いじめ重大事態、こどもと20代の若者の自殺防止に
〜考慮すべきこと=うつ病の見落とし・無理解を防ぐ教育 [2024年11月23日(Sat)]
いじめ重大事態、こどもと20代の若者の自殺防止に
〜考慮すべきこと=うつ病の見落とし・無理解を防ぐ教育
10月29日に公表された「自殺対策白書」
https://www.mhlw.go.jp/content/001321212.pdf
◆厚労省〜「自殺対策白書」
子どもの自殺の状況が詳しく分析されて述べられている。
いじめに対する取り扱いが不適切で自殺されることがあり、重大事態として調査報告される。
はじめは深刻なものとして扱っていなかったケースが多く報告されている。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5380
★いじめ重大事態
白書には、高校生までの詳細な分析があるが、20代の若者の自殺も多い。
ここには、「不登校」からの影響があると思うが、これまでの対策では見落とされている
ことがあると思う。
小中高生の「不登校」の中には、いじめや教師の無理解によって、うつ病や不安症を深めていて、
治すという視点がもれていたと思う。
うつ病になって前頭前野などの炎症が深刻であるならば、容易には治らない。
いじめをストップしても治らない。登校をうながされると、治っていないのだから、つらくなる。
不登校の子どもの中には、うつ病、不安症が治らないこどもが含まれているだろう。
そこが理解されていない。
不登校が長引き、高校を卒業しても、進学や就職ができない。
一部の20代の若者の自殺がおられるだろう。小中校時代のいじめや関係者の不適切な扱いのために治療もされず、ながびいて、20代の自殺の遠因(もちろん一部)になっているだろう。
とにかく、学校関係者に、次のようなうつ病にかかわる状況が理解されていないと思う。
まして、子どもにも教育されていないから、「死にたくなって」治療法があるとは思わず、自殺されてしまうと思う。
◆ いじめを訴えて教師などが動いて、いじめはストップされても、うつ病が治っているわけではないのに、登校を強くうながされると、つらくなること(不登校の理由の認識の違い)
◆ 薬物療法があるが、完治割合が高くない
◆ うつ病は「セロトニン仮説」ではなくて、「神経炎症説」が最近の説であることが教育されていないから、
予防法や治療法が理解されていない
◆こうしたうつ病そのもの、原因が除かれても治っていないこと、治療法などを教師も理解していないこと。
それで、いじめの扱い、不登校のこどもの扱いが不適切になること。それで、「重大事態」にさせてしまうこと。
◆ 薬物療法で治らない場合でも精神療法があることを教育されない
◆ その時点で治らなくても、もう少し年長になったら、治療法があることを知らされていない
◆ 「家庭問題」が原因も多いが、虐待、きびしいしつけ、教育虐待からも「うつ病」が起きるだろうが、親にも子どもにも教育されていないから、「死にたくなる」のが「うつ病」発症のためということが理解されていない。それで、本人も理解していないから、外部に救済を求めず自殺する
◆ こうして、不登校、20代の若者の「ひきこもり」に移り、なお、うつ病が治っていないひとがいるはず
今後、いじめ、不登校、登校しぶり、などがあったら、「うつ病」の視点から、よく観察してもらいたい。
ほかに、不安症、PTSD、発達障害もある。
子どもも教師も、いじめや不登校の扱いが不適切であると、大学生になった頃、20代の頃に自殺に追い込むかもしれない。いじめは、それほど長年月、被害者の人生に影響を与えるということを深刻に考えて、いじめをやめるように、不登校の子の扱いを間違わないように注意してもらいたい。
この記事は、充分なものではないが、深刻な状況があるのに気になっての走り書きであるが、少しは思いあたることがあれば、対策をとる時に考慮していただきたい。
自殺対策白書が、子どもの自殺の分析を詳細に行ったことは評価したい。だが、いじめ不登校の子どもの扱いが不適切で、20代の若者の自殺に影響しているかもしれない。
次世代の日本を担うはずだった若者をなぜ自殺させるのか。20代若者の自殺の分析から、子ども時代のいじめ、不登校の影響が見えてくるかもしれない。
「治療法」の問題も別の重大な問題である。医師不足、偏在から、うつ病、不安症、PTSDなどの治療を十分受けられず、治らないひとが増え続けるかもしれない。
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★こどもの不登校の一部にうつ病、不安症がある
〜薬物療法以外に支援できる心理職を
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★また、いじめ自殺か
中学生にマインドフルネスの教育をすすめたい
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【目次】子どもにうつ病の教育を
小中高の学校教育で、うつ病についての仕組みや治療法について教育しておけば、大学・20代の若者の自殺が減少するかもしれない。認知行動療法(CBT)があることを知っていれば、薬物療法で治らなくても、本人も保護者もCBTをさがすかもしれない。
(15年ほど前まで、当研究所の治療セッションを大勢受けにこられた。情報を知っておれば探すひともいる。)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5388
★いじめ・不登校に学校側と子ども側とで認識の違い
https://blog.canpan.info/jitou/archive/2060
★うつ病に追い込んだ直接の加害者でないひとが<うつ病の無理解のため>自殺への引き金をひく
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★子どもの自殺が高レベルで推移
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5381
★いじめ 警察が扱う事態
(編集中です)
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5338
【目次】孤独孤立対策にうつ病の視点を
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5346
【目次】 子どものいじめ被害・うつ病など精神疾患、自殺防止対策ー2024年
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若い銀行員が過労とパワハラで自殺 [2024年05月07日(Tue)]
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(4)心理士を国家資格にすればという期待があったが [2024年03月31日(Sun)]
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(2)期待されたイギリスの認知行動療法を取り入れたプログラムも問題あり [2024年03月29日(Fri)]
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3月は「自殺対策月間」です [2024年03月01日(Fri)]
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「死にたい」という若者が増加 〜 子どもを扱う病院の外来患者が1.6倍に [2024年02月10日(Sat)]
「死にたい」という若者が増加 〜 子どもを扱う病院の外来患者が1.6倍に
子どもの心の病気の治療を扱う病院での、患者数が増加していることが、国立成育医療研究センターの調査で分かった。
共同通信が報道した。
https://www.47news.jp/10505046.html
うつ病が重くなると「死にたい」という思いが現れる。治療しないでいると、実際に死んでしまう人も多い。
初診の時に希死念慮があった子どもは19年度135人だったが、22年度214人に増加。
自殺を試みてから、受診する人、自殺企図も19年度の63人から、22年度110人と高止まりしている。
背景には、いろいろな事情がある。保護者もうつ病についての知識をもっていないと、自ら追い込むかもしれないとか、見落としてしまうおそれがある。
子どもも、うつ病ということを知らないで、治療すれば治るということがわからず、保護者にも教員にも言わないで、悲劇が起きるかもしれない。
学校で、小中学生にも教育したほうがいいのではないか。
不登校になる子どもの中にも、うつ病が背景にある場合もあるだろう。
いじめからも自殺が起きるのだから、教育したほうがいいのではないだろうか。
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【目次】子どものいじめ被害・うつ病など精神疾患、自殺防止対策ー2024年
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見捨てられている重大な日本の社会問題 [2024年02月05日(Mon)]
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2023年の子どもの自殺・過去2番目
〜 最悪かもしれません [2024年02月04日(Sun)]
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教員の心の病・自殺 [2024年02月03日(Sat)]
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心理療法を女性医師/女性看護師が提供できないでしょうか [2024年02月02日(Fri)]
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