【セッション5の意図】 日常生活が治す意志作用の活用の場に [2026年01月13日(Tue)]
マインドフルネス心理療法SIMTの構造【セッション5の意図】 日常生活が治す意志作用の活用の場に〜半年で復帰したい患者がいるので日常の生活の場が「意志作用」の実験の場 クライエントの多数が、6か月くらいで、復帰を希望するひとがいるので、新しい難しい観察を学ぶことは先伸ばしして、これまでの「意志作用」を観察し実行する方法でも続ければ症状が軽くなりそうな課題を実践することをセッション5で、提案している。 うつ病などの症状を悪化させる思考や行動の神経生理学を理解し、脳神経の観点からも意志作用のような意識の使い方が奨励されることを理解するように構成した。脳神経生理の影響を理解すると、SIMTの課題を実践する動機づけとなる。 セッション4までの実践によって、意志作用でも、衝動的欲求(回避、逃避、依存など)からの「目的」設定、衝動的反応が症状を持続させることを学んだ。 そして、意志作用でも、衝動的反応を抑制して、価値実現への欲求を起こして、目的を設定して、行動することができる。人間は、自由意志を持つ存在であり、自分で価値への決断ができる存在だからである(注6)。 そうすると、不快な感情が少なくなり、症状も軽くなることを実感する。 SIMTの提案する「意志作用」の使い方が、症状をこれ以上悪化させず、むしろ、症状を軽快する方向に脳内の神経に影響することをセッション5で理解する。セロトニン神経、自律神経(交感神経と副交感神経)、副腎皮質ホルモン、などが、症状に影響していることを理解すると、今後の実践への動機づけが促進される。 ◆ 症状の悪化の脳神経生理学 現在判明している、感情やうつ病の神経生理学を基礎にして、脳内の神経の作用について理解する。不快な感情を起こすと扁桃体が興奮して、交感神経が亢進し、ストレスホルモンの分泌が多くなることを理解する。 ◆ 症状を軽くする生活習慣 逆に、呼吸法や生活習慣が、副交感神経やセロトニン神経を活性化することを理解する。10か条 にまとめた。これらは、現在の脳神経関連の科学で、自律神経を正常化し、セロトニン神経を活性化することが報告されている生活習慣である。 結局、衝動的欲求、そして、改善にならない「目的」への傾斜が起きた時に、そのまま行動に移るか、それとも、その欲求を抑制して、別の方向への行動への欲求を起こすべきか、「評価判断」することになる。治すためには、その瞬間に起きた「欲求」「目的」が価値崩壊か価値実現かをその都度、評価しなければならない。 (図)セッションに半年しか参加できない人でも意志作用を活性化する生活 こうして、支援者のセッションにこれ以上参加できないのであれば、セッション5を続けるとよい。ここまででも、意志作用、継続してもつ「価値」を強く意識した行為的直観がうつ病を治すために効果があることが理解される。生活行動はポイエシスであり、その行動のとき、同時に、うつ病にならない、なっても改善の方向の精神の使い方ができる内面のスキル、つまり、プラクシス(注4)を常に発動させるべきことを理解する。 セッション6以降で、感情の起きる背景を観察するが、人生を生きていくうえで、必ず「評価」して「感情」は起きるものであることを理解する。すべての人が「評価」基準(SIMTでは「本音」と呼ぶ)を持っていて、行動すれば、時々刻々と「評価」して感情を起こすものである。そういう詳細を観察するので、完治をめざし、再発を防止するためには、なるべくセッション6から10まで実践したほうがいい。 改善経過のグラフが総研のホームページに掲載されている。深い観察までしていないでも、「意志作用」の初歩的な訓練しか含まれていない「意志作用」の訓練の半年で、症状はかなり軽減することが起きる現実がある。 ◆改善経過のグラフ セッションの参加を半年でやめた事例も (注1) 大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社 (注2)10段階を一覧表にしたのが、次である。 http://mindfulness.jp/katudou/2023-10session.pdf (注4)ポイエシスとプラクシスは、無評価ではいけない根本的な説明にもなる重要な西田哲学の実践指針である。次の記事で説明する。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5821 (注5)7つの価値は、創造価値か体験価値になる。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5552 (注6)人はみな、つらい状況であっても自由意志で決断して、価値の世界を構築していける存在であると西田はいう。セッション7で説明したい。 https://blog.canpan.info/jitou/archive/5814 【目次】マインドフルネス心理療法SIMTの構造 |
Posted by
MF総研/大田
at 08:44
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