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(2)家族の「愛」とは3つの価値のうち体験価値の特別のありかた [2025年12月07日(Sun)]

ヴィクトール・フランクル
 〜それでも人生には意味がある
第2回の(7)家族を愛する意味、愛する家族を失う苦悩
 〜その2)家族の「愛」とは3つの価値のうち体験価値の特別のありかた

 自殺するのは、生きていく「意味」がなくなったということでしょうか。フランクルの哲学をみます。

◆フランクル 「愛の意味」

 人が人生に意味を見出すのは、3つの価値カテゴリーからだといいます。

 「意味」と「価値」の違いについて、フランクルが説明します。これも、すべての人に該当します。 哲学的に説明できなくても、現実には、意味と価値を使っています。テキストでは、第3回に説明されるようです。

 「意味が1回的かつ独自の状況の意味として限定されたものであるのに対して、それを超えた普遍的な人間の条件に関わる 意味―普遍性[普遍的意味]というものが存在する。この包括的な意味可能性は、価値と呼ばれているものである。」(注5,『人間とは何か』p109 )

  「人生の意味がわからない」とか、「何をしたいか意味がわからない」というような人は「価値」と言われているものの中から、自分独自のものを見つけます。

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5774
★3つの価値

 「創造価値とその実現が人生の使命の前面に出ているかぎり、その具体的な充足の範囲は一般に 職業労働と一致している。」(注5,p207)

 ところが、創造価値たる職業からではなくて実現される価値があるといいます。 それが「愛」による「二人の共同体」です。妻と夫の間の「愛」です。

 愛する人、愛されるひとは、各人にとって特別のひとです。
 創造すること、通常の体験することでは得られない価値、つまり、「何もなさなくても」相手は愛してくれます。特別に「体験価値」に分類しています。存在そのものを愛するので「存在価値」とでもいうべきものです。

 「何もなさなくても、そのままの姿で、かけがえのない存在なのである。」(注5,p222)

 フランクルは「愛」の不思議な作用をいっています。3層の愛のうち「精神的な愛」ですが。

 「愛はしかし、恩恵であるだけではなく、魔法でもある。愛する者にとって世界は魔法をかけられ、愛によって世界に価値が加えられるのである。」(注5,p222)

 愛する家族に自殺されることは、そのような「価値」を突然、失うのです。

 なぜ、そんなに貴重な相手がいるのに、自殺されるのでしょうか。配偶者の愛があっても、自殺するのはなぜなのでしょうか。
 これを解明して対策をとらない限り、配偶者がいても自殺を防止できません。

 フランクルは、人間の意識には、身体、心理、精神の3層があるといいます。 配偶者との「愛」にも、3層があるといいます。
 (西田哲学、SIMTでは、さらに深いレベルの愛を見ます。フランクルは、宗教レベルとみたようです。医師が、宗教以前のレベルで扱うためです。)

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5223
★地方創生SDGs 3.4  自殺の減少

https://blog.canpan.info/jitou/archive/5224
★地方創生SDGs ゴール4「質の高い教育をみんなに」

◆ 3層の「愛」

 次の記事にします。

(注1)NHKこころの時代 テキスト 『ヴィクトール・フランクル 〜それでも人生には意味がある』勝田芽生、NHK出版

(注2)大田健次郎 『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社

(注3)フランクル『夜と霧』池田香代子訳、みすず書房

(注4)テキストの第5回で「品格のある人間」「ない人間」がもう少し詳しく述べられます。やはり、フラ ンクルと西田哲学は類似することがわかります。

(注5)フランクル『人間とは何か』山田邦男監訳、春秋社

(注)SIMT=Self Insight Meditation Therapy。自己洞察瞑想療法。 公刊された書籍は、3つです。ほかに、マインドフルネス瞑想療法士の 講座に使用されるテキスト が多数あります。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5348
★自己洞察瞑想療法、SIMT ブームになった「マインドフルネス」(第1世代マインドフルネス)とは、違います



https://blog.canpan.info/jitou/archive/5750
【目次】ヴィクトール・フランクルと後期西田哲学の実践論
 〜それでも人生には意味がある
Posted by MF総研/大田 at 13:31 | 孤独孤立自殺うつ病不安症 | この記事のURL