【背景の西田哲学の核心の一つ】実践指針は「至誠」 [2026年01月16日(Fri)]
マインドフルネス心理療法SIMTの構造【背景の西田哲学の核心の一つ】実践指針は「至誠」人を不幸にするのは、各人の独断、我利我執、自己中心の行為である。誠実でないことである。 「矛盾的自己同一的世界は、何処までも決定されたものであると共に、何処までも動揺的である、 作られたものから作るものへである。そこには無数の個人的自己が成立するのである。而して各人が 各人の世界を有つ。世界が矛盾的自己同一的なればなる程、主観的思惟と努力との世界である。歴史の世界は夢と偏見とに充ちた世界と云ひ得るであろう。併し我々の自己は矛盾的自己同一的世界の個物として、世界の一角といふべきものでなければならない。行為的直観的に物そのものとなって考へ、そのものとなって行ふ所に、真の自己があるのである。否定すべきは、我々の自己の独断と我執でなければならない。無論、矛盾的自己同一的な世界は夢と偏見とに充満することが、それに本質的 でなければならない。・・・各人の独断、各人の我執というものが、この世界に本質的でなければならな い」(『経験科学』西田哲学旧全集巻9,301頁、岩波書店) うつ病になる場合、知らずに自分で治らない思考、行動をしてしまう。価値崩壊の「目的」を設定した「意志作用」を行使してしまう。「力」、ちからあるものが弱い立場の人をうつ病に追い込むのは、独断、我利、我執で、他の人を苦痛させるからである。独断的な「目的」の意志作用、独断的な行為的直観を行使してしまう。良心を働かせない。 そこで、他者をうつ病に追い込まない、自分をうつ病に追い込いこみ、治らない状況を継続させてしまうところに、西田哲学がいう、「至誠」でない意識の用い方がある。西田のいう、意志作用、行為的直観の行使の時に、「至誠」の方針で、家庭生活、職場での生活を送っていくように意志作用、行為的直観の用い方を体系化したのが自己洞察瞑想療法である。 ◆ 実践指針は「至誠」 後期西田哲学の実践指針は、「至誠」です。SIMTは、これを実践指針にしています。拙著(注)から引用する。
西田は、実践指針の本質は「至誠」であるとしました。表2−11−3が核になります。これを日常生活に現実に活かしていくことです。そうすると、自分や他者を悩ますことが少なくなります。自分のすることが他者・組織・社会のためになるという自信があり、実際そうなのですから、他者・社会から批判批難されるようなことは起こりません。現状にも将来にも自他を傷つける不安も少ない生活になります。 これまで大乗仏教や禅、西田幾多郎による至誠の実践方法を挙げてきましたが、それらを参考にして、人間完成、利他の心を忘れずに、現代人のやりやすい方法で実践していきましょう。 そのようにエゴイズム中心ではなくて、他と共生して社会を創っていく至誠の生活をしながら、自己とは何か、生きるとはどういうことかの哲学探求を続けます。そうすると、人によっては、これが絶対無なのだという体験をするでしょう。これが真の自己であるのかと心底、納得するでしょう。 それによって、対象的世界のこと、対象的な苦悩もわかるわけですから、悩みを抱える人にアドバイスすることもできるはずです。 (注)大田健次郎『「死」と向き合うためのマインドフルネス実践』佼成出版社、p224) このブログでも、次の記事に、実践指針を述べています。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/3582 ★後期西田哲学の実践論は第4世代の認知行動療法に https://blog.canpan.info/jitou/archive/5814 【目次】マインドフルネス心理療法SIMTの構造 |
Posted by
MF総研/大田
at 08:27
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