• もっと見る
«その3)配偶者の「愛」にも3つの次元がある | Main | その5)このような対策が考えられる»
その4)自殺統計での報告で自殺の原因とされているのは [2025年12月09日(Tue)]

ヴィクトール・フランクル
 〜それでも人生には意味がある
第2回の(9)配偶者と同居していても自殺が多い日本
〜その4)自殺統計での報告で自殺の原因とされているのは

 高齢者の自殺が多い日本です。 自殺対策は今後どうしたらいいのでしょうか。

1)高齢者は、配偶者がいても自殺されています。
  → https://blog.canpan.info/jitou/archive/5783

2)配偶者には「愛」されていたはずなのに「愛」とは何か、フランクルの3つの価値分類では、「体験価値」です。
  → https://blog.canpan.info/jitou/archive/5784

3)人の意識の働きには、身体、心理、精神3次元があるように、配偶者の「愛」にも、配偶者の「愛」にも3つの次元があるというのが、フランクルの哲学です。
  → https://blog.canpan.info/jitou/archive/5785

 日本は、自殺が多いので、何とかならないのか。自殺はうつ病の重症化の症状によることが多いです。身体、心理レベルではなくて、「精神」レベルの苦悩です。 日本のうつ病の患者の支援、治療にも、身体レベル、心理レベルの支援に限定されていて、「精神」レベルの支援、治療が行われていないという実情があるのではないでしょうか。
 配偶者がいても、その「愛」さえも救えない高齢者の自殺の理由、原因が正確に分析されて、それに見合った対策が不十分なのではないでしょうか。

 今、一度、自殺の原因を見てみます。高齢者の自殺の原因は何でしょうか。自殺統計では警察による調査の結果だと思いますが、原因が分析されています。同居者、配偶者の有無まで分析された年(令和5年)の高齢者の自殺原因・動機は、図のとおりです。

(厚労省/警察庁、令和5年中における自殺の状況、p21、図表2−4,年齢階級別原因・動機)

SR-02a-原因男性.jpg

SR-02a-原因女性.jpg

 男女とも、健康問題が多いですね。うつ病やがんなどになった健康が原因が大きいです。がん患者になっても、多くのひとは自殺しませんから、がんからうつ病を発症してしまったケースが含まれているでしょう。だから、がん患者には、自殺されないような支援対策が望まれます。

 男性も女性も60歳代は、経済・生活問題が多いです。愛する妻がいても、夫が自殺しています。退職する年代のようです。しかし、経済的に困窮してうつ病を深めて自殺されるのですね。確かに、悩むことが多いはずですが、それにしても、愛する妻がいるのに自殺されるとは、驚くべきことです。

 どの年代も「家庭問題」もあります。これは、深いという夫婦間の「愛」か、子どもとの関係なのか、家族間の苦悩があります。

 うつ病になると、「希死念慮」「自殺念慮」という深刻な症状があります。前頭前野等が炎症を起こして、頭がうまく回転せずに、絶望して、死にたくなります。60歳を超えて失職したひとに、経済的な支援が必要です。 生活保護などもあるはずですが、そうする間もなく、悩みうつ病を深めてしまうのでしょう。支援も受けられず、悲しいですね。

  (注1)NHKこころの時代 テキスト 『ヴィクトール・フランクル 〜それでも人生には意味がある』勝田芽生、NHK出版

(注2)大田健次郎 『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社

(注3)フランクル『夜と霧』池田香代子訳、みすず書房

(注4)テキストの第5回で「品格のある人間」「ない人間」がもう少し詳しく述べられます。やはり、フラ ンクルと西田哲学は類似することがわかります。

(注5)フランクル『人間とは何か』山田邦男監訳、春秋社

(注)SIMT=Self Insight Meditation Therapy。自己洞察瞑想療法。 公刊された書籍は、3つです。ほかに、マインドフルネス瞑想療法士の 講座に使用されるテキスト が多数あります。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5348
★自己洞察瞑想療法、SIMT ブームになった「マインドフルネス」(第1世代マインドフルネス)とは、違います



https://blog.canpan.info/jitou/archive/5750
【目次】ヴィクトール・フランクルと後期西田哲学の実践論
 〜それでも人生には意味がある
Posted by MF総研/大田 at 19:00 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL