の移り変わりをとおして、地球の上をダイナミックに移動している生き物たちの大きな自然のいとなみを感じることのできる絵本です。(偕成社HP)
あべ弘士さんの絵は生き生きとして命が伝わってくる、ドキュメンタリー映画を観ているような作品、1対1か少人数で読んで欲しいと話されました。
『せかいかえるかいぎ』(近藤薫美子/作 ポプラ社 2018.5)
せかいかえるかいぎが あるらしい──。こんなうわさが、かえるたちの間に広まりました。うわさはかえるのうたう歌にのってどんどん広がっていき、世界中のかえるたちが「せかいかえるかいぎに行こう」と集まります。
会議が始まると「せかいかえるかいぎってなんですか?」「せかいのかえるかいぎだよ」「せかいをかえるかいぎだよ」とかえるたちはゲーコゲコ。そのうち雨がふってきてかえるたちは踊りはじめ、たまごからおたまじゃくしもかえり、さーて、「せかいかえるかいぎ」は何だったのやら!
作者の近藤薫美子先生は、昆虫をはじめとした森の生き物たちを主人公にした作品を数多く発表している絵本作家です。本作品で近藤先生が描くのは世界中のかえるたち。モリアオガエルやアマガエル、カジカガエルにヒキガエル、トノサマガエル、ツチガエル、ヒキガエル、アフリカウシガエル、ヤドクガエル………たくさんの種類のかえるたちが登場し、おはなしだけでなく図鑑のような楽しみ方もできる絵本です。(ポプラ社HP)
『のにっき』が代表作の近藤薫美子さんのこの作品は表紙カバーの裏側まで絵が描きこんであり、図書館で提供する場合は、配慮が必要です。
『さがしています』(アーサー・ビナード/作 岡倉禎志/写真 童心社 2012.7)
「おはよう」「がんばれ」「いただきます」そのことばをかわすことができる、みんなの生活は、どこへいったのか? ピカドンを体験したものたちが、さがしています。ヒロシマから今をみつめる写真絵本。(童心社HP)
(「鍵束」中村明夫/寄贈 広島平和記念資料館/所蔵)
『へいわとせんそう』(たにかわしゅんたろう/文 Noritake/絵 ブロンズ新社 2019.3)
「へいわのボク」と「せんそうのボク」では、なにが変わるのだろう。同じ人やもの、場所を見開きごとに比べると違いが見えてくる。いま、子どもにも大人にも伝えたいメッセージ。(ブロンズ新社HP)
シンプルだけど、ストレートに平和の尊さを伝える絵本です。
『かんけり』(石川えりこ/作 アリス館 2018.9)
ちえちゃんは、ひっこみじあんな女の子。友達とかんけりをすることになるが、どんどんつかまっていき、最後は自分ひとりになる。背中をおしてくれる人はいても、最後に自分で決心することの大切さ。微妙な心の動きを絵で表現する。(アリス館HP)
石川えりこさんは今のっている作家。
作家自身の体験を描き、文では伝えられない絵本でしか表現できない世界を描いています。
『きりみ』(長嶋祐成/作 河出書房新社 2018.7)
いまたべているこのきりみ、さかなのどのぶぶんだろう? もともとはどんなすがただろう? サケ、マグロ、ヒラメ、カレイ、タコから、カツオブシ、ノリまで。魚譜画家による美しい絵本。(河出書房新社HP)
『どんどんばし わたれ』(わらべうたえほん)(こばやしえみこ案 ましませつこ絵 こぐま社 2018)
♪どんどんばしわたれ さあわたれ こんこがでるぞ さあわたれ♪
というリズムの良いうたに合わせて、元気に橋をわたっていくと……。
歩くのが楽しくて仕方ない! そんな時期の子どもにピッタリのわらべうた絵本です。(こぐま社HP)
『この本をかくして』(マーガレット・ワイルド/文 フレヤ・ブラックウッド/絵 アーサー・ビナード/訳 岩崎書店 2017.6)
戦争の爆撃で町も図書館も燃えてしまった。
民族について書かれた大切な本を守って、ピーターとお父さんは町を離れた。
お父さんは、ピーターに語った。
「この本には、ぼくらをうんでくれた人びとのこと、
おばあちゃんのおばあちゃんのこと、おじいちゃんのおじいちゃんのことが書いてある。
どこからきたか、それは金よりも銀よりも、宝石よりもずっとだいじなんだ」
民族、国の大事な物、誇りとは何なのか。戦争で失われたもの、守ったものを考えさせる絵本。(岩崎書店HP)
図書館の役割も描いています。
『にちようびのぼうけん!』(はたこうしろう/作 ほるぷ出版 2018.4)
日曜日、ぼくあてに謎の手紙がとどいた。「とくしゅにんむをあたえよう。今から公園に行け! ただし、公園につくまで絶対にだれにも見つかってはいけない。」なにこれ? おもしろそう! ぼくとお兄ちゃんで冒険に出発だ!(ほるぷ出版HP)
はたこうしろうさんが、自然体験を描いています。
『クレーンからおりなさい!!』(ティベ・フェルトカンプ/作 アリス・ホッホスタット/絵 のざかえつこ/訳 2018.10 フレーベル館)
バートは工事現場を眺めるのが大好き。ある日いじわるな少年たちにからかわれると、突然工事現場に忍び込み、ロードローラーやクレーンで大暴れ!やってきた警察官が訳を聞くと、意外な答えが!?痛快ユーモア絵本!(フレーベル館HP)
ジョイネットの応援団以外の方も何人も参加していただき、にぎやかな会となりました
紹介された本は以下の10冊です
『うみどりの島』(寺沢孝毅/文 あべ弘士/絵 偕成社 2019.4)
天売島は北海道の日本海北部にある、周囲12キロ、人口300人の小さな島です。毎年、100万羽もの海鳥が子育てのためにやってくるので、海鳥の楽園ともよばれています。ウトウの世界最大の繁殖地、ケイマフリの日本最大の繁殖地、ウミガラス(オロロン鳥)とウミスズメの日本で唯一の繁殖地として、鳥類愛好家の注目をあつめています。
この絵本では、そんな天売島の1年を、海鳥の子育てと人の暮らしをとおして描いています。
文を書いた寺沢孝毅さんは、小学校の教師として島に赴任して以来、自然写真家として独立した今も天売島に住みつづけています。寺沢さんが40年近く島で暮らしながら見てきた天売島の自然の魅力がこの1冊につまっています。
絵を描いたあべ弘士さんもまた、島の自然に惹かれて、たびたび天売島を訪れています。たんなる風景描写ではない、生命力あふれる印象的な場面の数々を見応えたっぷりに描いています。
天売島には、海鳥だけではなく、島を中継して旅をする渡り鳥や、イルカやアザラシもやってきます。小さな島の1年の移り変わりをとおして、地球の上をダイナミックに移動している生き物たちの大きな自然のいとなみを感じることのできる絵本です。(偕成社HP)
あべ弘士さんの絵は生き生きとして命が伝わってくる、ドキュメンタリー映画を観ているような作品、1対1か少人数で読んで欲しいと話されました。
『せかいかえるかいぎ』(近藤薫美子/作 ポプラ社 2018.5)
せかいかえるかいぎが あるらしい──。こんなうわさが、かえるたちの間に広まりました。うわさはかえるのうたう歌にのってどんどん広がっていき、世界中のかえるたちが「せかいかえるかいぎに行こう」と集まります。
会議が始まると「せかいかえるかいぎってなんですか?」「せかいのかえるかいぎだよ」「せかいをかえるかいぎだよ」とかえるたちはゲーコゲコ。そのうち雨がふってきてかえるたちは踊りはじめ、たまごからおたまじゃくしもかえり、さーて、「せかいかえるかいぎ」は何だったのやら!
作者の近藤薫美子先生は、昆虫をはじめとした森の生き物たちを主人公にした作品を数多く発表している絵本作家です。本作品で近藤先生が描くのは世界中のかえるたち。モリアオガエルやアマガエル、カジカガエルにヒキガエル、トノサマガエル、ツチガエル、ヒキガエル、アフリカウシガエル、ヤドクガエル………たくさんの種類のかえるたちが登場し、おはなしだけでなく図鑑のような楽しみ方もできる絵本です。(ポプラ社HP)
『のにっき』が代表作の近藤薫美子さんのこの作品は表紙カバーの裏側まで絵が描きこんであり、図書館で提供する場合は、配慮が必要です。
『さがしています』(アーサー・ビナード/作 岡倉禎志/写真 童心社 2012.7)
「おはよう」「がんばれ」「いただきます」そのことばをかわすことができる、みんなの生活は、どこへいったのか? ピカドンを体験したものたちが、さがしています。ヒロシマから今をみつめる写真絵本。(童心社HP)
(「鍵束」中村明夫/寄贈 広島平和記念資料館/所蔵)
『へいわとせんそう』(たにかわしゅんたろう/文 Noritake/絵 ブロンズ新社 2019.3)
「へいわのボク」と「せんそうのボク」では、なにが変わるのだろう。同じ人やもの、場所を見開きごとに比べると違いが見えてくる。いま、子どもにも大人にも伝えたいメッセージ。(ブロンズ新社HP)
シンプルだけど、ストレートに平和の尊さを伝える絵本です。
『かんけり』(石川えりこ/作 アリス館 2018.9)
ちえちゃんは、ひっこみじあんな女の子。友達とかんけりをすることになるが、どんどんつかまっていき、最後は自分ひとりになる。背中をおしてくれる人はいても、最後に自分で決心することの大切さ。微妙な心の動きを絵で表現する。(アリス館HP)
石川えりこさんは今のっている作家。
作家自身の体験を描き、文では伝えられない絵本でしか表現できない世界を描いています。
『きりみ』(長嶋祐成/作 河出書房新社 2018.7)
いまたべているこのきりみ、さかなのどのぶぶんだろう? もともとはどんなすがただろう? サケ、マグロ、ヒラメ、カレイ、タコから、カツオブシ、ノリまで。魚譜画家による美しい絵本。(河出書房新社HP)
『どんどんばし わたれ』(わらべうたえほん)(こばやしえみこ案 ましませつこ絵 こぐま社 2018)
♪どんどんばしわたれ さあわたれ こんこがでるぞ さあわたれ♪
というリズムの良いうたに合わせて、元気に橋をわたっていくと……。
歩くのが楽しくて仕方ない! そんな時期の子どもにピッタリのわらべうた絵本です。(こぐま社HP)
『この本をかくして』(マーガレット・ワイルド/文 フレヤ・ブラックウッド/絵 アーサー・ビナード/訳 岩崎書店 2017.6)
戦争の爆撃で町も図書館も燃えてしまった。
民族について書かれた大切な本を守って、ピーターとお父さんは町を離れた。
お父さんは、ピーターに語った。
「この本には、ぼくらをうんでくれた人びとのこと、
おばあちゃんのおばあちゃんのこと、おじいちゃんのおじいちゃんのことが書いてある。
どこからきたか、それは金よりも銀よりも、宝石よりもずっとだいじなんだ」
民族、国の大事な物、誇りとは何なのか。戦争で失われたもの、守ったものを考えさせる絵本。(岩崎書店HP)
図書館の役割も描いています。
『にちようびのぼうけん!』(はたこうしろう/作 ほるぷ出版 2018.4)
日曜日、ぼくあてに謎の手紙がとどいた。「とくしゅにんむをあたえよう。今から公園に行け! ただし、公園につくまで絶対にだれにも見つかってはいけない。」なにこれ? おもしろそう! ぼくとお兄ちゃんで冒険に出発だ!(ほるぷ出版HP)
はたこうしろうさんが、自然体験を描いています。
『クレーンからおりなさい!!』(ティベ・フェルトカンプ/作 アリス・ホッホスタット/絵 のざかえつこ/訳 2018.10 フレーベル館)
バートは工事現場を眺めるのが大好き。ある日いじわるな少年たちにからかわれると、突然工事現場に忍び込み、ロードローラーやクレーンで大暴れ!やってきた警察官が訳を聞くと、意外な答えが!?痛快ユーモア絵本!(フレーベル館HP)