意味、意味への意志 〜 ヴィクトール・フランクル [2025年11月02日(Sun)]
ヴィクトール・フランクル
〜それでも人生には意味がある
第1回の(3) 意味、意味への意志
フランクルの思想、哲学は、日本の著名な哲学者西田幾多郎の人生哲学に似ているのです。
精神療法には、認知療法、森田療法のような名称がつけられています。
「ロゴセラピー」とは、「意味を軸にしたセラピー」であると、テキストに説明があります。
「「ロゴ」は、古代ギリシア語の「ロゴス(logos)」これは一般的に、「言葉・論理・思想」
などと訳される言葉ですが、フランクルは「意味」という言葉として使っています。つまりロゴセラピーとは、
「意味を軸にしたセラピー」ということになります。」(注1テキスト、p8)
「フランクルは、・・・・
「たとえどんな状況にあっても、人生には意味がある」と言い続けました。また、
人は生まれながらに「意味への意志」がある、とも」(テキスト、p9)
「意味」、「意味への意志」とは何でしょうか。第3回で、詳しく悦明されるようです。
第1回の、テキストでは、次のことが記述されています。
◆意味
テキストに「私たちは意味が何かということはできません。」(注1テキスト、p9)とも、言っていますので、難しいところもあります。
ロゴセラピーも、SIMTも、うつ病、自殺念慮までも支援するので、類似するはずです。SIMTの視点から、見ていきます。違っていたら、ご教示ください。修正していきますので。あまり、むつかしいと、クライアントが理解できないので、「精神療法」にはならないのです。
「ロゴセラピーにおける「意味」は、今、自分の置かれている状況で求められている課題や役割のことも指します。
課題や役割は状況によって、また人によって違います。」(注1テキスト、p14)
「社会全体から見て人道的に意味があると思えない行動は、ロゴセラピーにおける「意味」ではないのです。」(テキスト、p14)
「人間は精神的次元があるからこそ、自分の責任をはっきり認識し、そこで自分が
どのような行動を取ったらいいか、その「意味」を認識することができるのです。心、体、精神の三つの次元から成り立つ立体的な
人間像こそ、ロゴセラピーの基本なのです。」(テキスト、p29)
ロゴセラピーは、こうですが、SIMTでは、「生きがい価値」「人生価値」、さらに「存在価値」までが、瞬間瞬間、世界から働きかけてくること(認知の局面です)に類似していると見ておきます。
自分独自の幸福な家庭の建設や自分の選択した職業、趣味など(創造価値)を遂行していくこと(行動局面です)、そして、自分とすべての人の生命そのものの存在の維持(存在価値)への行動
(行動局面)が迫られている(認知の局面)ことに近いと思います。
自分の選択した「価値」、および、選択せずとも与えられてある存在価値を維持していく行動は、世界に貢献していくものだから、人道的に批判されるようなものは、SIMTでは「価値崩壊」といいます。自己、他者を苦しめる結果がくるので、抑制すべきとします。
意味については、第3回で、詳しく説明があるので、それを待ちます。
◆意味への意志
「人は誰でも、生まれながらに「誰かのために何か良いことをしたい」という気持ちを持っています。フランクルは、その気持ちを「意味への意志」と名づけました。「意味への意志」を
発揮して、誰かのためになることをすると、ひとは自然と嬉しくなり、気持ちが満たされます。」(テキスト、p31)
マインドフルネス心理療法、SIMTでは次のようになりますので、類似しています。
人は、みな、世界を創造していく存在です。無数の人間が分担して、各自が自分で選んだ「価値」(家庭を作る、職業など)を遂行していくが、それがうまくいくと相手が喜び、自分も満足感を得られます。今の瞬間にどの価値を遂行せよと世界から働きかけてくるのを察知し(認知局面)て、ただちに、その価値の実現の行為(行動局面)を世界・相手にむかって、表出します(行動局面)。「意味への意志」を行使していると言えます。
そして、自分と家族を大切にするのは存在価値であり、それを守ろうと必死に行動しようとします(意味への意志ですね)。もちろん、他者の価値、生命を傷つける行為は「価値崩壊」ですから、抑制するトレーニングを続けます。
「価値実現の反応(発言、行為、態度、存在など)」をして、「価値実現」で、世界創造に貢献していきたいという「意味への意志」と言ってよいでしょう。だから、SIMTは、ロゴセラピーと類似するでしょう。
なお、「価値」には、創造(自分が作る)、体験(他のひとが作るものを消費)、態度、生命存在などがあり、ロゴセラピーとSIMTは類似しているようです。
「意味」および「意味への意志」は、第3回で詳細に紹介されます。その時に、SIMTとの類似性をさらに詳しく見ましょう。
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【フランクルと類似する西田哲学】人間は世界を創造する存在
(注1)NHKこころの時代 テキスト
『ヴィクトール・フランクル 〜それでも人生には意味がある』勝田芽生、NHK出版
(注2)大田健次郎(2013)『うつ・不安障害を治すマインドフルネス』佼成出版社
SIMT:Self Insight Meditation Therapy(SIMT)、自己洞察瞑想療法。
https://blog.canpan.info/jitou/archive/5750
【目次】ヴィクトール・フランクルと後期西田哲学の実践論
〜それでも人生には意味がある
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Posted by
MF総研/大田
at 08:27
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孤独孤立自殺うつ病不安症
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