親の宗教で苦しめられる子ども [2022年02月05日(Sat)]
親の宗教で苦しめられる子ども
中央公論2月号の特集「宗教の居場所、死生観のゆくえ」ですが、当事者にとっては重要な問題です。詳しく見たいところですが、どれも簡単ではないのです。私は今、とても忙しいので、特に重要な点だけ紹介させていただきます。
「宗教2世問題とは何か」という横道誠氏(京都府立大学文学部准教授)の論文が掲載されています。
親の宗教によって、その子供が苦しめられる問題に関心を持ちました。当時、親が宗教の教えによって、今なら暴力、DVといわれることを「しつけ」の名目で振っていたこと、そして、成人の後も精神的な苦悩をもたらしていること。
「母が信じた宗教は、原理主義だ。原理主義は、宗教の聖典が教える教義を、それが書かれた時代のさまざまな制約などを無視して、現代でも実践しようとする時代錯誤を伴う。」
カルトとされている宗教ではなくて、伝統宗教や新興宗教であっても「それを信じさせられていたことを恨む2世信者(時には3世信者、4世信者、5世信者も)が苦悩を語り・・」という。
「カルト2世に限定されない宗教2世たち」
「日本では信教の自由が保障されており、それは素晴らしいことだ。だが、宗教1世が信教の自由を謳歌した結果、彼らによって、宗教2世の信教の自由は侵犯された。」
横道氏が詳細に説明しているが、逐次ご紹介する時間がありません。関心ある人は雑誌をご覧ください。
伝統仏教の教団の2世3世4世5世
仏教の寺院はたいてい、血縁による世襲ですが、そこに、悩みはないのでしょうか。自分の教義に誇りをもっておられるのでしょうか。激変しつつある環境に応えるべく、
自由が制限されていないでしょうか。葬儀、幼稚園、坐禅、一部のひとの本の出版、観光のほか、新しい種類の活動が目立たないです。悩んでおられないのでしょうか。そういう懸念があります。
長老が若者の革新的な行動を抑圧するのであれば、深刻な状況です。自由がないことになりますので。
前の記事の3人の鼎談では、伝統仏教の寺院に期待しておられます。私も伝統仏教に期待します。時代が違い、環境が変化していて各僧侶がたも、若手も、関心、好きなことが違うはずです。多くの新しい自由な波が起きることでしょう。
現在、世界中で、SDGsが推進されています。仏教寺院も推進されるはずです。自分の宗教行事さえすればいいといっていては、檀家信者がなくなるはずだからです。
関係ないが、ちなみに、私の父は、かなり敬虔なキリスト教信者でした。私が小学校にあがる前までだったか、教会のオルガン奏者をしていて、私も時々教会に連れていかれた記憶がある。だが、教えは受けていなかったし、洗礼もしていない。宗教2世問題になっていません。子供のころは、近所のともだちと遊んだ楽しい思い出ばかりです。身体が弱かったので両親には面倒をかけました。治療のために病院、鍼、灸などよく面倒を見てもらいました。
なぜか知らないが、30歳半ばで、父は棄教しました。私は宗教は全くされませんでした。全く影響を受けなかった。
私が40歳代で精神を病んだ時も、全くキリスト教は思い浮かばず、医師の勧めで仏教に向かいました。それに、私も子どもには、宗教もマインドフルネスも教えていません。すべて自由です。
それに、マインドフルネスSIMTには、言葉で指示する教義も定義もありません(注)。ただ、苦しみから解放される実践方法を説明します。各人の勝手な評価基準(本音)で感情を起こすが、自分も他者も苦しめないような生き方をしていこう、個人の自由を尊重して共生して社会を作っていこうということだけです。どんな社会(民主主義とか共産主義とか宗教主義とか)かは言わない、言えない。言えば、画一主義の強制になり、自由でなくなります。
自分、他者を苦しめる本音があるので、それに気づくような方法を説明します。「至誠」です。エゴイズムでない心理、自分の立場でなく世界の立場で見て考えて行為していきます。
平塚らいてうは、禅で同じような境地になったが、その子がキリスト教を信じていた時、とめなかったエピソードがあります。キリスト教も禅も深いところで共通のところがあることを伝えていたといっています。フランクル「がいう「一人類教」と似ています。宗教にも誠実な宗教があります。誠実な宗教は、自由を認めますし強制もしないものです。入るのも抜けるのも自由です。批判を排除しません。人間の本質がそうです。
平塚らいてうの言葉は、機関誌「マインドフルネス精神療法」7号で紹介します。
(注)「無評価」という定義はしない。なぜなら、人間は、必ず好き嫌いの評価をする。善悪の評価もする。しかし、自分で執着したり、嫌悪して不幸になるようなことはしない。評価はするから個性的な生き方をする。好き嫌いが各人違う。自分も他者も不幸にならない言葉、行為、価値(職業、宗教など)などを自由意志で選択する。その具体的な実践方法を3つの著書に書いた。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4911
日本人は宗教に何を求めるのか
宗教の居場所、死生観のゆくえ
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4919
★親の宗教で苦しめられる子ども
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4914
★「宗教とは何か」という定義の問題
対策=倫理綱領づくり、伝統教団の信頼性をいかすこと
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4913
★宗教、スピリチュアル、第三のもの(マインドフルネスもこれだという
そこまで深いマインドフルネスがあるか
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4912
★宗教的なものは、組織宗教には求めない、しかし、必要
「スピリチュアル」から「第3極のようなもの」
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4911
★日本人は何を宗教に求めているのか
〜 グリーフケア・科学・スピリチュアル
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4893
【連続記事】今年こそマインドフルネスでSDGs3.4 自殺の減少を
https://blog.canpan.info/jitou/archive/4722
新しい対策が必要 自殺防止 2021年
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薬物療法,
従来の認知行動療法では効きにくい心理的な苦悩、うつ、不安症がある [2021年04月30日(Fri)]
孤独、差別および自殺の問題を解決して身心の健康と生きがいある人生を地元で
薬物療法,
従来の認知行動療法では効きにくい心理的な苦悩、うつ、不安症がある
うつ病や不安症などの薬物療法は、非常に重症レベルから軽症レベルに改善する効果が顕著であるが、軽症になってから完治させるところが長引いて、患者が苦しむことがある。完治しないと、ひきこもり、就業できない心理状態が続く。
もう一つ、非定型うつ病は薬が効きにくいと言われる。鉛様麻痺、過食過眠が治りにくいので、ひきこもり、無就業が続く。
では、認知行動療法はどうか。下記のように、軽症のうつ病には、従来の認知行動療法(第2世代)でも効果が確認しにくい。似たようなことで、病気との診断がつかない程度の軽い、社交不安的な傾向や軽いうつ的な傾向、軽いトラウマの傾向も、認知行動療法を提供しにくいのではないのではないだろうか。こういうことが「ひきこもり」にあるとされる。
だからアメリカでは、第3世代の認知行動療法として、マインドフルネスが起こった。しかし、マインドフルネスも対人場面でない瞑想時の無評価の観察が主流となった。これは一定の問題には、効果がある。
しかし、これでは、改善しない問題が多い。孤独、孤立、差別、軽症うつ病、非定型うつ病の改善や自殺問題には、不十分だろう。さらに、効果のある心理的な手法の研究開発が必要である。
マインドフルネスのなかでもSIMTは、瞑想時だけではなくて、対人場面、まさに仕事の真っ最中、評価する・評価しなければならない場面での「観察」の手法である。マインドフルネスは、まだ、臨床が始まったばかりだが、臨床場面での応用を重ねて、学問として深化発展しなければならない時に来ている。
瞑想時に起きる感覚は、自然の風景、食べ物、自己自身の身体感覚や症状などであり、他者の「表現」ではない。西田哲学によれば、自己が接する感覚は他者(汝、彼)からのものであれば「表現」であるという。感覚によって観たものに、何が表現されているか。苦しさ、悲しみ、喜び、欲望、悪か、愛か、詐欺の表現か、犯罪の表現か、など瞬時に評価しなければならない。
もちろん、芸術、思想、学問解釈、宗教的意味もあるだろう。
「表現」の観察は無評価ではならない。表現を的確に評価し、適切な表現(言語、身体行動)を表出しないと、自己や相手を苦や死に至らしめる。
これまでの支援では、このようなレベルの心の病気の改善や予防の側面が入っていないのではないかと思う。
医療が介在しても、このレベルの心の病気の治療をする医師は極めて少ないようである。
薬薬物療法が効きにくい患者に、認知行動療法を1年も提供するような支援は医師がまだ十分提供していないはずである。この点に、マインドフルネスSIMTで支援する独自性がある。
マインドフルネス心理療法は、第3世代の認知行動療法と言われる。
しかし、無評価観察のマインドフルネスでは、改善しない問題が多い。さらに学問的な研究深化が求められる。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/3549
★第3世代の認知行動療法
(注1)SIMT=Self Insight Meditation Therapy/Technology。自己洞察瞑想療法/自己洞察瞑想法。大田健次郎『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社。
ブームになった、単独時の「無評価」の観察ではない。それとは異なる「対人場面」での「評価の現場」での観察スキルである。
(注2)こちらに、SIMTで治った事例の記事へのリンクがある。
http://mindfulness.jp/simt-evidence.htm
http://mindfulness.jp/sdgs/21-goal-17.pdf
★内閣府の地方創生SDGs官民連携プラットフォーム
=このうち、ゴール17がパートナーシップ
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0102/sdgs_partner_registered.html
★埼玉県SDGs官民連携プラットフォームのパートナー
【目次】孤独、差別および自殺の問題を解決して身心の健康と生きがいある人生を地元で
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精神、いじめの被害者がPTSD,自殺念慮
[2019年06月30日(Sun)]
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MF総研/大田
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精神、心理が関わることで噴出する精神社会問題、持続する精神社会問題(1)
[2019年06月30日(Sun)]
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MF総研/大田
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第3世代の認知行動療法(19)痛みの緩和にマインドフルネスSIMT
[2017年09月16日(Sat)]
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MF総研/大田
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過食症・摂食障害にもマインドフルネス
[2017年08月08日(Tue)]
過食症・摂食障害にもマインドフルネス
過食症も治りにくい精神疾患です。ながびくと、抑うつ症状もひどくなります。
日本で開発されたマインドフルネスとしての自己洞察瞑想療法(SIMT)は、この問題の改善にも効果がみられます。心理的な要因が関係しています。抜け出せない心理を観察して受け入れて、価値実現への行動に意識を向ける訓練を続けます。
ひとりでSIMTを実践しつづけることが難しい場合、過食症、摂食障害を専門的に扱うマインドフルネスSIMTのマインドフルネス瞑想療法士🄬(MMT)が
おられます。こちらにご相談ください、
http://www.sinbi-s.info/mindfulness_lp/
メンタルオフィスSINBI
★マインドフルネスSIMTは第3世代の認知行動療法
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MF総研/大田
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薬漬け”になりたくない [2012年06月14日(Thu)]
“薬漬け”になりたくない
〜向精神薬をのむ子ども〜
NHKの「クローズアップ現代」で、子どもに精神の薬を服用させた
ことで深刻な副作用で苦しむ親子がいることを報道しました。
大人でさえも、副作用で苦しむ人がいるのに、他の支援法を開発し
てほしいです。
発達障害のうちでも、「注意欠陥多動性障害」には、マインドフル
ネス心理療法の手法で改善するかもしれないことが期待されていると
いう欧米の記事を2,3年前に見たことがあります。
マインドフルネス心理療法は、特定のもの、呼吸法などに、集中する
訓練手法や、行動を抑制する訓練手法があります。子どもには、呼吸
法では無理でしょうが、何かを見る(観察する)こと、聞くことに集中する訓練手
法や行動を抑制する簡単な(子どもでもできる)手法を開発できない
ものでしょうか。私は、発達障害の方とかかわっていませんので、研
究していないのですが、そういう支援をなさっておられる方は、マイ
ンドフルネス心理療法を学習してみて、発達障害の人に適用してみる
応用的研究をなさってみる価値があると思います。
うつ病、不安障害、脳血管系の疾患による身体障害、言語障害などもそうです
が、喪失した機能を繰り返し使う訓練(活発に使う訓練と、抑制する
訓練)をすると、その機能が回復します。
使えばつかうほど発達する、使わなければすたれるというのが、人間の神経の特徴です。
「もう、なおることはない」と考えるのは、早すぎるかもしれません。ながびいていて、あきらめられていた、うつ病や不安障害、パーソナリティ障害(リネハンの弁証法的行動療法で)も
治る人がいるのですし。訓練次第で、改善するのかもしれません。こういう大人の心の病気や障害にも、注意の障害、行動抑制の機能低下があるのですが、マインドフルネス心理療法で改善しています。何かの道具をや手法を研究してみる価値がありそうです。子どもの頃、そうだった人で成人した人の協力を得られないでしょうか。
注意欠陥、多動も、何か訓
練手法を開発して、改善できないものでしょうか。学校側の思惑で、
おとなしくしてもらうために、薬にのみ頼るというのではなく、新し
い治療法を開発してほしいと思います。
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MF総研/大田
at 20:51 |
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摂食障害 [2012年03月15日(Thu)]
マインドフルネス心理療法の本
うつ病や不
安障害、過食症などを治すための新しい心理療法が開発されました。
それを
紹介した本です。本で紹介した課題を実践すると治ります。
毎
日、少しずつ実践して、脳内に生じていた変調に変化をおこして症
状が軽くなるのです。
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摂食障害(2)
今夜(3月15日)、NHKで摂食障害の2回目でした。
摂食障害とか自傷行為をしていた男性が、自助グループに参加して、食べ吐きが止んでというこ
とが紹介されました。
そこでは、特に指導はないという。同じことで苦しんでいる人たちが集まってきている。そこで
、ひがなすごす。気楽にくらせるようになる。
自助グループのある都市ではいい方法なのですね。
ただ、他の参加者の人は、同じ苦しみを聞くゆとりがないという。
参加者の議論を聞いていると、他の人に受け入れられないと思っているようです。
そこには、やはり、自分が嫌い、つまり、自分を受け入れていないということが話題になりまし
た。昨日の人はテレビに出てみて「自分が自分を受け入れないと他人はわたしを受け入れてくれ
ないと思っていたんですけれど、他人にまかせてみようかなって」こう気づいたそうです。
ここに、摂食障害を回復するヒントがあるようです。
1、自助グループに参加すると、そこは自分を受け入れてくれる人たちがいます。
だから、自己嫌悪的に、自己否定的にならないですみます。ただし、自己嫌悪だけではなくて、
現在他のストレス(=たとえば仕事とか人間関係)も大きい場合には、これだけでは回復しない
かもしれません。また、いつまでも、自助グループの会合にいき続けるわけにはいかずに、就職
しなければならないでしょうが、自助グループでは受け入れてもらえるが、他の人たち(新しい
職場)のところにいけるか不安です。
2、
「自分が自分を受け入れないと他人はわたしを受け入れてくれないと思っていたんですけれど、
他人にまかせてみようかなって」
この気づきは、マインドフルネス心理療法の手法とあっているところがあります。
自分を嫌うという思考は、考えられた自己像であって真の自己ではないから、そういう思考はス
トップしましょうという手法を訓練します。ここが似ています。ただし
「他人にまかせてみようか」というところは、いくつかのケースがありそうです。
a)他人からの評価がいい=受け入れられるならいいですが、他人から受け入れられないと思うと
ここは使えないでしょう。
b)他人にもまかせない、つまり、他人の受け入れがどうかも気にしないで、自分のしたいことを
する。
c)自分を受け入れてくれて自立もできるところをさがす。これは、その場所に必要とされるスキ
ルを身につけることでしょう。
d)自分を探求して、自分の深い人格を愛するようになること。
これは、他人の評価を気にしなくなるのですが、堂々とした人になりそうで、かえって他者の評
価が高まるのでしょう。
自助グループはいいですね。うつ病の患者、家族グループもいいかもしれません。一人ではで
きないことができます。1,2年で改善して巣立っていく。病院やNPOが主催する復帰プログラム
を提供するところもあるようですが、ない都市では、ご家族が集まればできることがあるかもし
れません。
どれも機会がないようであれば、マインドフルネス心理療法を自習なさってみてください。
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MF総研/大田
at 21:59 |
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摂食障害・食べ吐き [2012年03月15日(Thu)]
マインドフルネス心理療法の本
うつ病や不
安障害、過食症などを治すための新しい心理療法が開発されました。
それを
紹介した本です。本で紹介した課題を実践すると治ります。
毎
日、少しずつ実践して、脳内に生じていた変調に変化をおこして症
状が軽くなるのです。
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摂食障害
昨夜、NHKで摂食障害について紹介しました。
過食症は、吐かないと太るのですが、太ることを嫌うと食べた後、トイレの便器に無理にでも吐く
。
食べてはくことを繰り返すことが10年も続く。
この行為自体に大きな労力や時間を費やしてしまい、本来の建設的なこと(仕事など)ができない
。仕事を持っている場合でも、仕事が終わった後、過食、嘔吐をする。そのことで自己評価が低い
し、食べ物を買う金銭の無駄が苦痛となる。
出演者は、薬物療法では治らなかったという。なかなか治りにくい。
過食症の人の支援をしている人が言われました。根本的なことは、
「自分自身と仲が悪いことだ」と。
治すかぎはやはり、そこにありそうです。今夜、2回目があります。
マインドフルネス心理療法
過食症の根底には、自己評価の低さがあります。「自分自身と仲が悪いことだ」という、
根本原因にあたるものです。
自己評価の低さは、思考、感情、まぎらし行動、また否定的思考の悪循環を起こします。
自己を対象的に思考し、それが否定的であるのでネガティブな感情を引き起こすのです。それでま
ぎらす行動をする。こうして、見ること、聞くこと、考えること、感情、行動が嫌悪的であり、1
日中、これに覆われているので、自己肯定感がなくなります。
過食症、食べ吐きの症状に対しても、マインドフルネス心理療法にとりくんでいただきます。
背景に低い自己評価があるので、自分のことをよく見つめて、種々の意識作用を洞察し、考えた自
己は単なる思考内容であって、真の自己ではない、真の自己はそういう思考をしている内奥にある
ものだとして、自己を思考の対象、評価の対象にしないように訓練します。過食症は、マインドフ
ルネス心理療法においても、形式的なマインドフルネス、アクセプタンスでは治りにくく、根本的
な自己の探求にまでふみこまないと治りにくいです。真剣に、深い自己洞察をして、自己を肯定=
自己自身と仲直りしないと治りにくいです。
過食症も不安障害も、自己の差配でまだコントロールできる(まぎらす、逃げるなど)という自信を持つせいか、真剣に自己の差配を棄てることをしないと治りにくい。
うつ病の場合には、どんな手段(薬もだめ、食べ物もだめ、逃げることもだめ、考えてもだめ、自宅でもだめ、・・・、根源的に自己存在自体の否定につながっている)もなく絶望的であるので、マインドフルネス心理療法があると知ると、かえって、必死、真剣になって治りやすい傾向を見ます。自己に絶望する度合いが深いほど、救われる(治る)というパラドックスを感じます。
うつ病の場合にも、仕事ができていてうつ病である(働きつづけている)という人は、中途でやめる傾向、真剣に課題をしない傾向があり、ながびくようです。無職、休職している、経済的に支援してくれる家族がいないなど、おいこまれている人のほうが、真剣に課題をする傾向があります。
【目次】過食症・摂食障害
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2355
過食症(1)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2356
過食症(2)
http://www.mindfulness-fukui.com/
マインドフルネス福井
http://www.sinbi-s.info/mindfulness_lp/
メンタルオフィスSINBI
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2091
非定型うつ病
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MF総研/大田
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「無縁社会」の衝撃 [2010年04月04日(Sun)]
昨日、NHKテレビで「無縁社会」の衝撃
の放送がありました。
若い世代の孤独と不安がひろがっている。他人事ではないと思う人が多い。
「普通の幸福でさえも期待できない」。
非正規雇用で不安定。
「仕事がなくなったら私も無縁死だなあ」
という。親もささえきれない、親に心配させるので連絡をとりにくい。今は親の支
援を受けていても、親が死ねば孤独になる。地域社会にささえてもらえそうにない
。老いた自分に子どもはいるが、子どもは自分のことでも苦労しているので、頼れ
ない。
若い人々に、普通の幸福さえも期待できないのか、大変な日本になってしまいま
した。
私たち、大人、長老が導いて作ってしまった社会。
大乗仏教には「無縁のもの」を救済するという思想があったようですが、有縁の
人でさえもささえることができない社会になりました。
うつや自殺がなくなりそうもない状況です。放送を見て、茫然としてどうしてよい
かわかりません。
「話し相手サービス」というビジネスがあるのですね。話す相手がいない人の相手になる電話サービス。孤立、孤独なのですね。家族、友人、地域の人ではなくて、見知らぬビジネス人と会話するサービスが事業となる!! 驚きです。
足腰が不安になってきたので、私も長くない。自分の不安を何とかしなくては。若い人にも高齢者にもつらい社会です。
つぶやくばかりです。
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MF総研/大田
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