萩城址(9)洞春寺跡・妙玖寺跡・妙玖寺矢倉跡 @ はぎ散歩I
[2021年10月20日(Wed)]
【前回の続き】
二の丸西側には、臨済宗洞春寺、臨済宗妙玖寺、妙玖寺矢倉・岡崎矢倉・八間矢倉・青海矢倉(青見矢倉)がありました
西門を抜けて、しばらく歩くと、「岡崎矢倉跡」の標識の手前に「洞春寺跡、妙玖寺跡」への標識があります。

岡崎矢倉跡の石垣だと思われます。ここから、指月山の山裾に入っていきます。石彫公園北側という感じです。

すぐに「洞春寺跡→」「妙玖寺跡→」という標識があります。

右手に石垣が見え、坂道があります。洞春寺跡への道です。

洞春寺跡。
登っていくと、広大な敷地が広がり、石垣が残っていて、往時を偲ばせます。

「洞春寺跡」説明板。
-thumbnail2.jpg)
臨済宗洞春寺は、毛利元就の菩提寺で、1606(慶長11)年、安芸国(現在の広島県)からこの地に移された。境内には、徳川家康の木像や歴代将軍の位牌を祀った霊牌殿、元就の木像を祀った顕西殿があった。毎年、3月14日から16日まで、大般若経千部の読誦が行われ、遠くから多くの人が訪れたと伝えられている。
1863(文久3)年、山口へ移された後、残された建物は1869(明治2)年、山崩れで破壊され、現在石垣が残っている。
洞春寺は元就の没後の翌年、1572(元亀3)年、元就の菩提寺として元就の孫・輝元、小早川隆景によって安芸国吉田郡山の城内(現在の広島県安芸高田市)に建立されました。開山は嘯岳鼎虎(しょうがくていこ)禅師です。
その後、輝元が広島に築城するに及び、広島城下の十日市に移りました。
さらに、関ヶ原の戦い後、防長二州への移封にともない、1603(慶長8)年に山口の香積寺(現在、瑠璃光寺)に一時移りました。
次いで1606(慶長11)年に香積寺の解体資材を使って萩城二の丸内に建立されました。
萩城二の丸にあった洞春寺は、明治維新後の1869(明治2)年大雨による山崩れのため建物が破壊され、1871(明治4)年に再び萩から山口市の現在地(国清寺⇒常栄寺⇒藩武器庫など)に移されました。
説明板には「1863(文久3)年、山口へ移された」とありますが、山口の現在地は、1863(文久3)年の山口への藩庁移転時には武器などの貯蔵庫として藩に借り上げられた(1863(文久3)年に常栄寺は宮野に移転)はずですが・・・・・・。
詳しくは、「洞春寺@山門 @ 香山公園F」をご覧ください。
洞春寺跡の石垣をあとにして、妙玖寺跡に向かいましょう。

途中、洞春寺跡の一段上がったところにも開けた場所がありました。ここも、洞春寺の敷地ではないでしょうか。

井戸がありました。

妙玖寺跡。
洞春寺跡の西隣に位置し、石組の基壇が残っています。

「妙玖寺跡」説明板。
-thumbnail2.jpg)
臨済宗妙玖寺は、毛利元就の正室、妙玖の菩提寺で、1612(慶長17)年、この地に建立された。
本尊は釈迦牟尼仏、脇侍は普賢・文殊菩薩、客殿は7間に6間、庫裏は6間に5間の広さであった。
1869(明治2)年、万年寺に合併され廃寺となり、現在、西側の山手に石組の基壇が残っている。
『萩ネットワーク』第14号(萩ネットワーク協会 1997.3)P.5には、
妙玖寺は毛利元就の正室の菩提寺で、初め安芸国吉田郡山にありましたが、慶長17年に萩城二の丸に建立されたといいます。その後、明治2年に洞春寺に合併され、廃寺となりました。
(「毛利元就ゆかりの史跡を訪ねて』(萩市郷土博物館学芸員 樋口尚樹)引用)
とあります。
「万年寺に合併」「洞春寺に合併」、どちらが正しいのでしょうか?
万年寺というお寺を調べましたが、よく分かりませんでした。
さらに「妙玖寺跡兵倉跡(展望台)」の標識に従って進んでみました。

妙玖寺跡兵倉跡(展望台)。
しばらく歩くと着いたのですが、展望台というのは、名ばかりで、草ボウボウで足元が不安で、進むことができません。それでも、木々の間から見える眺望はなかなかのものでした。
北側の眺望(指月山西側海岸)。

西側の眺望。

南側の眺望。

フジバカマの白花 or ヒヨドリバナ?が咲いていました。

帰途につきました。
木々の間から、石彫り公園が見えるところもあります。
昔はその辺りは海だったはずです。

道は草も刈ってあり、江戸時代のでしょう、石段もあり歩きやすかったです。
ただ、10月半ばなのに、ヤブ蚊がすごかったです。

-thumbnail2.jpg)
【次回に続く】
二の丸西側には、臨済宗洞春寺、臨済宗妙玖寺、妙玖寺矢倉・岡崎矢倉・八間矢倉・青海矢倉(青見矢倉)がありました

西門を抜けて、しばらく歩くと、「岡崎矢倉跡」の標識の手前に「洞春寺跡、妙玖寺跡」への標識があります。
岡崎矢倉跡の石垣だと思われます。ここから、指月山の山裾に入っていきます。石彫公園北側という感じです。
すぐに「洞春寺跡→」「妙玖寺跡→」という標識があります。
右手に石垣が見え、坂道があります。洞春寺跡への道です。
洞春寺跡。
登っていくと、広大な敷地が広がり、石垣が残っていて、往時を偲ばせます。
「洞春寺跡」説明板。
-thumbnail2.jpg)
臨済宗洞春寺は、毛利元就の菩提寺で、1606(慶長11)年、安芸国(現在の広島県)からこの地に移された。境内には、徳川家康の木像や歴代将軍の位牌を祀った霊牌殿、元就の木像を祀った顕西殿があった。毎年、3月14日から16日まで、大般若経千部の読誦が行われ、遠くから多くの人が訪れたと伝えられている。
1863(文久3)年、山口へ移された後、残された建物は1869(明治2)年、山崩れで破壊され、現在石垣が残っている。
洞春寺は元就の没後の翌年、1572(元亀3)年、元就の菩提寺として元就の孫・輝元、小早川隆景によって安芸国吉田郡山の城内(現在の広島県安芸高田市)に建立されました。開山は嘯岳鼎虎(しょうがくていこ)禅師です。
その後、輝元が広島に築城するに及び、広島城下の十日市に移りました。
さらに、関ヶ原の戦い後、防長二州への移封にともない、1603(慶長8)年に山口の香積寺(現在、瑠璃光寺)に一時移りました。
次いで1606(慶長11)年に香積寺の解体資材を使って萩城二の丸内に建立されました。
萩城二の丸にあった洞春寺は、明治維新後の1869(明治2)年大雨による山崩れのため建物が破壊され、1871(明治4)年に再び萩から山口市の現在地(国清寺⇒常栄寺⇒藩武器庫など)に移されました。
説明板には「1863(文久3)年、山口へ移された」とありますが、山口の現在地は、1863(文久3)年の山口への藩庁移転時には武器などの貯蔵庫として藩に借り上げられた(1863(文久3)年に常栄寺は宮野に移転)はずですが・・・・・・。
詳しくは、「洞春寺@山門 @ 香山公園F」をご覧ください。
洞春寺跡の石垣をあとにして、妙玖寺跡に向かいましょう。
途中、洞春寺跡の一段上がったところにも開けた場所がありました。ここも、洞春寺の敷地ではないでしょうか。
井戸がありました。
妙玖寺跡。
洞春寺跡の西隣に位置し、石組の基壇が残っています。
「妙玖寺跡」説明板。
-thumbnail2.jpg)
臨済宗妙玖寺は、毛利元就の正室、妙玖の菩提寺で、1612(慶長17)年、この地に建立された。
本尊は釈迦牟尼仏、脇侍は普賢・文殊菩薩、客殿は7間に6間、庫裏は6間に5間の広さであった。
1869(明治2)年、万年寺に合併され廃寺となり、現在、西側の山手に石組の基壇が残っている。
『萩ネットワーク』第14号(萩ネットワーク協会 1997.3)P.5には、
妙玖寺は毛利元就の正室の菩提寺で、初め安芸国吉田郡山にありましたが、慶長17年に萩城二の丸に建立されたといいます。その後、明治2年に洞春寺に合併され、廃寺となりました。
(「毛利元就ゆかりの史跡を訪ねて』(萩市郷土博物館学芸員 樋口尚樹)引用)
とあります。
「万年寺に合併」「洞春寺に合併」、どちらが正しいのでしょうか?
万年寺というお寺を調べましたが、よく分かりませんでした。
さらに「妙玖寺跡兵倉跡(展望台)」の標識に従って進んでみました。
妙玖寺跡兵倉跡(展望台)。
しばらく歩くと着いたのですが、展望台というのは、名ばかりで、草ボウボウで足元が不安で、進むことができません。それでも、木々の間から見える眺望はなかなかのものでした。
北側の眺望(指月山西側海岸)。
西側の眺望。
南側の眺望。
フジバカマの白花 or ヒヨドリバナ?が咲いていました。
帰途につきました。
木々の間から、石彫り公園が見えるところもあります。
昔はその辺りは海だったはずです。
道は草も刈ってあり、江戸時代のでしょう、石段もあり歩きやすかったです。
ただ、10月半ばなのに、ヤブ蚊がすごかったです。
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【次回に続く】
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