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こどもと本ジョイントネット21・山口


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中原中也を読む会「第31回中原中也賞受賞詩集 成清朔『彼方の幽霊』を読む」に参加しました [2026年04月27日(Mon)]
4月24日(金)、中原中也を読む会「第31回中原中也賞受賞詩集 成清朔『彼方の幽霊』を読む」に参加しましたぴかぴか(新しい)

まず、「第31回中原中也賞 成清朔氏『彼方の幽霊』特別展示」を展示担当の中原豊 中原中也記念館館長による解説で見学しましたぴかぴか(新しい)

第31回中原中也賞受賞した詩集『彼方の幽霊』(成清朔/著 そねぽん/装画 私家版 2025.11.17)には、2024〜2025年の『現代詩手帖』「新人作品」投稿欄(思潮社)に掲載された10篇を含む、2024年6月〜2025年11月までに制作された19篇が収録されています。

They
apartment
敬具
灰景
Petrichor
夜行獣
Opaline
遊泳
ターミナルの魚
水中劇
trace
成長痛
epoch
トルソー
creo
夜半の天使、植物園
灯台守
夢寐
彼方の幽霊



展示は、受賞詩集、表紙イラスト、創作メモ、影響を受けた作品(コミック・映画)、作品掲載本、自ら撮影された写真、中原中也賞審査員による選評パネルなどで構成されていました。
展示ケースの中の展示品には詳細なキャプションが付されていましたが、それはなんと成清さんが自ら書かれたものだそうで、これまでの受賞者で初めてとのことでした。
また、成清さんから送られた資料がとても多いので、期間中、展示ケースの一部は展示替えをするそうです。
というので、現在展示されているものを少しご紹介します揺れるハート

表紙イラスト
イラストレーター そねぽんさんによる作品です。
ラフとともに展示してありました。
「彼方の幽霊」「Opaline」の「幽霊」、「They」の「浴槽」、「灰景」の「木製の小さな椅子」、「Opaline」の「画面を伏せたスマートフォン」、「トルソー」の「トルソー」など所収作品に出てくるものが描かれています。

『彼方の幽霊』
(成清朔/著 そねぽん/装画 私家版 2025.11.17)

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青本瑞季文芸個人誌『Light like ghost』Vol.1
青本瑞季さんの個人誌で、青本さんの俳句と詩と評論に加えて、招待作品の一つとして成清さんの詩「unknown」が掲載されています。
詩「They」を読んで、成清さんにオファーされたそうです。

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コミック『言葉の獣(1)』鯨庭(くじらば)/作 リイド社 2022.5.7)
人の発した言葉を“獣”として見ることで、その言葉の「真意」を捉えることができる共感覚の持ち主の女子高生と、言葉が好きで、詩に強い関心を持ちながらも、そのことに向き合いきれていない女子高生2人が、言葉の獣と出会いながら「言葉」を考察して、彼女たちなりの答えを探し当てていく話です。
1巻第4話で谷川俊太郎「生きる」の獣を見ます。

言葉の獣.jpg 言葉の獣1.jpg


映画『地獄でも大丈夫』

地獄でも大丈夫.jpg


展示パネルの詩は、受賞詩集『彼方の幽霊』から自ら選ばれた「They」でした。
投稿をするようになってから、初めて掲載されたのが「They」(『現代詩手帖』2024年8月号 「新人作品」欄に掲載)で、また、詩集『彼方の幽霊』の冒頭におかれています。
タイトルが「He」でもなく「She」でもなく「They」であることの意味。

分けられる、というのは思い上がりだと気づいてくれ



ここはきみの場所でもある

などの言葉が突き刺さりました。
詩「They」は「note」(「詩 「They」」(2025.11.22))に投稿されているので、全文読むことができます。


第4回西脇順三郎賞新人賞奨励賞を受賞した「日蔭の骨」もパネル展示してありました。
《第4回》西脇順三郎賞・西脇順三郎賞新人賞」のサイトで「日蔭の骨」の全文を読むことができます。


創作メモは、解剖図のようで、美術家の人が作品を作る上のラフスケッチのようでもありました。
それは、たとえば、「Opaline」

あかるさのなかでは曖昧な
張り詰めた肌を解いていくと
夜のからだはやわらかく
皮膚の下はあまりに正確で


に通じます。


2026年2月24日付『宇部日報』に、

立命館大に在学中、詩人の最果タヒ(『グッドモーニング』で第13回中原中也賞受賞)展で言葉の自由さに触れたことが詩作のきっかけ。井戸川射子さん(『する、されるユートピア』で第24回受賞)水沢なおさん(『美しいからだよ』第25回受賞)の詩を愛読してきた。

とありましたが、中原館長のお話では、大崎清夏さん(『指差すことができない』(アナグマ社 2013)で第19回受賞)を愛読されているということでした。
いずれにしても、中原中也賞が次の時代の詩人を育てているということは、山口市民としてもとても喜ばしいことです。

指差すことができない.jpg
▲『指差すことができない』(大崎清夏/著 青土社‎ 2014.4.11)


『中原中也記念館 館報2026』第31号(中原中也記念館 2026.3.31)や『市報やまぐち』2026年4月号 P18「第31回中原中也賞」でも、成清さんの写真は後ろ姿で、もちろん展示パネルも同じ写真です。
なので、中原中也賞贈呈式で、ご本人から直接受賞の喜びの言葉をお聞きできるのを楽しみにしていましたが、贈呈式は、4月29日例年通り行われますが、成清さんの意向で、代理人の方への贈呈が行われるそうです。
また、記者会見も実施されず、代わりに、メッセージ(中原中也賞への思いや山口の印象を含む)が配布され、成清さんが用意した受賞作品に関連するブースが会場内に設置されるのだそうです。


その後、分館で、詩集『彼方の幽霊』より詩「彼方の幽霊」を鑑賞しましたぴかぴか(新しい)

彼方の幽霊たちへ
わたしたち、迷っていきましょう
じぶんの櫂をつよく握って
とびきりの布を纏い、被り、抱きしめながら
それぞれのパレードをしていきましょう


や、詩の最後の句、

言葉の生まれるまえの埠頭へ立つ

この覚悟、この想い。

この詩集には、すくなくとも自分が在ってうれしいと思える詩を集めてきました。どこかでこの詩集に出会った誰かが、ふとこの本を捲るとき、うれしく思える何かがあったらいいなと思います。

と「note」(「刊行のおしらせ|『彼方の幽霊』」(2025.11.21))に投稿されていましたが、そうなのです。
辛い過去があったかもしれないけれど、この詩集には、希望があります。




第31回中原中也賞贈呈式・記念講演

第31五回中原中也賞贈呈式.png
PDF表示

るんるん日時るんるん 2026年4月29日(水・祝)
 贈呈式  15:30〜16:10
 記念講演 16:50〜17:50
るんるん場所るんるん 湯田温泉ユウベルホテル松政 2階 芙蓉の間


第31回中原中也賞 成清朔氏『彼方の幽霊』特別展示
るんるん期間るんるん 2026年4月22日(水)〜5月17日(日)
るんるん場所るんるん 中原中也記念館 読書コーナー

受賞者から送られてきた展示品などが展示されています。
また、受賞作、受賞作の一部と選考会の内容が掲載された文芸誌『ユリイカ』2026年4月号(青土社)を手にとって読むことができます。



かわいい成清朔(なりきよ・さく)かわいい
1999年、愛知県の海のちかくに生まれる。
立命館大学 スポーツ健康科学部卒業。京都府在住。
2024年頃詩の投稿をはじめる。
2025年『現代詩手帖』(思潮社)「新人作品」投稿欄の掲載作10篇をふくめた第一詩集『彼方の幽霊』(成清朔/著 そねぽん/装画 私家版 2025.11.17)を自費出版した。
2026年、詩「日蔭の骨」で第4回西脇順三郎賞新人賞奨励賞を受賞。
同年、詩集『彼方の幽霊』(私家版)が第31回中原中也賞を受賞。
市販版『彼方の幽霊』が、2026年4月27日、青土社より刊行。


『彼方の幽霊』
(成清朔/作 佐野裕哉/装丁 青土社 2026.4.27) 
彼方の幽霊 青土社.png
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