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フランクルの第4回 人生という「砂時計」 [2026年01月25日(Sun)]
【主な記事の目次】
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5815

ヴィクトール・フランクル
 〜それでも人生には意味がある

第4回 人生という「砂時計」
〜(その1)過去は保存されている
 「今、ここ」しかないという哲学との関係は?

 テレビ放送の4回目がありました。フランクルと後期西田哲学の類似性(それは、SIMTとの類似性になります)を見ています。

 「過去は永遠に保管される」という項で、解説の勝田芽生氏は、この4回では、「フランクルの独特の死生観が見られます。」(注1,p87)といいます。西田哲学から見れば、似たことをいいますので、フランクルの独特ではないかもしれません。ただし、「死生観」ではないかもしれません。

 「亡くなった人は、残された人の心の中で生き続ける」という話は、よく見聞きするでしょう。しかし、フランクルは、亡くなった人の過去は、残された人の記憶とは「まったく関係なく存在している」と言うのです。ここに、 フランクルの独特の死生観が見られます。」(注1,p87)

 「保存された「過去」には、私たちの学歴や仕事の業績、あらゆる出来事だけではなく、人を心から愛しんだ体験や、耐えがたいほどの苦痛など、すべての「過去」が書き込まれていきます。そして、死を迎えるときに初めてこの記録が完結するとフランクは言います。私たち一人ひとりの人生そのものが、大きな記録の中に取り込まれ、大切に保管されるというのです。」(注1,p89)

 これは、「「喪の哀しみ」を生きる力に変える」(注1,p83)力があるでしょう。愛する人を失った悲しみによる「うつ病」のような苦悩を癒してくれるでしょう。
 しかし、「つらい過去記憶」がフラッシバックして苦しむPTSD(心的外傷後ストレス障害)や残酷な犯罪の被害の記憶で苦しむひとに、このエピソードを誤解させるような説明をしてさらに苦しみを深めることにならないように注意しなければなりません。フランクルは精神療法者ですので、クライエントの精神疾患が何であるかによって、用いる手法が違ってくるでしょう。

(次の記事に続く)

(注1)NHKこころの時代 テキスト 『ヴィクトール・フランクル 〜それでも人生には意味がある』勝田芽生、NHK出版

(注5)フランクル『人間とは何か』山田邦男監訳、春秋社

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5750
【目次】ヴィクトール・フランクルと後期西田哲学の実践論
 〜それでも人生には意味がある
Posted by MF総研/大田 at 19:00 | フランクル | この記事のURL