地球温暖化の現状と再生可能エネルギーの活用〜2050年脱炭素社会の実現に向けて〜
[2021年11月30日(Tue)]
11月25日(木)、(公財)山口県人づくり財団主催の環境保全活動等実践講座「地球温暖化の現状と再生可能エネルギーの活用〜2050年脱炭素社会の実現に向けて〜」に参加しました

午前中は、山口大学教授 福代和宏先生の講演「地球温暖化の現状と再生可能エネルギーの活用」。先生のこのタイトルのお話は何度も聴いたことがありますが、最新のデータが盛り込まれていて、地球温暖化の現状や再生可能エネルギーの活用について理解を深めることができました。

バスに乗り込み、ソレーネ周南で昼食を摂り、山口県企業局 徳山発電所に行きました。
徳山発電所をはじめとする山口県東部の管轄内すべての発電所を遠隔制御する中枢として機能する東部発電事務所と同じ敷地内にあるので、一見、ここが発電所だということはよく分かりません。
菅野ダムに貯留された都市用水を、水越ダムに設けられた徳山取水口から約14kmのトンネルで周南地区まで導水し、そのトンネル出口からの落差132mを利用して発電するダム水路式発電所です。
発電所で使用した水は、周南コンビナートの工業用水として、また、水道水の原水などとして供給されていて、水資源が有効活用されています。
もちろんダムカード、GETしました。

山を見上げると水圧鉄管が見えます。
水圧鉄管の直径は18ccmあります。

水力発電のしくみ。


模型図。
水車が回る仕組み。

配電盤室。

開閉装置室。

発電機。

水車(ランナ)。
水車は地下30mのところにあります。

隣接する東部発電事務所では、徳山発電所を含め県内8箇所の発電所を集中監視しています。
8つの水力発電所では一般家庭約29,000戸分の電気を作っていて、石油火力発電所に比べ1年間で約75,000トンのCO2削減効果があるそうです。
一般水力発電は、渇水時を除いて、季節、天候、昼夜を問わず、一定量の電力を安定的に低コストで供給できるベースロード電源です。

門のところにはハイブリッド発電機が設置されていて、道路側の看板の照明に使われています。

さらに、周南市学び・交流プラザでの「周南市緑山バイオマス事業について」と題した講演では、周南市産業振興部農林課 森林・有害鳥獣室 室長の六郎万さんから、周南市域の8割を占める森林の活用に向け早生樹を活用したバイオマス生産のお話をお伺いしました。
早生樹とは「早く」「成長する」「樹種」の総称で、スギやヒノキに比べて初期の樹高成長量や伐期までの材積成長量が大きな樹種を指し、10年から25年くらいの比較的短伐期での収穫が可能です。
まだ、実証実験の段階ですが、市有林(緑山:270ha)にチャンチンモドキ・コウヨウザン、杉特定母樹、ヒノキ特定母樹などが植えられています。
六郎万室長の話では、陶氏に仕える家老?の子供の6番目を六郎といい、その人が一刀という位を貰いましたが、陶氏が滅ぼされたとき、山に逃げ、一刀の字を合わせて「万」とし、「六郎万」と名乗り山の民として暮らしたということでした。
最後に、和泉(株)周南バイオマスセンターで、原木投入重機が一般木材を破砕機に投入し、チップ化するところを見学しました。
破砕チップは、ミツウロコ岩国発電所(注:木質バイオマス専焼発電所)や防府バイオマス・石炭混焼発電所(注:混焼率50%)に供給されます。
ここにある大型重機は日本製ではなく外国製だということからも、日本の森林資源が有効活用されていないことが垣間見られます。木質バイオマスをPKS(パーム椰子殻)や海外から輸入した木材に頼るのではなく、100%地域資源循環型の再生可能エネルギー発電が実現すること願っています。
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ハードな一日でしたが、とても内容の濃い講座で、2050年脱炭素社会の実現に向けての様々な取組や課題を学びました。
関係者の皆様、ありがとうございました。

午前中は、山口大学教授 福代和宏先生の講演「地球温暖化の現状と再生可能エネルギーの活用」。先生のこのタイトルのお話は何度も聴いたことがありますが、最新のデータが盛り込まれていて、地球温暖化の現状や再生可能エネルギーの活用について理解を深めることができました。
バスに乗り込み、ソレーネ周南で昼食を摂り、山口県企業局 徳山発電所に行きました。
徳山発電所をはじめとする山口県東部の管轄内すべての発電所を遠隔制御する中枢として機能する東部発電事務所と同じ敷地内にあるので、一見、ここが発電所だということはよく分かりません。
菅野ダムに貯留された都市用水を、水越ダムに設けられた徳山取水口から約14kmのトンネルで周南地区まで導水し、そのトンネル出口からの落差132mを利用して発電するダム水路式発電所です。
発電所で使用した水は、周南コンビナートの工業用水として、また、水道水の原水などとして供給されていて、水資源が有効活用されています。
もちろんダムカード、GETしました。
山を見上げると水圧鉄管が見えます。
水圧鉄管の直径は18ccmあります。
水力発電のしくみ。
模型図。
水車が回る仕組み。
配電盤室。
開閉装置室。
発電機。
水車(ランナ)。
水車は地下30mのところにあります。
隣接する東部発電事務所では、徳山発電所を含め県内8箇所の発電所を集中監視しています。
8つの水力発電所では一般家庭約29,000戸分の電気を作っていて、石油火力発電所に比べ1年間で約75,000トンのCO2削減効果があるそうです。
一般水力発電は、渇水時を除いて、季節、天候、昼夜を問わず、一定量の電力を安定的に低コストで供給できるベースロード電源です。
門のところにはハイブリッド発電機が設置されていて、道路側の看板の照明に使われています。
さらに、周南市学び・交流プラザでの「周南市緑山バイオマス事業について」と題した講演では、周南市産業振興部農林課 森林・有害鳥獣室 室長の六郎万さんから、周南市域の8割を占める森林の活用に向け早生樹を活用したバイオマス生産のお話をお伺いしました。
早生樹とは「早く」「成長する」「樹種」の総称で、スギやヒノキに比べて初期の樹高成長量や伐期までの材積成長量が大きな樹種を指し、10年から25年くらいの比較的短伐期での収穫が可能です。
まだ、実証実験の段階ですが、市有林(緑山:270ha)にチャンチンモドキ・コウヨウザン、杉特定母樹、ヒノキ特定母樹などが植えられています。
六郎万室長の話では、陶氏に仕える家老?の子供の6番目を六郎といい、その人が一刀という位を貰いましたが、陶氏が滅ぼされたとき、山に逃げ、一刀の字を合わせて「万」とし、「六郎万」と名乗り山の民として暮らしたということでした。
最後に、和泉(株)周南バイオマスセンターで、原木投入重機が一般木材を破砕機に投入し、チップ化するところを見学しました。
破砕チップは、ミツウロコ岩国発電所(注:木質バイオマス専焼発電所)や防府バイオマス・石炭混焼発電所(注:混焼率50%)に供給されます。
ここにある大型重機は日本製ではなく外国製だということからも、日本の森林資源が有効活用されていないことが垣間見られます。木質バイオマスをPKS(パーム椰子殻)や海外から輸入した木材に頼るのではなく、100%地域資源循環型の再生可能エネルギー発電が実現すること願っています。
ハードな一日でしたが、とても内容の濃い講座で、2050年脱炭素社会の実現に向けての様々な取組や課題を学びました。
関係者の皆様、ありがとうございました。