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こどもと本ジョイントネット21・山口


〜すべての子どもに本との出会いを〜

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のにっき ―― 野日記 ―― @ 近藤薫美子 [2020年01月30日(Thu)]
絵本作家近藤薫美子さんの『のにっき ―― 野日記 ――』(アリス館 1998.6.3)ぴかぴか(新しい)

ある日、野で果てた、一匹のいたち。その「死」を正面からみつめ、めぐる命を記録しつづけた、衝撃の話題作。アリス館HP)

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表見返しには晩秋の野が、扉には小動物の親子が描かれています。
野原に横たわった親を心配そうに眺める子ども・・・・・・そんな場面から物語は始まります。
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11月13日、親は死んでしまいます。
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もう死臭を嗅ぎつけたのか、一匹のハエがじっと傍で見つめています。
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11月14日、その死骸にどこからともなく虫が集まってきます。
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もちろんあの(おそらく)ハエも。
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11月17日、虫のパラダイスとなり、
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そして、25日には、鳥やネズミなど様々な生き物が寄ってきます。
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こうして、5月12日までにその“場”がどのように変化していったのかを観察し、細かなタッチで描いた、まさに「野日記」です。
虫など適度にデフォルメされ、吹き出しの言葉にダジャレもありで、グロテスク感はありません(と私は思います)。

実際、近藤さんは、タヌキの子どもの死骸を観察し続けたことがあるそうで、実体験をもとにしたお話ということもできます。

しかし、そこで終わらず、その先が描かれていて、裏見返しの春の野の場面で物語は終わります。

裏表紙に近藤さんの言葉があります。
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 晩秋、小動物が死んだ。
 大地に横たえた体に、どこからともなくハエがとんできて、ツマブロヨコバイがひなたぼっこを始め、クモが毛にもぐりこみ……。
 あっ、という間の出来事でした。
 小動物の形が崩れていく様を、不思議な感動と静かな畏れを抱きながら、観察し続けた日々でした。
 やがて花に埋めつくされ、跡形もなくなった時、小動物の死は思い出に変わったのでした。



動物の死を真正面から捉え、自然に対する感動と畏怖の念がきちんと描かれているお勧めの一冊ですひらめきひらめきひらめき
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